ジュベルックに危険性はある?リスクや副作用、注意点とは

近年、美容医療で注目されている肌育注射「ジュベルック」。聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

ジュベルックは肌に注入することでコラーゲンの生成を促し、ハリや弾力性を高め、ニキビ跡や傷跡などの凹凸をなめらかにすることが期待できる薬剤です。

一方で「効果があることは知っているけれど、副作用が心配」「リスクは高くないの?」と不安に感じる方も少なくありません。今回記事ではジュベルックのリスクや副作用、施術前に知っておきたい注意点を解説します。

目次

ジュベルックに危険性はある?

考え込む女性

ジュベルックは、PDLLA(ポリ乳酸)という成分を主成分とした注入用の薬剤です。

このポリ乳酸はジャガイモやトウモロコシ、サトウキビなどのデンプンから抽出したエキスから作られています。体になじみやすく、安全性が高いことが特徴です。注入後は1〜2年かけて体内でゆっくりと二酸化炭素と水に分解されます。

ジュベルックに含まれるポリ乳酸は形が丸く、注入された部位の細胞に過度な刺激を与えにくい構造になっています。そのため肉芽形成やしこり(皮下硬結)といった副作用のリスクが、従来より少ないことが特徴です。

さらに韓国食品医薬品安全省(MFDS)の医薬品承認、欧州のCE医薬品認証を取得しており、国際的にも安全性が認められています。

また2024年に韓国で発表された臨床研究では、顔面の肝斑と老人性黒子を有する40名の被験者にジュベルックを投与する臨床試験が行われ、12週間の間に色素沈着、シワ、肌の弾力性において継続的な改善が確認されました。他にも多くの科学的な英文論文が報告されています。

ニキビ跡や肌のハリなどに悩んでいて、自分の状態にあった治療をしたいという方は、ジュベルックを検討してみてはいかがでしょうか。

参考:A collagen biostimulator improves photoaging pigmentation

ジュベルックのリスク

RISKの文字の積み木

ジュベルックは、以前のポリ乳酸製剤に比べて結節など重篤な副作用のリスクが抑えられた薬剤です。

しかし、注入部位の一時的な症状として、痛み、腫れ、赤み、皮下出血、むくみなどといった症状が現れる場合があります。

腫れは1〜5日程度、内出血は1〜2週間ほどで自然に消えていきます。ごくまれですが、人によってはアレルギー反応や肉芽形成、しこり形成が起こる可能性があります。

このような副作用はジュベルック特有のものではなく、どの薬剤にでも起こるリスクがあるものです。

一人ひとりの症状によって、適切な薬剤と注入方法を選択し、注入量や注入の深さの調整をすることで、これらのリスクを減らすことにつながります。

ジュベルックの注入方法による違い

頬に手を当ててほほえむ女性

当院では4つの施術方法で対応しています。それぞれの特徴、副作用、注意点などは以下の通りです。

1.局所注射による手打ち

医師が直接患部にジュベルックを注射します。症状にあわせて細かい調整ができ、1箇所のニキビ跡や傷跡から顔の広範囲まで、幅広く対応可能です。

1カ月ごとに3回の注入をおすすめしています。3回目の施術から6カ月経ったところで、メンテナンスとして4回目の注入を行なうこともあります。

禁忌
妊娠中・授乳中の方

副作用
内出血、赤み、腫れ、むくみ、ごくまれに硬結など

注意点

  • 注射するため内出血が出る場合があり、特に目周りが出やすいです。出現した場合は1〜2週間ほどで次第に消えていきます。
  • 洗顔やメイクについては、施術部位(穴が開いている部分)以外は施術直後からできます。施術部位の洗顔やメイクは、施術翌日から可能です。
  • 施術当日はシャワーが可能です。しかし入浴は翌日からにしましょう。

