Vビーム or ジェネシス|効果・必要回数・ダウンタイムを徹底比較!レーザー治療の選び方

顔の赤みやニキビ跡の赤み、色むらなどが気になっていて、Vビームかジェネシスのどちらを選ぶか迷っている方も多いのではないでしょうか。

顔の赤みや色むらなどの悩みに、Vビームやジェネシスといったレーザー治療は有効な選択肢です。

この記事では、Vビームとジェネシスの効果や違いを徹底解説します。レーザー治療をしたいと思っている方は、ぜひ最後までお読みください。

Vビームとジェネシスの違い

ここでは、Vビームとジェネシスの違いをご紹介します。

【Vビームとジェネシスの違い】

Vビームジェネシス
特徴各種血管病変の治療に使われる色素レーザー米キュテラ社で開発されたロングパルスヤグレーザーを使った照射方法で、真皮層に作用する
効果・赤ら顔・酒さ・赤あざ・ニキビ跡の赤み・血管腫・傷跡・ケロイド・肌のハリ・毛穴・赤ら顔・酒さ・ニキビ跡・肌のハリ・毛穴の引き締め・小じわ
ダウンタイム・むくみ2~5日
・内出血が出た場合1~2週間
・施術直後からメイク可能
・ごく軽度の赤み
・施術直後からメイク可能
必要な施術回数・1~10回(症状によって異なる)・5~10回

効果

Vビームは血液中のヘモグロビンに反応し、拡張・増殖した血管を破壊して、血管性の赤みに効果を発揮します。赤ら顔・酒さ・赤あざ・ニキビ跡の赤み・血管腫・赤みのある傷跡やケロイドに有効です。

一方、ジェネシスは長さ1064nmのロングパルスYAGレーザーを空中照射し、皮膚の代謝を促し、真皮の線維芽細胞を刺激してコラーゲン生成を促します。赤ら顔などの血管性の赤みにも有効ですが、毛穴の引き締め・ハリ・小じわなど幅広い肌質改善(リジュベネーション)効果が期待できます。

ダウンタイム

Vビームはむくみが2〜5日ほど出ることが多いほか、強く照射したことが原因で内出血が1~2週間続くことがあります。個人差はありますが、ジェネシスでは赤みや腫れが出ないことが多くなっています。

Vビーム、ジェネシスいずれも施術直後のメイクが可能です。

必要な施術回数

効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。Vビームは治療する症状によって必要な回数が大きく異なり、軽い症状なら1~2回、そうでないものや広範囲の場合は複数回(10回程度)必要になることもあります。

Vビームの治療回数の目安は以下のとおりです。

【Vビームの治療回数の目安】

症状治療回数
赤ら顔、酒さの赤み5~10回
毛細血管拡張症1~5回
老人性血管腫(赤ほくろ)1~2回
赤あざ(単純性血管腫、乳児血管腫)3回(子ども)、4~10回(大人)
ニキビ跡の赤み3~8回
傷跡、ケロイド2~10回
ウイルス性イボ5回前後
静脈湖1~2回

ジェネシスはVビームよりマイルドなため、一般的にVビームよりも多くの回数が必要です。肌のツヤやハリは1回でも感じられることがありますが、4~5週間の間隔で、合計5~10回程度の施術を推奨しています。

当院では、Vビームを取り入れており、患者さま1人ひとりの症状に合った施術をご提案しています。

どちらがおすすめ?

ここでは、Vビームとジェネシスそれぞれのおすすめな方を紹介します。

Vビームがおすすめな方

Vビームは以下のような方におすすめです。

  • 赤みや血管病変の治療をしたい方
  • 赤みのあるニキビ跡やケロイドの治療をしたい方
  • ダウンタイムのむくみがあっても、効果的に赤みを治したい方
  • 「単純性血管腫」「いちご状血管腫(乳児血管腫)」と診断され、保険適用で治療したい方

※これらの症状以外は保険適用外です。

ジェネシスがおすすめな方

ジェネシスは以下のような方におすすめです。

  • 肌質改善や肌の色調改善をしたい方
  • 赤みと同時にハリや小じわなど肌質を改善したい方
  • ダウンタイムを最小限に抑えながら、赤みの治療や美肌を目指したい方
  • 痛みに弱い方

Vビームの特徴

Vビームは、血管病変の治療に使われる595nmの色素レーザーです。血液中のヘモグロビンに特異的に反応して拡張・増殖した血管を破壊し、赤み・赤あざ・ニキビ跡の赤み・血管腫・赤く盛り上がった傷跡やケロイドなどに効果を発揮します。

ダウンタイムは比較的少ないのですが、ジェネシスと比較するとやや長くなる傾向にあります。

ジェネシスの特徴

ジェネシスは、1064nmのロングパルスYAGレーザーを皮膚から離して照射し、肌の深部にある血管や真皮組織に穏やかに熱作用を与えます。これにより、肌の代謝促進やコラーゲン生成を促し、肌質改善・肌の色調改善・小じわ・毛穴の引き締め・赤ら顔などに効果が期待できます。

痛みやむくみが非常に少なく、ダウンタイムが少ないのが特徴ですが、保険診療では使えません。

治療の選び方

治療はご自身の症状や希望に合った施術を選ぶことが重要です。

ここでは、選ぶときのポイントを紹介します。

症状や悩みから治療を選ぶ

改善したい症状や悩みに合わせて治療法を検討しましょう。肌質改善をメインで希望される方はジェネシス、顔の赤み・血管腫・赤ら顔などといった赤みをしっかり改善したい方はVビームがおすすめです。

