酒さの代表的な症状は「肌にできた毛穴のポツポツ」と「毛細血管の開きによる顔の赤み」です。当院で処方している飲み薬の「ビブラマイシン」や「イソトレチノイン」は、酒さの代表的な症状である「肌にできた毛穴のポツポツ」に効果を示します。
ただし、「毛細血管の開きによる顔の赤み」に対する効果は限定的です。そのため「毛細血管の開きによる顔の赤み」の治療には「Vビーム」などレーザー治療の併用が必要です。
以下のような症状がある方は、飲み薬を使った治療が向いています。
血管拡張や赤みも目立ちますが、同時に多くのニキビのように見える赤いボツボツが多発しています。このような場合は飲み薬を塗り薬やレーザー治療と同時に使った方が効果的です。
目次(クリックで開閉)
ビブラマイシン(ドキシサイクリンが成分)
ビブラマイシンは抗生剤の飲み薬です。炎症を抑える目的で、酒さやニキビに使います。
使い方
1日1回100mg錠または1日2回50mg錠を食後に内服します。
効果
酒さの症状である毛穴の炎症を抑え、ポツポツを減らす効果があります。アクネ菌に対する殺菌作用ではなく、赤いポツポツの炎症を抑える目的で服用します。
副作用症状
食欲不振、吐き気、下痢、発疹など
注意事項
- 炎症を抑える目的で使用するため、短期間の内服では効果がでません。効果を実感するためには最低でも2週間は内服してください。長い場合は3か月ほど連続して内服することで、効果を高められます。
- ビブラマイシンと併用して服用することで効果が減弱・増強する薬が確認されています。同時に内服するとピルの効果が減弱することが有るので注意が必要です。現在服用中の薬がある方は、医師までご相談ください。
イソトレチノイン(ロアキュタン、アキュテイン、イソトロインの商品名で知られる)
イソトレチノインは、米国など海外においては保険適用内で使われている重症ニキビや酒さの内服薬です。日本では保険適用外の薬ですが、酒さのポツポツとした症状を繰り返す場合に効果的な薬です。当院ではビブラマイシンと塗り薬を併用しても改善に乏しい場合に、イソトレチノインによる治療をオススメしています。一般的にビブラマイシンよりも効果が高いです。
使い方
1日1回食後に服用してください。
通常は1回1カプセル(20mg)から服用を開始しますが、症状が軽い場合は隔日で内服することもあります。
服用しても効果が認められない場合など患者様の状態や症状にあわせて、1回2カプセル(40mg)に増量することもあります。
1日1回1カプセル(20mg)で副作用症状が強いときには、隔日での内服(10mg相当)へ減量するかもしれません。
当院では、4か月~8か月の治療期間を推奨しています。継続服用により、体質改善の効果を実感しやすくなります。
効果
表皮細胞や皮脂腺の細胞を正常化して、毛穴の炎症を防ぎます。また毛穴の角化異常を改善して、毛穴の開きを改善に導きます。これらの働きにより、肌のバランスを整えて酒さ(赤ら顔)の体質を改善しやすくなるのです。服用終了後も酒さのポツポツが出にくくなるため、塗り薬だけでも酒さのポツポツをコントロールしやすくなります。
副作用症状
皮膚の乾燥、鼻出血、骨や関節・筋肉の圧痛または硬直、疲労、頭痛、眼疾患、悪心・嘔吐、持続性の頭痛、視覚障害、うつ病など
気になる症状があらわれたときには、医師までご相談ください。
注意事項
- イソトレチノインの服用中は副作用症状の確認のために定期的な採血検査が必要です。
- イソトレチノインと相互作用のある薬が確認されています。現在服用中の薬やサプリメントがある方は、医師までご相談ください。
- イソトレチノインの服用中は献血できません。服用終了後1か月を経過してから献血できます。
- 酒さにイソトレチノインを使うときには、公的医療保険が適用されない自由診療です。
当院では1日20mgで30日分、16,500円(税込)で販売しています。
以下の方は服用できません
- 妊婦、授乳婦、妊娠予定のある方は服用できません。また服用期間と服用後1か月は妊娠を控えましょう。
- 12歳未満の方
- 肝機能障害がある方
- ビタミンA過剰症の方
- イソトレチノインでアレルギー症状を起こしたことがある方
未承認医薬品等
この治療で使用されるイソトレチノインは、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認薬です。
入手経路等
当院で使用しているイソトレチノインは、医師が個人輸入しています。
個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報は「厚生労働省 あやしいヤクブツ連絡ネット リスクが潜む個人輸入」をご確認ください。
イソトレチノインの個人輸入については「厚生労働省 アキュテイン(わが国で未承認の難治性ニキビ治療薬)に関する注意喚起について」をご確認ください。
国内の承認医薬品の有無
イソトレチノインは、国内においては承認されていません。
諸外国における安全性などに係る情報
米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。
酒さの飲み薬の費用
酒さにイソトレチノインを使うときには、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
薬剤料 | |
---|---|
イソトレチノイン(イソトロイン、20mg/日)30日分 | 16,500円(税込) |
イソトレチノイン(イソトロイン、40mg/日)30日分 | 33,000円(税込) |
酒さ、赤ら顔治療のご相談は池袋駅前のだ皮膚科へ
日本においては酒さを保険適用内で治療することが難しく、他の皮膚疾患のように一般的な方法で治療してしまうと、酒さの症状が治りにくくなる可能性も考えられます。
酒さでお悩みの方は、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医が在籍している当院までお気軽にご相談ください。
また当院では、酒さ(赤ら顔)がある方の保湿ケアに悩む患者様のために、オリジナルの保湿薬「ベーシックケアAZ」を開発しました。
主成分にナイアシンアミド、アゼライン酸を配合しているため気になる肌の赤みやボツボツを改善に導きます。また保湿成分のセラミドを配合しているため、敏感肌や乾燥肌でお悩みの方にもオススメです。
ベーシックケアAZ 60gの料金 | |
---|---|
直接来院でのご購入 | 3,300円(税込) |
オンラインでのご購入(送料別 550円) | 4,400円(税込) |
詳しい情報は、下記の「ベーシックケアAZ専用ページ」をご覧ください。