ほくろ除去跡の凹みは治せる?治療方法を解説

「念願のほくろ除去をしたけれど、ほくろがあった場所がぽっかり凹んでしまっている…」

とほくろ除去後の凹みに悩んでいませんか?

ほくろ除去後の凹みは、適切な治療方法を選ぶことで、改善が期待できます。

この記事では、ほくろ除去後の凹みの主な治療方法や凹みができにくくする方法について、解説します。ほくろ除去後の凹みが気になる方はぜひ参考にしてみてください。

ほくろ除去跡の凹みの原因

ほくろ除去後の凹みは、以下のようなことが原因で起こります。

  • 術後にへこみやすい場所のほくろだった(鼻など)
  • 除去したほくろが大きかったり、根が深かったりした
  • 施術後のアフターケアが十分でなかった(傷口を保護せず乾燥させた、紫外線に当てたなど)
  • かさぶたを自分で取ってしまった
  • 傷が治りにくい体質である

手術を受ける以上はへこみのリスクを完全に回避することはできませんが、技術力の高い医師のいるクリニックを選ぶことやアフターケアをていねいに行うことが大切です。

主な治療方法

ほくろ除去後に凹みが残ったとしても、以下のような方法で治療できます。

キュアジェット

期待できる効果

ジェット注入により皮膚表面の組織再生が起こり、薬剤の効果で皮膚内部のコラーゲンが増えることで肌にハリや厚みが生まれ、凹みの改善が期待できます。針を使わないため、注射が苦手な方にとっても選択肢となるでしょう。

治療の特徴

針を使わない無針の治療であることが大きな特徴の一つです。特殊な機械を使い薬剤を皮膚の浅い部分、真皮層へ高速で噴射し、浸透させる治療方法です。

メカニズム

磁石の力を利用してジェット水流のような勢いを作り出し、薬剤を高スピードで皮膚に打ち込みます。これにより、針を刺さないで有効成分を目的の深さまで届けられます。ニキビ跡治療の際によく使われる薬剤は、主にコラーゲン生成を促進するジュベルックやジュベルックボリューム(レニスナ)などです。

症例

ほくろ除去後のへこみに対する当院での症例(キュアジェット単独)

他院での7年前に行った頬のほくろ除去後のへこみを治したいと受診した20代女性の患者様。

すでに他院で20回のフラクショナルレーザーと5回のジュベルック手打ちでも治らなかったとのことでキュアジェットによる治療を希望され、

  • 1カ月おきに2回のキュアジェット
  • 使用薬剤はレニスナ
  • 最後の治療から1カ月後

へこみも質感も改善しました。

治療内容レニスナを使用したキュアジェットを2回行い、1カ月後の写真
費用キュアジェット(レニスナ併用)5箇所まで 33,000円(税込)
リスク・副作用内出血、赤み、むくみ、痛み、硬結、へこみの開大など
担当医師コメントへこみだけでなく、周りと肌質がなじんで傷跡の境界が目立ちにくくなっているのがわかります。キュアジェットのジェットの作用により傷跡に外力が加わり、組織が再構築する過程で傷跡がより正常に近い組織になると考えられます。

キュアジェットについて、詳しくはこちらをご覧ください。

サブシジョン

期待できる効果

クレーターのように深く、局所的になだらかに凹んでいる場合に凹みを改善する効果を発揮しやすい施術です。癒着した組織を剥がした空間にヒアルロン酸などを注入し、ボリュームを補うこともあります。

治療の特徴

皮膚表面から特殊な針を挿入し、凹みの原因となっている皮膚の下の硬くなった組織(癒着した線維)を切り離す治療方法です。

メカニズム

ほくろ除去後の凹みは、傷が治る過程で皮膚とその下の組織が硬くくっついてしまい(線維化)、表面が下に引っ張られて生じることがあります。サブシジョンでは、この癒着した部分を針で物理的に剥がすので、皮膚が持ち上がり、凹みが改善します。

サブシジョンについて、詳しくはこちらをご覧ください。

リジュラン

期待できる効果

皮膚そのものの再生力を高めることで、肌に自然なハリと弾力を与え、凹みの改善が期待できます。肌質の改善効果も目指せます。

治療の特徴

サーモン(鮭)のDNAから抽出・精製されたポリヌクレオチドという成分を、凹みが気になる患部に直接注入する治療方法です。「サーモン注射」とも呼ばれます。

メカニズム

ポリヌクレオチドには、皮膚の細胞(線維芽細胞)を活性化させたり、抗炎症作用や毛細血管の血流を促進したりする働きがあります。これにより、ダメージを受けた皮膚組織の修復を促し、自身の力でコラーゲンやエラスチンなどを増やします。

リジュラン注射について、詳しくはこちらをご覧ください。

ジュベルック

期待できる効果

時間をかけて自身のコラーゲンが増えるため、皮膚に自然なボリュームが生まれ、凹みが徐々に改善していきます。効果の持続期間がほかの注入剤に比較して長いのが特徴です。

治療の特徴

トウモロコシやジャガイモなどのでんぷんから抽出されたポリ乳酸(PDLLA)という成分と、非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた薬剤を、凹みが気になる部分に注入する治療方法です。

メカニズム

注入されたポリ乳酸(PDLLA)が、皮膚内部の線維芽細胞を持続的に刺激し、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンといった肌のハリや弾力に関わる成分の生成を長期的に促進します。

ジュベルックについて、詳しくはこちらをご覧ください。

症例

傷跡のへこみ(当院)

