肝斑とシミの違いとは?見分け方や治療方法を紹介

シミにはさまざまな種類があります。
とくにシミの一種である肝斑は一般的なシミとは違う特徴があり、治療方法もそれぞれで異なります。
このページでは、肝斑とシミの違いについて、見分け方や治療方法を紹介します。

  1. 肝斑って何?一般的なシミとの違いについて
    1. 肝斑とは
    2. シミとは
  2. 肝斑とシミの見分け方
    1. <肝斑の特徴>
    2. <シミ(老人性色素斑)の特徴>
  3. 肝斑とシミの治療方法
    1. <肝斑の治療法>
      1. ピコシュアを使ったピコトーニング
      2. ピーリング
      3. ダーマペン4
      4. ポテンツァ
      5. 各種薬剤
    2. <老人性色素斑の治療方法>
      1. ピコシュア(ピコスポット照射)
  4. 肝斑の症例
    1. 写真:当院での肝斑と老人性色素斑が混在していた症例
      1. <治療内容>
      2. <担当医師コメント>
      3. 治療期間・回数
      4. 費用
      5. リスク・副作用
        1. ピコスポット
        2. ピコトーニング
        3. リバースピール
    2. 写真:当院での肝斑がなく老人性色素斑だけの症例
      1. <治療内容>
      2. <担当医師コメント>
      3. 治療期間・回数
      4. 費用
      5. リスク・副作用
        1. ピコスポット
  5. 禁忌・注意事項など
    1. ピコシュア(ピコトーニング)
      1. 禁忌事項
      2. 注意事項
    2. ピーリング(リバースピール)
      1. 禁忌事項
      2. 注意事項
    3. ダーマペン4
      1. 禁忌事項
      2. 注意事項
    4. ポテンツァ
      1. 禁忌事項
      2. 注意事項
    5. 「ダーマペン4について」
      1. 未承認医薬品等
      2. 入手経路等
      3. 国内の承認機器の有無
      4. 諸外国における安全性などに係る情報
    6. 「ポテンツァについて」
      1. 未承認医薬品等
      2. 入手経路等
      3. 国内の承認機器の有無
      4. 諸外国における安全性などに係る情報
    7. 「ピーリング(リバースピール)について」
      1. 未承認医薬品等
      2. 入手経路等
      3. 国内の承認機器の有無
      4. 諸外国における安全性などに係る情報
  6. 料金
    1. ピコシュア
      1. ピコトーニング
      2. ピコレーザー
    2. ピーリング
    3. ダーマペン4
    4. ポテンツァ
  7. 肝斑やシミに関するご相談、治療なら池袋駅前のだ皮膚科へ

肝斑って何?一般的なシミとの違いについて

肝斑はシミの一種でありながら、一般的なシミとは違った特徴があります。
ここでは「肝斑」と一般的なシミである「老人性色素斑」について原因や特徴を紹介します。

肝斑とは

肝斑の原因についてはまだはっきりとわかっていません。
女性の場合は30代を過ぎた頃から発症しやすいことがわかっています。
そのため妊娠や出産、更年期、ピル、ストレスなどの影響で女性ホルモンのバランスが乱れたときに起こりやすくなると考えられているのです。
また遺伝、化粧品、甲状腺疾患などの病気、紫外線なども関与していると言われています。

写真のように頬を中心にベタっと貼り付いたように見える左右対称な色素沈着が肝斑の特徴です。

写真:両頬にできた肝斑の画像

シミとは

一般的なシミは、紫外線や加齢の影響によって作られます。
紫外線を浴びて作られたメラニン色素は、正常な場合は肌のターンオーバーによってスムーズに排出されます。
しかし年齢を重ねるにつれて肌のターンオーバーがうまく行われにくくなると、肌に色素沈着してシミの症状としてあらわれてしまうのです。
10代でも作られるシミですが、加齢によってシミが目立ちやすくなるため「老人性色素斑(日光黒子)」と呼ばれます。

写真のように紫外線があたる場所に、はっきりとしたシミができるという特徴があります。

写真:頬にできたシミ(老人性色素斑・日光黒子)の画像

「老人性色素斑」以外のシミについては「当院の治療ページ」をご覧ください。

肝斑とシミの見分け方

ここでは肝斑とシミ(老人性色素斑)について、見分け方の参考になるような症状の特徴を紹介します。

<肝斑の特徴>

  • 左右対称にできている
  • 頬骨にそってシミがある
  • 輪郭がはっきりしない
  • もやもやとした形で広がっている
  • 妊娠や出産、ピルの使用などをきっかけにできた

<シミ(老人性色素斑)の特徴>

  • 左右非対称にできている
  • 色が濃くなってきた
  • 紫外線があたる部分(顔、手足など)にできている
  • 輪郭がはっきりしている

これらの見分け方については、あくまで一例です。
シミのあらわれ方には個人差があるため、自己判断で誤った対策をしてしまうと、シミが濃くなったり広がったりするリスクがあります。
ご自身のシミについて詳しく知りたいときには、まずは当院までご相談ください。

