毛穴の黒ずみの原因は、主に毛穴に皮脂や角質が詰まってできた「角栓」によるものです。
角栓により皮脂が排出されずに毛穴にたまってしまうと、毛穴が盛り上がる「コメド」ができてしまいます。
そうなるとアクネ菌が増殖しやすくなり、ニキビができやすい肌状態にもなってしまうのです。
黒くて大きい角栓でお悩みの方や、鼻の黒ずみをとる方法について探している方は、ここで紹介している毛穴ケア&黒ずみ除去方法をぜひ試してみてください。
毛穴の黒ずみにはNG!注意したい毛穴ケア&除去方法
毛穴の黒ずみが気になるときには避けた方がよいお手入れ方法を紹介します。
ムリに引き抜く
毛穴の黒ずみを除去したいからといって「角栓をピンセットで抜く」、「市販の毛穴パックを使いすぎる」という方法は毛穴ケアにはNGです。
肌にダメージを与えやすくなるために避けましょう。
強い力でゴシゴシ洗う
クレンジングや洗顔時に力をこめて洗ってしまうと、肌を傷つけやすく、肌にとって必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
敏感肌や乾燥肌の状態になってしまうため注意しましょう。
肌を洗った後は化粧水や乳液、美容液などで忘れずに肌を保湿するのも大切です。
毛穴の黒ずみが気になるときに誤った毛穴ケアをしてしまうと、肌に過度なダメージが加わって症状が悪化しやすくなるため注意しましょう。
自宅でできるオススメ毛穴ケア
ここでは毎日のスキンケアで簡単にできるお手入れ方法を紹介します。
クレンジングは丁寧に
毛穴の黒ずみが気になるからといって、下地やファンデーションを厚塗りしていませんか。
メイク汚れが毛穴にたまってしまうと、黒ずみの原因となってしまいます。
クレンジングでは指の腹や指先を使って、気になる部分にたまった汚れを丁寧に落としましょう。
洗顔は泡を利用する
洗顔ネットなどを利用して、たっぷりと洗顔料を泡立てましょう。
泡で出るタイプの洗顔料も便利です。
泡を肌の上で滑らせるぐらいの力で優しく洗いましょう。
機能的な化粧水を使う
毛穴汚れがまだ気になるときには、いつもの化粧水の前に拭き取り用の化粧水を使ってたまった角質を除去しましょう。
皮脂の分泌が気になるときには収れん作用のある化粧水がオススメです。
肌のキメを整えながら毛穴を引き締めてくれます。
ホームケア製品を使う
本格的なホームケアをしたいときには、クリニックで購入できる製品がオススメです。
ドラッグストアなどで手軽に購入できる市販の成分とは異なり、効果を実感しやすくなります。
当院では「CLRローション」、「トレチノインクリーム」といった製品を販売しています。
「CLRローション」は、ダーマペンを発売しているDermapenWorld社が取り扱っている製品です。
ナイアシンアミドやサリチル酸、ヒアルロン酸などの有効成分を含有しており、毛穴の黒ずみがとれた理想的な素肌を目指せます。
使用中に皮むけすることもありますが、これは自然な反応なので心配はいりません。
使用中の乾燥肌が気になるときには、毎日から週に数回など頻度を落としてご使用ください。
「トレチノインクリーム」は、毛穴の黒ずみが気になる部分に塗ることでピーリング作用が期待できる成分です。
また肌のターンオーバーを整える働きや、ヒアルロン酸やコラーゲンといった肌にとって必要な成分を増やす働きも期待できます。
毛穴の黒ずみにくわえてニキビ予防や色素沈着といったお悩みにもアプローチします。
使いはじめに赤み、ヒリヒリ感、皮むけなどが起こりやすい製品です。
使い続けていると2週間ほどで症状があらわれにくくなります。
気になる方は毎日から週に数回など頻度を減らしてお使いください。
トレチノインについてのさらに詳しい情報は「当院の治療ページ」をご覧ください。
「CLRローション」や「トレチノインクリーム」といった当院で販売しているホームケア製品が気になるときには、ぜひお気軽にご相談ください。
毎日のスキンケアに注意して、黒ずみ毛穴が作られにくい肌状態を目指しましょう。
皮膚科で毛穴の黒ずみを取る方法
即効性のある方法を探しているときには、皮膚科で受けられる専門的な治療がオススメです。
当院では、毛穴の黒ずみ除去として主に「ダーマペン」や「ポテンツァ」で施術しています。
ダーマペン
薬液を肌に塗布してから、細い針で穴を開けて有効成分を肌内部へ浸透させる施術です。
穴を開けることで肌を修復するための反応が促進されて、コラーゲンやエラスチンといった肌にとって大切な成分が作られやすくなります。
ダーマペンの施術時に「CLRローション」を併用すると、毛穴の角栓を溶かすピーリング作用によって、毛穴の黒ずみにアプローチしやすくなります。
そのためダーマペンの施術と「CLRローション」を併用すると、「CLRローション」だけでホームケアするときよりも、さらに効果を実感しやすくなるのです。