鼻のほくろを20年前に他院で除去後、へこみが残ったとお悩みだった当院の患者様です。

ジュベルックの手打ちで治療してへこみが浅くなっています。写真は治療前(写真左)と4回の治療から6カ月後の様子(写真右)です。

治療内容2カ月おきに3回と、その5カ月後に4回目でジュベルックを手打ちで注入
治療期間・回数15カ月・4回
費用ジュベルック1箇所 11,000円(税込) x 4
合計44,000円(税込)
リスク・副作用内出血、赤み、むくみ、痛み、硬結
担当医師コメント傷跡のへこみだけでなく、赤みや表面の質感も改善しているのがわかります。ジュベルックには傷跡のへこみを直すだけでなく、傷跡の組織をより正常に近づける作用があると考えています。

ほくろ除去跡の凹みができないようにするためには

ここでは、ほくろ除去跡の凹みができないセルフケア方法を紹介します。

紫外線対策

ほくろ除去後は肌が敏感になっているので、負担をかけないように日焼け止めや日傘などを使って紫外線対策をしましょう。色素沈着などの肌トラブルが起こりにくくなります。

かさぶたをはがさない

ほくろ除去後は、傷口を乾かしたり、かさぶたを作ったりしないようにしましょう。また、肌に傷跡が残らないための「湿潤療法」があります。

湿潤療法とは、傷に軟膏やテープを貼ることで湿潤状態を維持し、傷を治す方法です。傷から出る浸出液には、傷をきれいに治す成分が含まれているので利用して、治りを早めたり、傷跡を残りにくくしたりするのに使います。

肩やお尻などは、傷口が他の部位よりも残りやすいので、注意しましょう。

規則正しい生活をする

規則正しい生活をすると睡眠の質が上がり、ホルモンバランスが整います。また、ターンオーバーやバリア機能も正常に働くようになるので、施術後の回復も早まるでしょう。

肌のターンオーバーを整えるには、他にも栄養バランスの取れた食事や適度な運動が大切です。

よくある質問

Q. ほくろ除去後の凹みはいつ治りますか?

凹みが治る時期は、肌状態や体質によって異なり、個人差があります。凹みはほくろとほぼ同じくらいの大きさのものができる可能性があり、自然には完全に戻らない場合もあります。

早い場合には1カ月、遅い場合でも半年くらいで戻りますが、半年以上経って戻らない場合は残ることも多いです。

Q. ほくろを除去したら凹んでしまったのですが、なぜですか?

ほくろを除去するとその部分の組織が欠損するため、組織修復の過程でへこみが残ってしまうことがあります。除去する以上はへこみのリスクを完全に避けることはできません。

除去するほくろが大きいほど、へこみが残るリスクは上がります。

Q. ほくろ除去で一番跡が残らない施術方法は?

施術方法は、ほくろの大きさや部位にあわせて選ぶのが、一番良いとされています。

肩や胸などは他の部位よりも盛り上がった跡が残りやすいので、十分にケアしてください。

ほくろ除去後の凹みが気になる方は、池袋駅前のだ皮膚科へ

当院ではほくろ除去後に凹みにくいように、患部の状態やご希望に合わせた施術方法を提案いたします。

また、凹みなどの傷跡が残っている場合には、キュアジェットやサブシジョンなどそれぞれに適した治療方法で対処可能です。

ほくろ除去後の凹みが気になる方は、当院までお気軽にご相談ください。

池袋駅前のだ皮膚科 野田 真史 監修

副作用・注意点

副作用

キュアジェット

内出血や赤み、むくみ、色素沈着、ごくまれに硬結など

サブシジョン

内出血や腫れ、あざ、痛みなど

リジュラン

赤みや腫れ、内出血、色素沈着、かさぶた、熱感腫など

ジュベルック

赤みやはれ、内出血など

注意点

キュアジェット・サブシジョン・リジュラン・ジュベルック共通の注意点は、以下のとおりです。

  • 洗顔やメイクは、施術部位以外は施術直後から可能。施術部位は翌日から可能。
  • 入浴は翌日から。
  • 施術部位のマッサージは1週間後から。
  • スポーツや飲酒など血行がよくなる行為は翌日以降。
  • 乾燥や日焼けに注意。

<キュアジェットについて>

・未承認医薬品等
キュアジェットは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。
・入手経路等
韓国のバズバイオメディック会社から個人輸入しています
・国内の承認医薬品などの有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に関する情報
韓国KFDAの承認を受けており、注射式シリンジ/液状の薬液を磁力やバネで噴霧し、皮膚に通して注入する装置として安全性が認められています。
・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

<サブシジョンについて>

・未承認医薬品等
サブシジョンのカニューレは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療器機です。
・入手経路等
韓国のACE MEDICAL社から個人輸入しています。
・国内の承認機器の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。
・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

<リジュランについて>

・未承認医薬品等
リジュランは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。
・入手経路等
株式会社Med Plusから個人輸入しています。
・国内の承認機器の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。韓国においてKFDA認証を得ています。
・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

<ジュベルックについて>

・未承認医薬品等
ジュベルック・レニスナは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。
・入手経路等
当院医師の判断の元、ネイチャーフォース・ジャパン社より個人輸入しています。
・国内の承認医薬品等の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
・諸外国における安全性等に関する情報
ジュベルック・レニスナは、米国FDAと韓国KFDAの承認を受けており、皮肉注射における安全性が認められています。
・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。