肝斑とシミの治療方法

当院では、肝斑と老人性色素斑などのシミの治療が受けられます。
代表的な治療方法について紹介します。

<肝斑の治療法>

ピコシュアを使ったピコトーニング

ピコシュアは、ピコ秒(1兆分の1秒)単位で肌にレーザーを照射できる機械です。
施術は一人ひとりの肌状態にあわせて複数の照射モードを使い分けます。

肝斑によく使う照射モードは、低出力のレーザーを広範囲に照射する「ピコトーニング」です。
ピコシュアを使ったピコトーニングではダウンタイムが少なく、肌に赤みがあらわれにくいメリットもあります。
当院では2~4週間おきに最低10回の施術をオススメしています。

ピコシュアを使ったピコトーニング

 

ピーリング

当院では、肝斑に対して効果的な成分を含んだ「リバースピール」という薬剤を使用しています。
リバースピールはイタリアWiQo社の製品で、肝斑や色素沈着に特化したピーリング剤です。

トリクロロ酢酸や乳酸、サリチル酸、グリコール酸、マンデル酸という5種類のピーリング剤が含まれています。
皮膚の浅い層から深い層までピーリング剤を浸透させて、メラニンを排出する施術です。

当院の施術では薬剤を3段階にわけて肌に塗布し、肌の奥から肌表面へとアプローチします。
2~4週間おきに最低5回の施術がオススメです。

ピーリング

 

ダーマペン4

細い針がついた機械を使って皮膚に小さな穴を開けてから、各種薬剤を塗布して肌内部へ有効成分を浸透させるという施術です。
肝斑にはトラネキサム酸やグルタチオンといった色素沈着に効果のある成分を使います。

ダーマペンは、針の深さを細かく設定できる機械です。
肝斑や色素沈着を治療するときには針を浅めに刺すようにして施術します。
そのためダウンタイムは他の治療方法に比べて短くなります。
1か月ごとに5回程度の施術がオススメです。

ダーマペン4

 

ポテンツァ

針の深さを浅く、かつ密度を低く設定した肝斑専用のモードでポテンツァを使用します。
肝斑では1~2週間に1回、5~10回程度の施術がオススメです。

ポテンツァ

 

各種薬剤

各種薬剤を最低3か月ほど併用すると、さらに施術の効果を実感しやすくなります。

当院では症状に合わせて下記の薬剤を使うことがあります。

飲み薬:トラネキサム酸、ビタミンC
塗り薬:トレチノインハイドロキノン、アゼライン酸、トラネキサム酸、グラブリジン

<老人性色素斑の治療方法>

ピコシュア(ピコスポット照射)

老人性色素斑には、ピコシュアを使って狙った部分に強い出力でレーザーを照射する「ピコスポット照射」が向いています。
とくにくっきりとしたシミの場合、飲み薬や塗り薬の効果は乏しいため、ピコレーザーがオススメです。

肝斑の症例

写真:当院での肝斑と老人性色素斑が混在していた症例

※写真は同じ人物です。
症状がわかりやすいように拡大写真を掲載しています。

<治療内容>

多数ある細かい老人性色素斑と全体的なほほの肝斑、両方が気になると受診した患者様。
それぞれ順番に治療し、1年2ヶ月後には写真の通りどちらの色素沈着も目立たないレベルになりました。

  1. 最初にピコスポット打ち放題1回 → 濃くくっきりした老人性色素斑を除去
  2. ピコトーニングを10回 → 目の下からほほの肝斑によるくすみを改善
  3. リバースピールを10回 → 残ったくすみが目立たないレベルに
    トラネキサム酸・ビタミンC内服
  4. ピコトーニングとはハイドロキノン、リバースピールにはリバースセラムを併用

ピコトーニング、次にリバースピールと順番に治療を行いました。
この患者様の場合はリバースピールの方がより効果的で、トーンアップしているのが受診するたびにわかりました。
トーニングとピーリング、どちらの方が効果的かは患者様によります。

<担当医師コメント>

飲み薬や塗り薬はピコトーニング、リバースピールともに併用することで効果を上げられます。
リバースセラムにはトラネキサム酸だけでなく、メラニン産生抑制効果の高いグラブリジンが配合されていて、毎日塗ることで多くの患者様にいい効果が出ています。

くっきりしたソバカスやシミが肝斑と混じっている場合は、ピコシュアのスポット照射とピコトーニング・リバースピールを組み合わせれば両方順番に改善を目指せます。
肝斑は今回のように根気よく回数を重ねる治療が必要になります。

治療期間・回数

・約1年2ヶ月
・ピコスポット打ち放題1回、ピコトーニング10回、リバースピール10回

費用

  • ピコスポット打ち放題 1回 88,000円(税込)
  • ピコトーニング 1回 14,300円(税込)
  • リバースピール頬 1回 22,000円(税込)

合計451,000円(税込)

リスク・副作用

ピコスポット

色素沈着、脱色素、赤み、むくみ

ピコトーニング

色素沈着、脱色素、赤み

リバースピール

かぶれ、かゆみ、赤み

 

