毛穴の黒ずみが目立ってしまうと、素肌に自信が持てなくなってしまうかもしれません。とくに小まめに自宅でセルフケアをしているのに、なかなか取れない黒ずみがあるという方もいることでしょう。
ここでは毛穴の黒ずみの原因や間違えやすいセルフケア方法、皮膚科で受けられる専門的な治療方法についてそれぞれ紹介します。
黒ずみの原因とは
毛穴の黒ずみは、主に「角栓」と「メラニン色素」が原因です。ここではそれぞれについて詳しく紹介します。
角栓
角栓とは、古い角質や皮脂が混ざって毛穴に詰まったものです。角栓ができたばかりの頃は白く、毛穴に留まる時間が長くなると、空気によって酸化されて黒い色へと変化します。毛穴が黒く見える他にも、ザラザラとした手触りも角栓の特徴です。
ターンオーバーが乱れると古い角質が排出されにくくなり、皮脂と混ざって角栓ができやすい肌状態になってしまいます。また、摩擦や紫外線などの外部刺激によって角質が厚くなるとさらに角栓が作られやすい肌状態となるため注意しましょう。
メラニン色素
角栓が毛穴に詰まっていないときにも、毛穴の周囲に黒ずみが目立つこともあります。摩擦や紫外線の影響で外部刺激を受けたときに肌細胞を守るためにメラニン色素が作られてしまって肌に沈着すると、黒ずみ毛穴が起こってしまいます。
誤ったセルフケア方法
セルフケアを続けているのに、黒ずみ毛穴がよくならないと感じたことはありませんか。
ここではよくある間違ったセルフケア方法について紹介します。
市販の毛穴パック
毛穴の黒ずみをケアするアイテムとして有名なのは、市販の毛穴パックです。粘着力を利用したテープタイプの毛穴パックは、実はケア方法としてはあまり向いていません。無理やり角栓を引き抜いてしまうため、強いで肌に大きなダメージを与えてしまうためです。使用部位に肌荒れが起こる可能性もあるために避けましょう。
自己流の角質ケア
角質が気になってしまうと、どうしても過度にセルフケアをしがちです。「市販のピーリング剤を頻回に使用する」、「洗顔時に肌をゴシゴシ洗う」などの方法は、肌にとって必要な皮脂まで取り除いてしまうリスクがあります。皮脂が不足した肌は、乾燥肌や敏感肌になってしまうこともあるため注意しましょう。
市販品を使用するときは、使用上の注意をよく読み、正しい使い方で使用しましょう。また洗顔時には優しい力で洗い、洗顔後は乾燥を防ぐために化粧水や乳液などで肌を保湿するのが大切です。
セルフケアをしても毛穴の黒ずみが治らないときは、正しく使用できているかを確認してみましょう。セルフケアで症状が悪化しているときや、セルフケアを続けても治らないときには、肌に負担がかかっている可能性もあります。まずはお気軽に当院までご相談ください。
池袋駅前のだ皮膚科での毛穴の黒ずみ除去方法
当院では主に「ダーマペン(CLRローション併用)」と「イソトレチノイン内服」によって毛穴の黒ずみ治療をしています。ここではそれぞれについて詳しく紹介します。
ダーマペン(CLRローション併用)
施術の特徴
症状に合わせた薬液を肌に塗布してから、細い針で肌に穴を開けることで、有効成分を肌内部へと浸透させる施術です。物理的に穴を開けることで創傷治癒反応を促進して肌に必要な成分であるコラーゲンやエラスチンを作られやすくして、ターンオーバーの乱れを整える働きが期待できます。当院ではダーマペン4という機種を使用しています。
黒ずみ毛穴が気になるときは、「CLRローション」という薬液を使用したダーマペン施術が向いています。CLRローションとはナイアシンアミド、サリチル酸、乳酸、アゼライン酸などが配合された薬液です。
角栓を溶かして毛穴の汚れを除去することにより、過剰な皮脂の分泌にアプローチする働きが期待できます。またピーリング系の成分により、メラニンの排出を促進する働きも期待できます。繰り返し施術を受けることで、色素沈着にもアプローチしやすい施術です。
施術頻度・回数
効果を実感する目安としては、月に1回の頻度で3~5回です。
角栓は一度除去したとしても、ターンオーバーの乱れがあると何度でも作られてしまいます。ダーマペンは創傷治癒反応を促進することで、ターンオーバーの乱れを整える働きが期待できる施術です。ダーマペンの施術を繰り返し受けることで期待した効果を長く実感しやすくなります。
※効果を実感するタイミングには個人差があります。
ダウンタイム
ダウンタイムの目安となる期間は約5日です。
ダウンタイム中の代表的な症状は、赤みや内出血、皮むけです。
イソトレチノインの飲み薬
治療の特徴
