サブシジョンは、皮膚の下の線維を専用の針で切り離してニキビ跡の凹みを改善する治療です。
症例写真からも変化がわかりやすく、多くの方が効果を実感しています。
本記事では、実際のビフォーアフター写真からわかる効果や、改善に必要な回数・期間、他の治療との違いについて詳しく解説します。
目次
サブシジョンのビフォーアフター写真からわかる効果
まずはサブシジョンのビフォーアフター写真からわかる効果を見ていきましょう。
当院での代表的な症例を紹介します。
コメカミと頬にある深いニキビ跡の凹みの症例


上の写真は、左コメカミと頬の深いニキビ跡の凹みが悩みで、他院でフラクショナルレーザーの施術を受けたものの、十分な効果を感じられなかった患者さまの症例です。
治療内容
当院では、サブシジョンにヒアルロン酸を併用し、左コメカミと左頬にそれぞれ4回、さらにコメカミにサブシジョン単独で1回実施。約1年4カ月後には、深い凹みが目立たなくなりました。
治療期間・回数
約1年4カ月・計5回
費用
・サブシジョン+ヒアルロン酸(2x2cmごとに)44,000円(税込)/回
・上記を2箇所で4回: 352,000円(税込)
・サブシジョン単独(2x2cmごとに):22,000円(税込)/回
合計:374,000円(税込)
※上記治療は、公的保険が適用されない自由診療(自費)です。
副作用・リスク
むくみ、鈍痛、内出血、瘢痕形成、感染の可能性
担当医師コメント
深いクレーターの場合、サブシジョンで硬くなった組織を皮膚の下から切り、上に押し上げると効果的です。ヒアルロン酸の併用により、効果をさらに高めることができます。
コメカミと額にできた深いニキビ跡の凹みの症例

上の写真は、左コメカミと額の深いニキビ跡の凹みにお悩みだった患者さまの症例です。
治療内容
すでに当院で2回ダーマペン4の施術を行っていたため、写真(左)では表面の凹凸が目立ちにくくなっています。(※自己判断で、セルフダーマペンの施術もされています。)
深い凹みがまだ残っていたため、サブシジョンを単独で2回施術。
約1年半後には、写真(右)のように深い凹みが目立ちにくくなりました。
治療期間・回数
約1年6カ月・2回
費用
・サブシジョン(2x2cmごとに)22,000円(税込)/回
・上記を2箇所で2回
合計88,000円(税込)
※サブシジョン治療は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
副作用・リスク
むくみ、鈍痛、内出血、瘢痕形成、感染の可能性
担当医師コメント
この患者さまの場合はかなり深めのクレーターでしたが、ヒアルロン酸を使わないサブシジョンで回数も少なくここまでいい結果を出すことができました。
コメカミや頬、額の深いニキビ跡には、サブシジョンはいい適応です。
症例から分かるサブシジョンの効果
症例からも、サブシジョンは深いニキビ跡への効果が見られます。特に適しているのは、なだらかで広範囲のローリング型のニキビ跡です。
縁がはっきりしているボックスカー型のニキビ跡に対しても、改善が期待できます。皮膚の下へ引っ張られている線維を特殊な針で切り、引っ張りが解除されることにより、ニキビ跡の部分を平らに導くことが可能です。
サブシジョンとは?

サブシジョンは、皮膚の下にできた固くなった傷跡(瘢痕組織)を専用の針で切り離し、凹んだニキビ跡の改善を目指す治療法です。
瘢痕による皮膚の引きつれを解除することで、凹凸がなめらかになります。
1回の施術の治療効果が大きいことが特徴です。海外の論文でも安全性と有効性が確認されており、再発しにくいと報告されています。[1]
サブシジョンで改善に必要な治療回数と期間

サブシジョンは1回でも効果を実感する方もいますが、多くの場合2〜3回程度の治療で満足度が高まります。2024年に行われた臨床試験では、1回の施術で4カ月後の時点でも効果が持続していることがわかっています。
さらに複数回行うことで効果が高まると報告されています。[2]治療間隔は皮膚の回復を考慮し、1か月はあけるのが一般的です。コラーゲン生成には時間がかかるため、見た目の変化は施術後数週間から数カ月かけて徐々に現れます。
サブシジョンはどのニキビ跡に効く?
サブシジョンは、とくにローリング型のニキビ跡に高い効果があるとされています。
【ローリング型のニキビ跡】

ローリング型は、皮膚の下で瘢痕が癒着し、なだらかな谷のような凹みをつくるタイプです。針で癒着を切ることで、改善が期待できます。
トライフィルプロを併用して皮膚表面からもアプローチすることで、さらに効果を上げることも可能で、同日施術も行えます。
一方、ボックスカー型(縁がはっきりした四角い凹み)にも一定の効果が報告されていますが、キュアジェットなどとの併用が望ましい場合もあります。アイスピック型(針で刺したような深い穴状)の場合、サブシジョン単独では効果が得られにくいため、キュアジェットやTCAクロスなどとの併用が推奨されています。[3]
【ボックスカー型】