写真:当院での肝斑がなく老人性色素斑だけの症例

※写真は同じ人物です。症状がわかりやすいように拡大写真を掲載しています。

<治療内容>

細かいシミが頬や鼻に年々増えてくるとお悩みだった当院の患者様。
ピコシュアによる一度のレーザー治療から半年後には写真の通り目立たなくなっています。

<担当医師コメント>

この患者様では炎症後色素沈着と呼ばれるレーザー後のくすみはほとんどでませんでした。
若返ったねと周りから言われると喜んでいただいています。

男性のシミは肝斑が混じっている可能性が低いため、一度のレーザー治療でとれやすいです。
レーザー後のくすみに対して塗り薬や飲み薬を使うこともありますが、この患者様ではまったく必要ないほどきれいにとれました。

目立つシミが消えると顔の印象が大きく変わり、それだけで若く見えるようになることもあります。

治療期間・回数

・約6ヶ月
・ピコスポット打ち放題1回

費用

・ピコスポット打ち放題 1回 88,000円(税込)

リスク・副作用

ピコスポット

色素沈着、脱色素、赤み、むくみ

禁忌・注意事項など

ピコシュア(ピコトーニング)

禁忌事項

  • 妊娠中
  • てんかんのある方

注意事項

  • 肌の赤みや痛み、炎症後色素沈着などを生じることがあります。
  • 照射後にかさぶたができることもあります。かさぶたは無理にはがさないようにしてください。
  • メイクは翌日から可能です。

ピーリング(リバースピール)

禁忌事項

  • 妊娠中
  • 過去にピーリングでかぶれた方
  • 強い炎症(アトピーやかぶれなど)

注意事項

  • 皮膚の皮がむけるかもしれません。無理にはがさないでください。
  • 施術後に赤みがあらわれることもあります。ほとんどの場合数日ほどでおさまります。
  • メイクは施術直後から可能です。

ダーマペン4

禁忌事項

  • 金属アレルギーの方
  • 妊娠中の方
  • ヘルペスなどの感染症がある方
  • がん治療をしている方

注意事項

  • メイクは施術翌日から可能です。
  • 施術後赤みが出た場合には数時間、内出血は5日以内でおさまることがほとんどです。

ポテンツァ

禁忌事項

  • 妊娠中の方
  • 金属アレルギーの方
  • 局所麻酔薬などの薬剤アレルギーがある方

注意事項

  • 紫外線対策は日常的に行ってください。
  • 施術前後の1週間はピーリング製品などの使用は控えてください。
  • 施術後は一時的にニキビができるかもしれません。

「ダーマペン4について」

未承認医薬品等

ダーマペン4は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認機器です。

入手経路等

当院医師の判断の元、オーストラリアのDermapenworld社より個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報はこちらをご覧ください。

国内の承認機器の有無

同一の成分や性能を有する他の国内承認機器等はありません。

諸外国における安全性などに係る情報

諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。

「ポテンツァについて」

未承認医薬品等

ダーマペン4は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認機器です。

入手経路等

当院医師の判断の元、Jeisys Medical社より個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報はこちらをご覧ください。

国内の承認機器の有無

同一の成分や性能を有する他の国内承認機器等はありません。

諸外国における安全性などに係る情報

米国FDA、欧州CE、韓国MFDSで承認されています。

「ピーリング(リバースピール)について」

未承認医薬品等

リバースピールは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医薬品です。

入手経路等

当院医師の判断の元、WiQo社より個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報はこちらをご覧ください。

国内の承認機器の有無

同一の成分や性能を有する他の国内承認機器等はありません。

諸外国における安全性などに係る情報

諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。

料金

ここでは、1回の施術に必要な料金を掲載しています。
以下の施術は保険適用外のため、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。

ピコシュア

ピコトーニング

全顔14,300円(税込)

ピコレーザー

1cmまで 14,300円(税込)
1.5cmまで21,450円(税込)
2cmまで28,600円(税込)

※2cm以上は1cmごとに14,300円(税込)追加します。

※複数か所を治療する場合は、大きさの合算で料金を計算します。たとえば4mmと9mmのシミを治療した場合には、合計1.3cmのため21,450円(税込)です。

ピーリング

リバースピール(肝斑、くすみ)両頬22,000円(税込)
リバースピール(肝斑、くすみ)全顔33,000円(税込)

ダーマペン4

全顔(BENEVの成長因子、トラネキサム酸、グルタチオンのいずれか)38,500円(税込)
全顔(PRP) 99,000円(税込)
鼻(毛穴の黒ずみ、CLR) 22,000円(税込)

ポテンツァ

肝斑(頬、麻酔なし)33,000円(税込)
肝斑(頬、麻酔あり)44,000円(税込)

肝斑やシミに関するご相談、治療なら池袋駅前のだ皮膚科へ

シミのあらわれ方には個人差があるため、肝斑とシミを自分で見分けるのは難しいかもしれません。
誤った判断で対処してしまったときには、シミが広がったり濃くなったりする可能性も考えられます。

当院では肝斑やシミについては、どちらも治療が受けられます。
気になる症状がある方は、まずはお気軽に当院までご相談ください。