イソトレチノインは、ビタミンA誘導体の飲み薬です。世界各国では主にニキビや酒さの治療薬として使われています。イソトレチノインには皮脂の過剰な分泌を抑えて毛穴の角化異常を整える働きが期待できます。そのため「毛穴の黒ずみ」、「ニキビ」、「過剰な皮脂分泌」、「酒さによる鼻瘤」などのお悩みにもアプローチする施術です。
当院では、主に他の治療で効果が実感できなかった方や、毛穴の黒ずみ以外にもニキビの症状がある方にイソトレチノインを処方しています。
用法・用量
基本的には、1日1回20mgを食後に服用してください。
※当院ではイソトレチノインの副作用である唇や肌の乾燥が強く出ているときには、隔日や週2日などへ減量して処方しています。
※服用期間が長くなるほど効果が持続しやすいため、当院では最低でも6か月の服用をオススメしています。また副作用である肝機能異常や高脂血症を確認するため、定期的な採血も推奨しています。
さらに詳しい内容については、「イソトレチノインの治療ページ」をご覧ください。
毛穴の黒ずみを治療する塗り薬
レチノイドの塗り薬
治療の特徴
ニキビ治療薬に使われているレチノイドは、皮脂の分泌を抑えて毛穴の異常にアプローチすることにより、毛穴の黒ずみにも効果が期待できる成分です。
「ダーマペン(CLRローション併用)」や「イソトレチノインの飲み薬」よりも効果はマイルドですが、毎日使用することで、毛穴の黒ずみが作られにくい肌質を目指しやすくなります。
当院ではレチノイドの塗り薬として「アクリーフ(成分名:トリファロテン)」、「タザロテン(成分名:タザロテン)、「トレチノイン(成分名:トレチノイン)」を処方しています。最新のレチノイドであるアクリーフの効果が高くなります。
用法・用量
1日1回、就寝前のスキンケア後に適量を患部に広げるように塗りましょう。
※治療中は、肌が乾燥しやすいため保湿ケアをしましょう。
※治療中は、患部に日焼け止めクリームを塗布するなど紫外線対策をしてください。
※副作用である赤みやガサガサを確認するため、初回は週2回を目安に開始しましょう。
毛穴の黒ずみを予防するスキンケア
ベーシックケアAZ
クリニックの施術後にホームケアをすることで、毛穴の黒ずみができにくい肌状態を目指しやすくなります。当院では過剰な皮脂分泌を抑え、健やかな肌へ導くスキンケア製品「ベーシックケアAZ」を販売しています。
成分の特徴
ベーシックケアAZは、主成分として「ナイアシンアミド」、「アゼライン酸」、「セラミド」を配合した製品です。ここではそれぞれの成分について代表的な特徴を紹介します。
・ナイアシンアミド
毛穴の黒ずみの原因の一つであるメラニンを作られにくくする働きや、メラニンが肌の表面に移動するのを防いで毛穴の黒ずみを目立ちにくくする働きが期待できます。
セラミドを合成する働きも期待できるため、肌のバリア機能を整えて、黒ずみ毛穴の原因である皮脂の過剰な分泌にもアプローチします。
・アゼライン酸
角栓が作られやすい肌状態である角化異常を抑制します。皮脂の分泌を抑制する働きや、メラニンを作られにくくする働きにより、毛穴の黒ずみに効果が期待できます。
・セラミド
肌のバリア機能を整える働きが期待できる成分です。ナイアシンアミドとともに、黒ずみ毛穴の原因である皮脂の過剰な分泌にもアプローチします。
使い方
ベーシックケアAZシリーズには、化粧水タイプの「ベーシックケアAZクリアローション」と乳液タイプの「ベーシックケアAZ」があります。ここではそれぞれの使い方について紹介します。
・ベーシックケアAZクリアローション
朝晩の洗顔後に塗布してください。500円玉サイズの量を手に取り、両手で包み込むようにして、顔全体に優しくなじませましょう。
・ベーシックケアAZ
朝晩の洗顔後に化粧水や美容液を使用した後にご使用ください。(化粧水や美容液なしでの使用も可能です。)1~2プッシュ分を手に取り、両手で包み込むようにして顔全体に優しくなじませましょう。乾燥が気になる部分には重ねづけするとよいでしょう。
※ベーシックケアシリーズは、単独だけのご使用でも期待した効果を実感しやすい製品です。また化粧水タイプと乳液タイプを併用することで、さらに期待した効果を実感しやすくなります。
ベーシックケアAZについて、さらに詳しい情報は「ベーシックケアAZのページ」をご覧ください。
皮膚科選びのポイント
毛穴の黒ずみを除去するためには、クリニック選びが大切です。ここでは皮膚科の選び方について代表的なポイントを紹介します。
皮膚科専門医が在籍している