肌質や肌の状態から治療から選ぶ

現在の肌質や肌の状態も治療選択の重要な判断材料です。肌のハリ・ツヤ不足・小じわ・毛穴の開きなど、肌の質感やハリに関する悩みを感じている場合にはジェネシスの方が効果を実感しやすいようです。

ダウンタイムや痛みの許容度に合わせて選ぶ

治療後のダウンタイムや痛みの感じやすさも考慮に入れましょう。ダウンタイムが長くない方がいい、痛みに弱い方はジェネシス、そうでない方はVビームがおすすめです。

費用や通院頻度などを考慮して治療を選ぶ

治療にかかる費用や通院頻度も考慮しましょう。一般的に、同じような症状や悩みを改善する場合、ジェネシスの方が1回あたりの効果が穏やかであるため、治療回数が多く必要となる傾向があります。

症例

Vビームにより赤ら顔・酒さにアプローチした症例

治療内容顔全体にある肌の赤みと頬のポツポツとした症状にお悩みだった患者様です。
ほてりや刺激感などの自覚症状もあり、受診時には画像(左)のように赤みやポツポツが広がっていました。
当院でVビーム2とイベルメクチンクリームで治療をした結果、2カ月後には写真(右)のように赤みやポツポツが目立ちにくくなりました。
治療期間・回数約2カ月・3回
費用以下の施術は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
Vビーム 全顔 33,000円×3回=99,000円(税込)
イベルメクチンクリーム(30g)4,400円(税込)
合計 103,400円(税込)
リスク・副作用Vビーム:赤み、むくみ、内出血、水疱、色素沈着、色素脱失など
イベルメクチンクリーム:赤み、かゆみ
担当医師コメントこの患者様のように、Vビームはぼんやりとした赤みに効果が期待できる施術です。イベルメクチンクリームは酒さの原因であるニキビダニに効果が期待できる塗り薬で、とくにポツポツとした症状にアプローチします。1日1回患部に塗布する使い方で、薬による刺激感も通常ありません。

Vビームにより赤ら顔にアプローチした症例

治療内容写真は赤ら顔でお悩みだった当院の患者様で、1年5カ月かけて5回Vビーム2で治療したところ、写真のように赤みは目立たなくなりました。
治療期間・回数約1年5カ月・5回
費用以下の施術は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
Vビーム 全顔 33,000円×5回=165,000円(税込)
リスク・副作用Vビーム:赤み、むくみ、内出血、水疱、色素沈着、色素脱失など
担当医師コメント全体的な赤ら顔が目立たなくなっています。パルス幅低めで細い血管をターゲットにした打ち方にして、かつ出力を抑えて紫斑が出ないようにVビームを設定していい結果を出すことができました。
Vビームの効果は出力以外にもパルス幅で効果が大きく変わることがあり、最初の設定が重要です。設定にはおおまかな目安はある一方で、絶対にこの設定が効く、というのがないため毎回効果を見ながら微調整しています。

よくある質問

Q. ジェネシスは赤みに効果がありますか?

ジェネシスも赤みに効果を期待できます。

表面の赤ら顔や目立つ血管拡張にはVビーム治療がより一般的ですが、ジェネシスはレーザーが肌のより奥深くにアプローチするため、肌の真皮層が原因の赤みにも働きかけます。肌を根本的に改善するので、赤ら顔対策としても有効です。

Q. ジェネシスレーザーのデメリットは?

ジェネシスは痛みが少なくダウンタイムが短い施術ですが、体質や体調によっては一時的に赤み・ヒリヒリ感・軽度のひきつり感・ほてり(熱感)などを感じることがあります。

これらはほとんどの場合、数時間から1日程度で自然に落ち着きます。まれに色素沈着が起こる可能性もあります。

Q. Vビームで肌はきれいになりますか?

Vビームは主に血管性の病変に効果的ですが、繰り返し照射することで肌質の改善も期待できます。

具体的には、肌のツヤやハリ感アップ・キメが整う・軽度の小じわ改善といったエイジングケア効果が見られることがあります。

Vビームかジェネシスか、レーザー治療でお悩みの方は池袋駅前のだ皮膚科へ

Vビームとジェネシスはどちらも赤み治療をターゲットにできるレーザーを使った施術ですが、波長が異なり、治療効果も変わってきます。患者様一人ひとりの肌悩みや症状を専門医がていねいに診断し、最適な治療法をご提案いたします。

レーザー治療を検討中でお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。

【池袋駅前のだ皮膚科院長|野田 真史監修】

副作用

Vビーム

赤み、むくみ、内出血、水疱、色素沈着、色素脱失など

ジェネシス

赤み、ほてり、ヒリヒリ感など

注意点

Vビーム

  • スキンケアやメイクは患部を避ければ、施術直後から可能です。
  • 強い紫外線は避けてください。日焼け止めは直後から使えます。
  • 基本的に日常生活には施術当日から制限はありません。

ジェネシス

  • 強い紫外線は避けてください。日焼け止めは直後から使えます。
  • 日常生活には施術当日から制限はありません。
  • 繰り返し施術すると、色素沈着や色素脱失が起こるリスクがあります。

<Vビーム2について>

・未承認医薬品等(異なる目的での使用)
Vビーム2は医薬品医療機器等法において、その他の目皮膚良性血管病変治療について承認されていますが、その他の目的の使用については国内で承認されていません。

・入手経路等
国内の医薬品卸業者より国内の承認機器を仕入れています。

・国内の承認医薬品の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている承認医薬品等はありません。

・諸外国における安全性などに係る情報
米国FDAにて承認されています。

・医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

参照文献

添付文書「エンライトン」