酒さの赤みや毛穴開きで悩んでいる方、マイクロボトックスをご存じですか。
マイクロボトックスは、ボツリヌストキシン製剤を皮膚の浅い部分に注射する施術です。表情筋に直接注射するボトックスと違い、自然な表情をくずさず、治療部位も選ばないので、多様な肌の悩みに対応できます。
ここではマイクロボトックスの特徴や効果、おすすめな方、ダウンタイムや注意事項などについて解説します。
マイクロボトックスとは
マイクロボトックスとは、微量のボツリヌストキシン製剤を皮膚の浅い部分に注射する施術です。ボツリヌストキシンは神経伝達物質であるアセチルコリンの分泌を阻害するので、筋肉の働きを弱める働きがあります。マイクロボトックスは、表情筋全体ではなく肌表面にある線維の働きを弱めることが可能です。
表情筋に直接刺す通常のボトックス注射にはシワや小顔効果がありますが、弛緩させても問題のない表情筋は限られます。そのため、注射部位は眉間や目尻、額などに限られてしまいます。また、ボトックス注射は表情筋の動きが鈍くなるので、表情が不自然になってしまうかもしれません。
マイクロボトックスは自然な表情を保ちつつ、治療部位も選ばないので、様々な肌の悩みを解消できます。
ボトックスの詳しい説明が下記にありますので、ぜひ読んでみてください。
マイクロボトックスの特徴
特徴1.効果は早くて2週間で出現、4か月程度持続する
英文論文からの報告では、マイクロボトックスは、酒さの主な症状である赤みやほてり、丘疹、膿疱などを減少させるといわれています。その報告では、効果は早くて2週間であらわれ、4か月程度持続するとされています。
しかしマイクロボトックスの効果は一時的なものなので、定期的に打つのがおすすめです。年に3回程度の施術で効果を1年にわたって持続させることができます。
特徴2.他の外用薬やVビームの治療と併用可能
Vビームで満足のいく効果を実感できなかった場合にもおすすめで、同日の施術も可能です。他の外用薬やVビームとの併用で相乗効果も期待できます。
詳しい説明が下記にありますので、ぜひ読んでみてください。
マイクロボトックスの効果
ここでは、マイクロボトックスの効果について解説します。
酒さなどの赤み
酒さは慢性炎症性疾患で、その病因は完全には解明されていません。1つには異常な神経血管シグナルが発生して、血管が変化するためといわれています。マイクロボトックスは、これらの神経血管症状を制御しているといわれています。
小じわ改善
顔に小じわが多いのは、表情筋は皮膚の浅い層で真皮とつながっていて、動きが皮膚に伝わりやすいためです。真皮や表情筋の浅い層にのみボトックスを作用させれば、表情(筋肉の深層による)を大きく変化させることなく、小じわを改善します。
毛穴改善
ボトックスが汗腺や脂腺に作用するので、汗や皮脂が減少します。汗腺や皮脂腺が委縮して体積が減少するので、真皮全体の量も減少し引き締め効果があり、毛穴が目立たなくなります。
肌質の改善
ボトックス注射をすると、皮膚を下へ引っ張る筋繊維の働きが遮られるので肌が滑らかになります。ハリやツヤのある、なめらかな肌にする効果も期待できます。
マイクロボトックスの効果はあくまでも一時的な効果になるため、レーザー治療などに加えて補助的に使うと効果的です。当院で、内服や外用薬、Vビームで既にある程度改善があった患者さまがマイクロボトックスを打ったところ1か月後にさらに赤みが改善した事例もあります。
レーザー治療と組み合わせて施術したい方はぜひ当院にご相談ください。悩みやご希望に合った施術のご提案をいたします。
マイクロボトックスはこんな方におすすめ
マイクロボトックスは以下のような方におすすめです。
- 顔の赤みが気になる人
- たるみや小じわが気になる人
- 毛穴の開きが目立つ人
- テカりや皮脂を抑えたい人
- 若々しい印象になりたい人
気になることは当院医師へご相談ください。医師が皮膚や筋肉の状態を観察し、肌の悩みに合わせて、マイクロボトックスの注入部位や量、仕上がりイメージをお伝えします。
マイクロボトックスのダウンタイムや費用、副作用
ダウンタイム
細い針でごく浅い場所にボトックスを打つため、ダウンタイムがほとんどない施術です。まれに一部に2週間ほど続く内出血がでることがあります。当日は注射部位をこすったり、刺激を与えたりしないでください。運動やサウナは施術翌日からは可能です。
費用・回数
マイクロボトックスは、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
ボツラックス(韓国製):両頬 | 33,000円 |
ボツラックス(韓国製):顔広範囲(鼻、顎、額を含む) | 55,000円 |
アラガン社のボツリヌストキシン製剤を希望する場合は、いずれも+22,000円です。
効果を実感できるのは薬剤が効いている間の4か月程度だけです。年3回程度注射すれば、持続的な効果を実感できるといわれています。
副作用・リスク
マイクロボトックスの副作用は以下のとおりです。
- 内出血
- 痛み
- 肌のかゆみ
- 肌の赤み
- アレルギー症状
- 筋肉のゆるみ
注意事項
- 通常のボトックスと同様に、施術後、女性は2回の月経が終わるまで、男性は3か月間の避妊が必要です。
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性や授乳婦、ボトックス製剤の成分に対しアレルギーの既往歴のある人、他のボツリヌス毒素製剤にて治療中の人は施術を受けらません。
- 慢性の呼吸器障害がある方、閉塞隅角緑内障やその素因(狭隅角など)のある方は症状を悪化させる可能性があるなど、健康状態によっては施術を受けられない場合もあります。
酒さや毛穴悩みにおすすめのマイクロボトックスに関するご相談、治療なら池袋駅前のだ皮膚科へ
酒さや毛穴に悩んでいる、状態に合った治療をしたいという方には、マイクロボトックスを検討してみてはいかがですか。当院では、肌の状態にあわせた施術を提案しています。
マイクロボトックスに関する治療などは、当院までお気軽にご相談ください。
<Vビーム2について>
・未承認医薬品等(異なる目的での使用)
Vビーム2は医薬品医療機器等法において、その他の目皮膚良性血管病変治療について承認されていますが、その他の目的の使用については国内で承認されていません。
・入手経路等
国内の医薬品卸業者より国内の承認機器を仕入れています。
・国内の承認医薬品の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている承認医薬品等はありません。
・諸外国における安全性などに係る情報
米国FDAにて承認されています。
参考文献
Botulinum Toxin: An Effective Treatment for Flushing and Persistent Erythema in Rosacea