皮膚科専門医とは、日本皮膚科学会が認定している資格です。皮膚科で必要となる知識や経験、スキルを十分に身につけた医師のみが取得できます。皮膚科専門医が在籍している病院は、質が高い医療を提供しているという証拠になると考えてよいでしょう。
複数の施術に対応している
一人ひとりの肌質に合わせた施術を受けるためには、複数の施術に対応しているクリニックを選ぶとよいでしょう。複数の施術を組み合わせることで、相乗効果も期待できます。
通いやすい立地にある
肌状態を整えるためには、複数回の施術が必要です。自分にとってアクセスしやすい立地にあるクリニックを選ぶと、定期的な施術も受けやすくなります。
毛穴の黒ずみなら、池袋駅前のだ皮膚科へ
セルフケアだけでは対応が難しいような毛穴の黒ずみには、専門的な施術が必要かもしれません。日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医が在籍している当院は、一人ひとりの症状に合わせた複数の施術で対応しています。
当院では主に「ダーマペン(CLRローション併用)」、「イソトレチノイン」で毛穴の黒ずみ除去治療をしています。池袋駅に近くアクセス良好な立地で、複数回の施術が必要なときでも通いやすい立地です。毛穴の黒ずみにお悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
価格
下記の治療は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費診療)です。
<施術>
「ダーマペン4」
全顔(BENEV、成長因子、CLR) | 38,500円(税込) |
全顔(PRP) | 99,000円(税込) |
鼻(毛穴の黒ずみ、CLR) | 22,000円(税込) |
「ポテンツァ(ドラッグデリバリーチップ)」
毛穴、小じわ、ニキビ跡(BENEV) | 88,000円(税込) |
毛穴(ボツリヌストキシン) | 88,000円(税込) |
ニキビ跡、毛穴(ジュベルック、マックーム) | 110,000円(税込) |
毛穴、小じわ、ニキビ跡(PRP) | 143,000円(税込) |
<飲み薬>
「イソトレチノイン」
20mg錠 30日分 | 16,500円(税込) |
<塗り薬>
「レチノイド」
トリファロテン 30g | 16,500円(税込) |
タザロテン 20g | 4,400円(税込) |
トレチノイン 5g | 3,300円(税込) |
副作用・注意事項
<禁忌事項>
「ダーマペン4」
・金属アレルギーの方
・妊娠中の方
・ヘルペスなどの感染症がある方
「ポテンツァ」
・心臓ペースメーカーなど埋め込み型医療機器をご使用の方
・心臓疾患の方
・出血性疾患の方
・自己免疫疾患の方
・糖尿病による合併症を発症している方
・皮膚悪性腫瘍、前癌病変、またはその疑いがある方
・施術部位に創傷、重篤な皮膚疾患および感染症がある方
・施術部位に金属糸または金属プレート等を入れている方
・タトゥー、アートメイク上の施術
・ケロイドを有する部位への施術およびケロイド体質の方
・アルコール依存症、薬物依存症などの精神神経疾患の方
・金属アレルギーがある方
・妊娠している方
・乳幼児
※詳細につきましては医師にご確認ください。
「イソトレチノイン」
・妊娠中、妊娠希望のある方、授乳中の方
(※服用期間中と服用後1か月は妊娠できません。妊娠した場合はすぐに医師にご相談ください。)
・12歳未満の方
・強い肝機能障害のある方
・ビタミンA過剰症の方
・過去にイソトレチノインでアレルギー症状を起こした方
「CLRローション」
・妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
・患部に傷跡や炎症がある方
「トリファロテン」
・妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
・過去にトレチノインの成分にアレルギー症状を起こした方
「タザロテン」
・妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
・過去にトレチノインの成分にアレルギー症状を起こした方
「トレチノイン」
・妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
・過去にトレチノインの成分にアレルギー症状を起こした方
<副作用>
「ダーマペン4」
赤み、乾燥、発疹など
「ポテンツァ」
赤み、乾燥、発疹など
「イソトレチノイン」
唇や肌の乾燥、肝機能障害、関節痛、筋肉痛、骨の痛み、脱毛、頭痛、うつ病など
「CLRローション」