2.トライフィルプロによる投与

炭酸ガスを使った機械により、ジュベルックを針で注入していきます。炭酸ガスで広げた皮膚の下の空間に、均一な量のジュベルックを届けることができます。

手打ちよりも効果が出やすく、しこりのできるリスクを下げることができます。広範囲の毛穴や小じわに有効です。1カ月ごとに3〜5回の注入をおすすめしています。

禁忌
妊娠中の方、患部に強い炎症がある方、ヘルペスなどの感染症で治療中の方、使用する薬剤に過敏症がある方、患部に傷がある方

副作用
赤み、腫れ、内出血、色素沈着、カサブタ、熱感、針の跡、点状出血、皮下気腫など

注意点

  • ダウンタイムとしては施術部位に5日前後の内出血が出ることが多いです。
  • 施術当日の飲酒、激しい運動、サウナ、入浴は避けてください。
  • 施術後は肌の乾燥や日焼けに注意してください。
  • 施術後は24時間が経過するまでメイクは控えましょう。
  • 施術後は12時間が経過するまで洗顔や保湿、日焼け止めは控えてください。

トライフィルプロについて、詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

3.キュアジェットによる投与

針を使わずにジェットの力を使って、皮膚の浅い層にジュベルックを届けます。

ジェットの力で線維化した組織を断ち切り、そこにジュベルックやジュベルックボリューム(レニスナ)を注入することで、効果が増幅します。

ニキビ跡(へこみ、盛り上がり)や傷跡に有効です。1カ月ごとに3〜5回の注入をおすすめしています。

禁忌
妊娠中の方、接触モードの場合は金属アレルギーの方

副作用
内出血、赤み、むくみ、塞栓、ごくまれに硬結など

注意点

  • ダウンタイムとしては施術部位に1週間前後の点状の内出血が出るのが通常です。稀に施術後の赤みが長引く場合があります。
  • 施術当日はシャワーが可能です。しかし入浴は翌日からにしましょう。
  • 施術部位のマッサージは1週間後からにしてください。
  • 血行がよくなる行為(スポーツ、エステ、サウナ、大量の飲酒など)については施術翌日以降にしましょう。

キュアジェットについて、詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

4.ポテンツァによる投与

ドラッグデリバリーモードでジュベルックを使用します。肌にマイクロニードルで穴をあけながら、RF(高周波)照射の熱を与え、ジュベルックを浸透させます。

マイクロニードルによる肌の修復効果や、熱による肌細胞の活性化、ジュベルックのコラーゲン生成を促す効果で、浅いニキビ跡や小ジワ、肌のハリなどの改善が期待できます。

肌の全体に複数の悩みがある方におすすめです。1カ月ごとに3〜5回ほど施術を継続することをおすすめしています。

禁忌

  • 心臓ペースメーカーなど埋め込み型医療機器をご使用の方
  • 心臓疾患の方
  • 出血性疾患の方
  • 施術部位に創傷、重篤な皮膚疾患および感染症がある方
  • 施術部位に金属糸または金属プレート等を入れている方
  • タトゥー、アートメイク上の施術
  • 金属アレルギーがある方(例外あり)
  • 妊娠している方
  • 乳幼児

副作用
乾燥、赤み、むくみ、発疹など

注意点

  • メイクは翌日からにしてください。
  • 痛みを感じるかもしれません。痛みは、ほとんどの場合1~7日でおさまります。
  • 患部に赤みがみられるかもしれません。赤みは、ほとんどの場合、2~3日でおさまります。
  • 患部が腫れるかもしれません。腫れは、ほとんどの場合2~3日でおさまります。
  • 患部にカサブタが作られるかもしれません。カサブタは自然にはがれ落ちるので、無理にはがさないでください。
  • まれに色素沈着が起こることもあります。

ポテンツァについて詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。

他の治療との違いは?