ポテンツァ
細い針で肌に穴を開けた後に、針先からラジオ波を照射できる施術です。
コラーゲンやエラスチンの成分を作られやすくする働きと肌を引き締める効果が期待できます。
ポテンツァには独自のドラッグデリバリーシステムが搭載されているため、肌内部まで薬液を均一に浸透できます。
イソトレチノイン
皮脂の過剰な分泌によって毛穴の開きや黒ずみがあらわれているときには、イソトレチノインという内服薬を処方することもあります。
ただしイソトレチノインの使用にはさまざまな注意点があるため、当院では一般的に以下のような方を対象にしています。
<毛穴の黒ずみ除去にイソトレチノインを使う方>
- 他の治療で効果が実感できなかった方
- 毛穴の黒ずみ以外にニキビの症状にも悩んでいる方
さらに詳しく知りたい方は「イソトレチノインの治療ページ」をご覧ください。
症例
「小鼻まで広がった毛穴の黒ずみ除去の症例」
【治療内容】
毛穴の開きと黒ずみが気になると当院を受診された患者様です。
当院では、「ダーマペン(CLRローション併用)」の施術をしました。
画像左のように施術前は目立っていた鼻の黒ずみ毛穴が、施術後は画像右側のように角栓が除去されて毛穴の開きが目立ちにくくなりました。
【治療期間・回数】
約3か月・3回
ダーマペン4(CLRローション併用)を月に1回、合計3回施術しました。
【費用】
ダーマペン4(CLRローション併用)22,000円(税込)×3回
合計66,000円(税込)
【リスク・副作用】
むくみ、痛み、内出血、色素沈着
【担当医師コメント】
ダーマペンの施術を数回継続して毛穴の開きが目立ちにくくなりました。
CLRローションを併用すると毛穴に詰まった角栓が排出されるため、毛穴の黒ずみにもアプローチできます。
効果のあらわれ方には個人差があり、1回だけで効果を実感できる方もいますが、月に1回の施術を3~5回継続することでさらに効果を実感しやすくなります。
「2種類の治療でアプローチした鼻の黒ずみ除去の症例」
※写真は同じ人物です。症状がわかりやすいように複数の拡大写真を掲載しています。
【治療内容】
取れない鼻の黒ずみについて、長年お悩みだった患者様です。即効性のある治療を希望されたため、「ダーマペン4(CLRローション併用)」と「イソトレチノイン内服薬」を組み合わせて治療しました。治療開始から5か月後には、毛穴の黒ずみが目立ちにくくなりました。
【治療期間・回数】
約5か月・4回
ダーマペン4(CLRローション併用)を月に1回、合計4回施術しました。
イソトレチノイン内服薬20mg/日を5か月処方しました。
【費用】
ダーマペン4(CLRローション併用) 22,000円×4回=88,000円(税込)
イソトレチノイン内服薬 20mg 30日分 16,500円×5か月=82,500円(税込)
合計170,500円(税込)
【リスク・副作用】
ダーマペン:むくみ、痛み、内出血、色素沈着
イソトレチノイン:催奇形性、乾燥、頭痛、筋肉痛、骨痛
【担当医師コメント】
黒ずみ除去の効果を高めるために、ダーマペン4とイソトレチノインという2種類の治療を組み合わせて対応した症例です。
個人差はありますが、黒ずみ除去をしても、施術後に毛穴の開きの症状だけが残ってしまう方もいます。
その場合には、当院で受けられる「ポテンツァ」や「ジュベルックの手打ち施術」で対応すると、毛穴の開きの改善が期待できます。
この患者様に使ったイソトレチノイン内服薬には、さまざまな注意点があるため、毛穴のお悩みに対して気軽に使う治療方法ではありません。
ただしこの患者様のようにさまざまな治療方法を試したけれど効果が実感できなかったときには、他の毛穴治療と併用することで黒ずみ除去の効果を高められます。
毛穴の黒ずみの治療に興味がある方は、「当院の治療ページ」をご覧ください。
注意事項など
<禁忌事項>
「ダーマペン4」
- 金属アレルギーの方
- 妊娠中の方
- ヘルペスなどの感染症がある方
「ポテンツァ」
- 妊娠中の方
- 金属アレルギーの方
- 局所麻酔薬などの薬剤アレルギーがある方
「イソトレチノイン」
- 妊娠中、妊娠希望のある方、授乳中の方
(※服用期間中と服用後1か月は妊娠できません。妊娠した場合はすぐに医師にご相談ください。) - 12歳未満の方
- 強い肝機能障害のある方
- ビタミンA過剰症の方
- 過去にイソトレチノインでアレルギー症状を起こした方
「CLRローション」
- 妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
- 患部に傷跡や炎症がある方
「トレチノインクリーム」
- 妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
<副作用情報>
「ダーマペン4」
赤み、乾燥、発疹など
「ポテンツァ」