赤み、内出血、腫れ、過敏症など
「トリファロテン」
赤み、ガサガサ、痛み、ヒリヒリ感、皮膚乾燥、皮膚剥脱、紅斑、かゆみなど
「タザロテン」
赤み、ガサガサ、痛み、ヒリヒリ感、皮膚乾燥、皮膚剥脱、紅斑、かゆみなど
「トレチノイン」
赤み、ガサガサ、痛み、ヒリヒリ感、皮膚乾燥、皮膚剥脱、紅斑、かゆみなど
「ベーシックケアAZ」
赤み、かゆみ、刺激感など
<注意事項>
「ダーマペン4」
・メイクは施術翌日から可能です。
・施術後赤みが出た場合には数時間、内出血は5日以内でおさまることがほとんどです。
「ポテンツァ」
・紫外線対策は日常的に行ってください。
・施術前後の1週間はピーリング製品などの使用は控えてください。
・施術後は一時的にニキビができるかもしれません。
「イソトレチノイン」
・次のような方はイソトレチノインの服用に注意が必要です。
(うつ病などの精神疾患で治療中の方、コレステロール・中性脂肪の高い方、テトラサイクリン系の薬剤を使用中の方)
・以下の副作用が出たときには、服用を中止して医師までご相談ください。
(うつ病、悪心・嘔吐、肝機能低下、視覚障害、聴覚障害、長時間の頭痛)
・イソトレチノインの服用中には以下のような副作用が出るかもしれません。
(口腔や口唇・皮膚の乾燥、頭痛、疲労、筋肉・関節・骨の硬直や圧痛、鼻出血、脱毛、かゆみなど)
これらの気になる副作用が出たときには、「イソトレチノイン(イソトロイン)の副作用と対処法」の項目を参考に対処してください。症状が改善しないときは医師までご相談ください。
「トリファロテン、タザロテン、トレチノイン」
・治療中は紫外線の影響を受けやすいため、患部に日焼け止めクリームを塗布するなど紫外線対策をしてください。
・治療中は、肌が乾燥しやすいため保湿ケアをしましょう。
・副作用である赤みやガサガサを確認するため、初回は週2回を目安に開始しましょう。
・刺激感、皮膚乾燥、皮膚剥脱、紅斑、かゆみなどの副作用が出るかもしれません。いずれも一時的な副作用であり、使用を続けることでほとんどの場合は症状がおさまります。もし継続して症状が悪化しているときには、医師までご相談ください。
「ベーシックケアAZ」
・効果が出るまでの目安となる期間は、2週間です。すぐに効果を実感できないときでも、自己判断で使用を中止しないでください。
・使用中にピリピリとした刺激感があらわれるかもしれません。刺激感が気になるときには、症状に合わせて1日1回や1日おきなど使用する頻度を減らしてください。それでも症状が悪化するときには医師にご相談ください。
<ダーマペン4>
・未承認医薬品等
ダーマペン4は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です。
・入手経路等
当院医師の判断の元、オーストラリアのDermapenWorld社より個人輸入しています。
・国内の承認機器の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認機器等はありません。
・諸外国における安全性などに係る情報
諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。
<ポテンツァ>
・未承認医薬品等
ポテンツァは医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療器機です。
・入手経路等
当院医師の判断の元、Jeisys Medical社より個人輸入しています。
・国内の承認機器の有無
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
米国FDA、欧州CE、韓国MFDSで承認されています。
<イソトレチノイン>
・未承認医薬品等
イソトレチノインは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。
・入手経路等
インドのCipla社から個人輸入しています。
イソトレチノインの個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページ(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1b.html)をご確認ください。
・国内の承認機器の有無
国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。
胎児の催奇形性、鬱、精神病などの精神疾患の副作用も報告されています。