スクロールできます
薬剤名主成分・特徴合う施術・目的向いている部位ボリューム効果持続期間
ジュベルックポリ乳酸(PDLLA)/粒子が細かく浅〜中層向き自然なハリ感UP、軽いボリューム補正、肌質改善頬、こめかみ、小ジワ、軽度の陰影中程度○約2年
レニスナ(ジュベルックボリューム)ポリ乳酸(PDLLA)/粒子が大きい・濃度高め/深い層の注入向きしっかりボリューム形成したい場合ほうれい線、マリオネットライン、頬のコケ、ボリューム不足部位強い◎約2年
リジュランサーモン由来ポリヌクレオチド(PN)/組織修復・抗炎症作用肌質改善・赤み・小ジワ・キメ改善/ボリューム目的ではない目の下、口元、小ジワ、赤み、毛穴ほぼ無し△1年程度

レニスナとジュベルックの違い

レニスナは「ジュベルックボリューム」とも呼ばれ、ジュベルックと同じポリ乳酸(PDLLA)が主成分の薬剤です。

ジュベルックと比べて、レニスナのポリ乳酸の粒子は大きく、濃度が高いため、より深い部分の施術に向いています。

特に肌にボリュームを出しやすく、ほうれい線、マリオネットライン、頬のコケなどの施術に向いています。1〜2年かけて体内に吸収されるため、持続的な効果が期待できます。

リジュランとジュベルックの違い

リジュランはサーモン由来のポリヌクレオチドが主成分の薬剤です。組織の修復作用や抗炎症作用を持っているため、肌状態を整え、シワや目の下のクマ、顔の赤み、毛穴・肌質の改善などが期待できます。

そのためボリュームを出したい施術にはジュベルックを、ボリュームを出さずに小ジワや肌の質感を整えたい場合はリジュランをおすすめしています。

ジュベルックがおすすめな方

頬に手を当てる女性

ジュベルック施術は以下のようなお悩みに向いています。

  • 肌のハリ、キメ
  • 毛穴の開き
  • ニキビ跡
  • 傷あとのへこみ
  • 刻まれた深いシワ(ひたい、眉間)
  • 小じわ(目の下、ひたい、首)
  • 目の下のくま
  • 首の横じわ

池袋駅前のだ皮膚科の症例

頬に手を当ててほほえむ女性

当院でジュベルックを使って治療した症例(眉間のシワ・目の下のクマ・傷跡など)は、ジュベルックのページで、治療内容・費用・リスクとあわせて紹介しています。

施術時の注意点

ジュベルックは重篤な副作用のリスクが抑えられた薬剤ですが、注入部位に合わせて薬剤の選択、注入方法の選択、注入量の調整を適切に行うことが、よりリスクを抑えるためにも重要です。

施術前に皮膚科専門医の診察で、希望に合った治療方針やリスクも説明してくれるクリニックを選びましょう。

1カ月以内に他の薬剤の注入、他院で美容整形・美容施術を行っている場合、または今後1~3カ月以内に行う予定の場合は診察時に医師へ伝えましょう。

当院ではそちらと合わせた施術予定をご提案します。

費用

ジュベルックは公的医療保険が適用されない自由診療です。価格はすべて税込です。

ジュベルック製剤の局所注射による手打ち

ジュベルック顔広範囲77,000円
ジュベルック局所(ひたい、クマ、鼻、頬)38,500円
ニキビ跡や傷跡の凹み(1箇所)11,000円
ニキビ跡や傷跡の凹み(5箇所まで)22,000円

ジュベルック製剤のトライフィルプロによる注入

顔や首(100ショット)99,000円

ジュベルック製剤のキュアジェットによる注入<接触モード>

ニキビ跡 2×2cmのまとまった範囲もしくは5箇所まで33,000円
眉間のシワ33,000円
額、首の横ジワ44,000円

ジュベルック製剤のキュアジェットによる注入<中空照射モード>

ひたい、鼻33,000円
両頬内側、首、手背44,000円

ジュベルック製剤のポテンツァでの注入

ニキビ跡、毛穴(ジュベルック)110,000円

レニスナ(ジュベルックボリューム)

3ml 1部位55,000円
6ml 2部位まで77,000円
9ml 3部位まで99,000円
12ml 4部位まで121,000円

リジュラン

リジュラン(鼻、頬の広範囲)55,000円
リジュランアイ局所注射(目の下)33,000円
トライフィルプロ100ショット(リジュラン)121,000円

よくある質問

Q&Aの文字の積み木
ジュベルックの効果はどのくらいで出るの?