赤み、乾燥、発疹など
「イソトレチノイン」
催奇形性、乾燥、頭痛、筋肉痛、骨痛など
「CLRローション」
赤み、内出血、腫れ、過敏症など
「トレチノインクリーム」
赤み、ヒリヒリ感、皮むけなど
<注意事項など>
「ダーマペン4」
- メイクは施術翌日から可能です。
- 施術後赤みが出た場合には数時間、内出血は5日以内でおさまることがほとんどです。
「ポテンツァ」
- 紫外線対策は日常的に行ってください。
- 施術前後の1週間はピーリング製品などの使用は控えてください。
- 施術後は一時的にニキビができるかもしれません。
「ダーマペン4について」
未承認医薬品等
ダーマペン4は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認機器です。
入手経度等
当院医師の判断の元、オーストラリアのDermapenWorld社より個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報はこちらをご覧ください。
国内の承認機器の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認機器等はありません。
諸外国における安全性などに係る情報
諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。
「ポテンツァについて」
未承認医薬品等
ポテンツァは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認器機です。
入手経度等
当院医師の判断の元、Jeisys Medical社より個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報はこちらをご覧ください。
国内の承認機器の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に係る情報
米国FDA、欧州CE、韓国MFDSで承認されています。
「イソトレチノイン、トレチノインについて」
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
この治療で使用されるイソトレチノイン、トレチノインは、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認薬です。
入手経路等
当院で使用しているイソトレチノイン、トレチノインは、医師が個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はこちらのページをご確認ください。
イソトレチノインの個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページをご確認ください。
国内の承認医薬品の有無
イソトレチノイン、トレチノインは国内においては承認されていません。
諸外国における安全性等に係わる情報
どちらも米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。
イソトレチノインは胎児の催奇形性、鬱、精神病などの精神疾患の副作用も報告されています。
トレチノインは赤み、ヒリヒリ感、皮むけなどの副作用が報告されています。
料金
下記の施術は、公的医療保険が適用されない自由診療です。
ダーマペン4
全顔(BENEV、成長因子) | 38,500円(税込) |
全顔(PRP) | 99,000円(税込) |
鼻の毛穴の黒ずみ(CLRローション) | 22,000円(税込) |
ポテンツァ
ドラッグデリバリーチップ
毛穴、小じわ、ニキビ跡(BENEV) | 88,000円(税込) |
毛穴(ボツリヌストキシン) | 88,000円(税込) |
ニキビ跡、毛穴(ジュベルック、マックーム) | 110,000円(税込) |
毛穴、小じわ、ニキビ跡(PRP) | 143,000円(税込) |
内服薬
イソトレチノイン(イソトロイン、20mg/日) | 30日分 16,500円(税込) |
ホームケア製品
CLRローション | 50g 16,500円(税込) |
トレチノインクリーム | 5g 3,000円(税込) |
どうしても取れない毛穴の黒ずみに関するご相談、治療なら池袋駅前のだ皮膚科へ
自宅で簡単にできる毛穴ケアと黒ずみ除去の方法を紹介しました。
とくにホームケア製品を使うことで市販品に比べて効果を実感しやすくなります。
自宅ではどうしても取れない毛穴の黒ずみがある方は、当院までいつでもご相談ください。
当院は主に保険診療で皮膚のお悩みに対応しています。
保険診療だけでは治療が難しいような症状にお悩みの方は、美容皮膚科の治療も可能です。
他院で治療の効果を実感できなかった方もお気軽にご相談ください。