「顔が赤くなりやすいのがコンプレックス」
「子どものころはみられなかった赤みが、大人になってから顔に出てくるようになった」
このようなことで悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
その赤みは、「酒さ」かもしれません。
ここでは酒さの種類と原因、酒さの治療方法について解説していきます。
気になる顔の赤み……酒さの種類と原因について
「酒さ」とは、皮膚に出てくる持続的な病気のうちの一種です。顔が赤らみ、細かい吹き出物が出るものであり、多くの人を悩ませます。30歳〜50歳の人に多く、幼少時には少ないです。人口の1割程度の人に酒さが潜んでいると言われています。
またこれには、4つの種類があります。
目に症状が出る「眼型」
酒さで眼に症状がでることがあり、症状が強いとやっかいです。
眼の刺激感や充血から始まり、症状が強いと刺激感で涙が出て止まらなくなることもあります。皮膚よりも目の症状でお悩みの患者様もいます。
皮膚と異なり有効な治療が少なく、点眼薬で治療します。一般的な酒さは皮膚科で対応していくことになりますが、眼型で症状が強い場合は眼科への受診が必要になることもあります。
鼻が大きくごわごわする「鼻瘤型」
鼻が炎症や血管拡張で赤くなり、丘疹(きゅうしん。ぽつぽつとした盛り上がりがみられる状態)ができている状態が続くと、鼻の皮膚全体が厚みを持つようになります。鼻が肥大してごわごわした状態が目立つ酒さを「鼻瘤型」と呼びます。
初期の鼻瘤であればイソトレチノインの飲み薬による治療が可能ですが、ある程度進行すると肥大した鼻が元に戻らなくなってしまうので、早めの治療が大切です。
鼻やほほ、眉間やあごによく出る「紅斑毛細血管拡張型」
酒さは持続的な病気ではありますが、紅斑毛細血管拡張型の酒さはまず「ごく一時的な赤み」から始まるという特徴があります。それが徐々に慢性化していきます。
このタイプの場合、赤みや、目でも見えるちりちりとした毛細血管拡張だけではなく、ちくちくした不快感やかゆみを伴うことが多いといえます。かゆみや刺激感を伴うことから湿疹や脂漏性皮膚炎と間違われて治療されていることも多々あります。
赤みや毛細血管拡張は鼻やほほを中心とした、顔の中心に近い部分に出やすいのが酒さの特徴です。
顔全体にみられる「丘疹膿疱型」
顔全体にみられる酒さとして、「丘疹膿疱型」が挙げられます。文字通り、丘疹や膿疱(黄色い膿をもったぼつぼつ)ができるもので、ほてりやかゆみが起きる場合もあります。にきびに似た毛穴の炎症ですが、酒さでは膿を持ったぼつぼつがより小さいことが多く、皮膚の赤みを同時に伴うことが多いといえます。
酒さのやっかいな点は、「発症した原因がはっきりしないことが多い」という点です。
そのため、「○○をやめれば、確実に酒さの発生を抑えられる」とはいえません。
酒さの発症には遺伝的な要因が大きいといわれています。体質的に酒さになりやすい皮膚の方がいます。日焼けや肌荒れ、長期間にわたる過度な飲酒、ピーリング剤の連用、ステロイド・プロトピックの長期使用が酒さを招くこともあります。またこれらは、酒さの症状を悪化させる原因になることもあります。
スキンケアで治すことはできる?