【アイスピック型】

ニキビ跡の種類に応じて、治療法を選ぶことが大切です。トライフィルプロの特徴は「トライフィルプロなら池袋駅前のだ皮膚科へ|ニキビ跡の凹み、クレーター跡、深いシワ、毛穴の開きなど」、キュアジェットは「キュアジェット」で詳しく解説しています。
TCAクロスについては「TCAクロス(ニキビ跡のへこみ治療)なら池袋駅前のだ皮膚科へ|へこみのあるニキビ跡治療」をご覧ください。
サブシジョンと他のニキビ跡治療との違い

サブシジョンは、皮膚の下にある瘢痕組織を針で直接切り離すことで、凹みを改善する治療です。
ダーマペンやレーザーのように、皮膚表面に刺激を与えてコラーゲンを再生させる治療とは、作用の仕組みが異なります。
皮膚の奥の癒着部位に直接アプローチできる数少ない治療法です。2020年の研究では、サブシジョンとケミカルピーリングなどの併用により、より高い改善度と満足度が得られたと報告されました。[4]
ピーリングについては「ピーリング(リバースピール)」で詳しく紹介しています。こちらも参考にご覧ください。
サブシジョン治療を受ける前に知っておきたいこと

サブシジョンは、医師の技術力によって仕上がりが大きく変わる治療です。受診前のカウンセリングで、自分のニキビ跡に適しているかを確認しましょう。
またクリニックを選ぶ際は、実際の症例写真が豊富かどうかもポイントです。自分と似たタイプのニキビ跡の症例写真を見せてもらうと、仕上がりのイメージがより明確になります。
医師がどれだけ症例経験を積んでいるかも、重要な判断基準です。多くのクリニックでは、症例紹介や医師の経歴などを掲載しているため、公式サイトで確認してみてください。
池袋駅前のだ皮膚科のサブシジョン治療の特徴

池袋駅前のだ皮膚科では、先端が鈍いカニューレと呼ばれる針を使う方法をおもに採用しています。従来の鋭い針に比べて、内出血のリスクを抑えやすいとされているのが特徴です。
カニューレを基本としながら、部位や範囲によっては鋭い針を選ぶなど、肌の状態に応じて使い分けています。
また当院では豊富な症例経験を重ねた医師が施術を担当し、一人ひとりに適した方法を選べる体制を整えています。
サブシジョンの費用
サブシジョンは、公的保険が適用されない自由診療です。
| サブシジョン 1回 | 費用(税込) |
| 2x2cmごとに | 22,000円 |
| ヒアルロン酸追加(2x2cmあたり) | 22,000円 |
| キュアジェット追加(2x2cmあたり) | 22,000円 |
| ジュベルックボリューム(レスニナ)追加(2x2cmあたり) | 22,000円 |
| リジュランS追加(2x2cmあたり) | 22,000円 |
サブシジョンに関するよくある質問

ここではサブシジョンに関してよく寄せられる質問に回答しました。
Q. サブシジョンのダウンタイムはどれくらいですか?
サブシジョンでは、内出血や赤みが数日〜1週間程度続くことがあります。カニューレを用いた方法では、リスクを抑えやすいとされていますが、体質や施術範囲によっても差があります。多くの場合は、メイクでカバーできる程度です。
ダウンタイムについては「サブシジョンのダウンタイムはどれくらい?経過や注意点についても紹介」でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にご覧ください。
Q. サブシジョンは何回ぐらい受ければ効果が出ますか?
サブシジョンは1回でも改善を感じる方がいますが、多くの場合は2〜3回程度で満足度が高まる治療です。
瘢痕が深い場合や範囲が広い場合は、追加治療が必要になるケースもあります。
ニキビ跡にお悩みの方は池袋駅前のだ皮膚科へご相談ください

サブシジョンは、皮膚の下の線維を切り離すことで凹んだニキビ跡の改善を目指す治療です。とくにローリング型のニキビ跡に高い効果があるとされています。1回でも効果を実感する方もいますが、多くの場合は2〜3回程度で満足度が高まります。
医師の技術力によって仕上がりが大きく変わるため、カウンセリングや実際の症例写真が豊富かどうかもポイントです。ニキビ跡にお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。
未承認医薬品等の表示
サブシジョンについて
・未承認医薬品等
サブシジョンのカニューレは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療器機です。
・入手経路等
韓国のACE MEDICAL社から個人輸入しています。
・国内の承認機器の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。
【参考文献】
[1]Ahramiyanpour, N., Rastaghi, F., Parvar, S. Y., et al. (2022). Subcision in acne scarring: A review of clinical trials. Journal of Cosmetic Dermatology, 22, 744–751.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36315903
[2] Shi, V. J., Ma, M. S., Koza, E., et al. (2024). Subcision with and without suction for acne scars: a split-faced, rater-blinded randomized control trial. Archives of Dermatological Research, 316(7), 344.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38847979
[3] Li, X., Fan, H., Wang, Y., et al. (2023). Fractional carbon dioxide laser combined with subcision for the treatment of three subtypes of atrophic acne scars: a retrospective analysis. Lasers in Medical Science.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37639055
[4] Rullan, P., Olson, R., & Lee, K. C. (2020). A Combination Approach to Treating Acne Scars in All Skin Types: Carbolic Chemical Reconstruction of Skin Scars, Blunt Bi-level Cannula Subcision, and Microneedling. The Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology, 13(5), 19–23.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32802250