注入方法により異なりますが、即時的な効果実感ではなく、施術から1~2カ月後に効果を実感しはじめる方が多いです。

注入後は1〜2年かけて、ゆっくり体内に吸収されるため、3~6カ月ほどかけて効果はさらに上がります。

早ければ1回の施術でも効果を実感できることがありますが、効果を持続させるためにも、当院では最低3回をおすすめしています。

ジュベルックは痛いの?

痛みには個人差があり、注入方法によって針や薬剤注入時の痛みがあります。痛みが心配な方にテープ麻酔の使用をご案内しますので、診察時にお申し出ください。

ジュベルックを受けたいと思ったら、池袋駅前のだ皮膚科へ

池袋駅前のだ皮膚科の院内

ジュベルックは従来品よりも副作用が少ないのが特徴です。

池袋駅前のだ皮膚科では皮膚科専門医が一人ひとり丁寧に診察して、ジュベルックのリスクの説明やご希望に合わせた施術をご提案します。お気軽にご相談ください。

ジュベルック以外の薬剤リスク・注意点

レニスナ(ジュベルックボリューム)

禁忌
妊娠中の方、授乳中の方

副作用
内出血、赤み、腫れ、むくみ、ごくまれに硬結など

注意点

  • 針を挿入した部分以外は、メイクは当日から可能です。また針を挿入した部分のメイクは翌日から可能です。
  • 施術当日はシャワーが可能です。しかし内出血の悪化を防ぐため、入浴は翌日からにしましょう。
  • 洗顔は施術直後からできます。
  • 施術部位のマッサージは、1週間後から可能です。
  • 施術当日は血行がよくなる行為(激しいスポーツ、エステ、サウナ、大量の飲酒など)を控えてください。これらは翌日から可能です。

リジュラン

禁忌
リジュランアイの局所注射:妊娠中の方、魚や魚卵などのアレルギー体質のある方
トライフィルプロ(リジュラン):妊娠中の方、患部に強い炎症がある方、ヘルペスなどの感染症で治療中の方、使用する薬剤に過敏症がある方、患部に傷がある方

副作用
リジュランアイの局所注射:腫れ、痛み、内出血、血管閉塞
トライフィルプロ(リジュラン):赤み、腫れ、内出血、色素沈着、カサブタ、熱感、針の跡、点状出血、皮下気腫など

注意点

  • メイクや入浴は当日から可能です。
  • シャワー、洗顔、保湿は施術当日から可能です。
  • 洗顔時に患部を強くこすらないようにしてください。
  • 施術当日の激しい運動や飲酒は控えてください。
  • 施術後に患部に腫れがみられるかもしれません。通常は1週間ほどでおさまります。
  • 注射針の使用により、内出血を起こすことがあります。
  • きわめてまれですが、血管閉塞を生じることがあります。

未承認医薬品等の表示

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この記事を書いた人

野田真史のアバター 野田真史 池袋駅前のだ皮膚科 院長

医学博士 / 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

東京大学医学部卒業、同大学院医学博士課程修了。米国ロックフェラー大学への臨床・研究留学、ニューヨーク州医師免許取得を経て、東京大学医学部附属病院助教を務める。2018年、池袋駅前のだ皮膚科を開院。

ニキビやシミといった身近な悩みから難治性の皮膚疾患まで、常に知識を研鑽し、適切な診断・治療を行うことを信条としている。

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