このようなやっかいな酒さに対抗する手段として、「日常のスキンケア」「医療機関での治療」があります。
「スキンケアを行えば、どんな酒さでも治すことができる」「酒さの症状が重い場合でも、スキンケアに気を付ければ病院に行かずとも対処できる」とまではいえませんが、それでも、スキンケアを行うことによって酒さの発生リスクを抑えたり、酒さの悪化を防いだりすることはできます。
酒さに対抗するためのスキンケア方法は、以下の通りです。
- 血行を良くする成分は、扱い方に注意が必要
- 日焼け止めの使用は推奨されるが、異常が現れたら使用を中止する
- 保湿を行う
一つずつ見ていきましょう。
保湿を行う
保湿をきちんと行うことで、肌の上に薄い保護膜を張ることができます。この保護膜は、ほこりなどの外部からの刺激から肌を守る役目を持っています。
酒さは乾燥肌の人に起こりやすく、また酒さは乾燥肌を悪化させます。そのため、保湿効果の高い成分が配合されたスキンケアアイテムを使いたいものです。
人体にも存在するセラミドやヒアルロン酸、炎症に抗う力を持つナイアシンアミド、アゼライン酸などが配合されたものがおすすめです。
酒さ・ニキビ肌向け保湿剤!「ベーシックケアAZ」
当院では、酒さ・ニキビ肌専用の保湿剤「ベーシックケアAZ」を販売しています。
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「ベーシックケアAZ」の特徴
主成分に、アゼライン酸、ナイアシンアミド、セラミドを含有した保湿剤ローションです。
敏感肌や乾燥肌の方でも気軽にデイリーケアできるよう、各種成分を調整して配合しています。
色素沈着や肌くすみのお悩みがある方にもオススメです。
アゼライン酸
ニキビのもとである毛穴の詰まりを解消し、皮脂の分泌を減らしてニキビの症状の悪化を防ぎます。
抗酸化作用、抗菌作用により炎症を抑えて、赤みやぽつぽつとした肌状態を改善に導きます。
ナイアシンアミド
セラミドの合成を促進して、肌のバリア機能を整えます。
抗酸化作用、抗菌作用により炎症を抑えて、赤みやぽつぽつとした肌状態を改善に導きます。
セラミド
酒さ・ニキビ肌の方に不足しがちな肌成分です。
肌のバリア機能に関与しているため、積極的に補いたい成分です。
「ベーシックケアAZ」は、酒さ・ニキビの各種治療薬と併用できます。
先に「ベーシックケアAZ」を塗った後に、各種治療薬を重ねづけしてください。
料金
院内販売 60g 3,300円(税込)
オンライン販売 60g 4,400円(税込+送料550円)
血行を良くする成分は、扱い方に注意が必要
保湿効果と血行促進効果のある「ヒルドイド」は、皮膚の薬として非常に有名です。高い能力を誇るこのヒルドイドですが、酒さに適している保湿薬ではないので、ほかの保湿剤の選択肢が多い現状で推奨はしていません。普段使っていて自分の肌に合っている、という場合は使っていけないということはないですので、本人の意向に沿うようにしています。
酒さの人の場合、血行を良くする成分の入ったスキンケア用品の扱いには注意しなければなりません。
日焼け止めの使用は推奨されるが、異常が現れたら使用を中止する
上でも述べたように、「日光」は酒さの悪化要因のうちのひとつです。そのため、基本的には日焼け止めは毎日使いましょう。冬でも利用するべきものだといえます。適切なPA値・SPF値のものを利用することが求められます。
ただし日焼け止めが肌の刺激になってしまうこともあるため、毎日塗っても肌の状態が悪化しないものを選びましょう。日焼け止めによって赤みやぽつぽつが増えてきたようなら一度使用を中止してください。
酒さの治療方法を知る
スキンケアだけで酒さを完璧に治しきることは、難しいといえます。そのため、皮膚科の治療も組み合わせていくことが推奨されます。
外用薬を使う
塗り薬を使った処置は、特に丘疹膿疱のときによく選ばれます。上でも述べたアゼライン酸や、抗菌効果を持つメトロニダゾール、毛穴に住んでいるニキビダニ(デモデックス)に対抗できるイベルメクチンがよく使われます。
内服薬を使う
飲み薬も、丘疹膿疱には効果的です。抗生剤であるビブラマイシンやミノマイシン、ビタミンA誘導体を含み皮脂の分泌量をコントロールするイソトレチノインがよく選ばれています。
レーザーを使う
「皮膚の悩み」に対して有効にアプローチするものとして、「レーザー」があります。レーザーというとレーザー脱毛時に使われる「黒い色素に反応するもの」がよく取り上げられますが、赤い色素に反応するレーザーもあります。
それが、「Vビーム」です。
Vビームは、血液の中に含まれている赤い成分であるヘモグロビンにアプローチし、肌の赤みを改善していきます。
Vビームは酒さの主症状である赤みにアプローチできるものとして有名ですが、それ以外にも、多くの波長を持つIPLや、毛細血管に働きかけるYAGレーザーが用いられることもあります。
酒さでお悩みなら池袋駅前のだ皮膚科へ
酒さは、肌の赤みと肌の不快感をもたらすやっかいなものです。
ただ現在はこれに対抗する方法も確立されています。
「酒さをどうにかしたい」
「酒さだと思っているが、裏側にほかの病気が忍んでいないか怖い」
「自宅でのスキンケアだけでは改善しなかった」
という場合は、まずは池袋駅前のだ皮膚科の門を叩いてみてください。