ニキビの原因・種類・治療法について徹底解説

「何をしてもニキビが治らない…」

「外出したくないぐらい悩んでいる…」

ニキビが治らないためどうしていいかわからず、ストレスを感じていませんか?
いろいろ試してみたものの治らず、もう疲れてしまったという方もいるかもしれません。

ここでは、ニキビができる原因や種類、治療方法について解説していきます。

ニキビができる3つの原因

ニキビを克服するためには、まず原因を理解することが大切。
それぞれの原因に適した治療法があるからです。

1.皮脂の過剰分泌

ニキビの最も一般的な原因は、皮脂の過剰分泌でしょう。
特に思春期には性ホルモンの変動が皮脂腺を刺激し、皮脂が多量に分泌されるようになるからです。

大人になってからもストレスや生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの変化が皮脂の過剰分 泌を引き起こすことがあります。
女性の場合、生理周期によるホルモンの変動もニキビの一因になります。

2.毛穴の詰まり

毛穴の詰まりは、ニキビのおもな原因のひとつです。
皮脂が過剰に分泌されると肌のターンオーバーが乱れ、古い角質が毛穴の出口を塞ぐ形で残ってしまい、皮脂と混ざり合ってコメドを形成します。
このコメドがニキビの元になるのです。

3.アクネ菌の繁殖 

アクネ菌は人の肌に自然に存在する細菌で、通常は問題を引き起こしません。
しかし、毛穴が詰まり皮脂が過剰に分泌されると、アクネ菌が増殖します。
すると肌は異物と認識し炎症を起こすため、ニキビが形成されるのです。

ニキビの原因を踏まえた上で、セルフケアやクリニックでの治療を選択することが重要です。
ニキビの原因を一つに特定することは困難です。
そのため、特に重度のニキビや長期間治らないニキビは、早めに医師の診断・治療を受けることをおすすめします。

ニキビの種類

ニキビの種類と特徴を理解することは、適切な治療方法を選択する上で重要といえます。

1.炎症のないニキビ

マイクロコメド

目に見えない段階のニキビです。
毛穴の出口が狭くなり、皮脂が詰まり始めている初期の状態です。

白ニキビ

皮脂が毛穴に詰まった状態です。
表皮下に白いポツンとした点として見えます。
毛包(もうほう)が広がり、アクネ菌が増え始めます。

黒ニキビ

白ニキビが酸化し、メラニン色素や酸化された皮脂によって毛穴が黒く見える状態です。
シミや小さいホクロのように見えることもあります。

2.炎症を起こしているニキビ

赤ニキビ

コメドが悪化し、毛包周囲で炎症が起きている状態です。
アクネ菌の増殖により赤く腫れ上がります。

黄ニキビ

赤ニキビがさらに進行し、炎症が激しくなって膿を持った状態です。
リパーゼという酵素が毛包の壁を壊し、炎症が広がります。

ニキビの種類によって治療方法が異なってきます。
特に炎症を伴うニキビでは、適切な治療を行わないとニキビ痕が残るリスクもあるため、注意が必要です。

肌には異なる状態のニキビが混在することが多いため、治療計画を立てる際にはそれぞれのニキビの種類を正確に診断することが重要といえます。

ニキビの間違ったセルフケアと正しい方法

セルフケアはニキビをできにくく、悪化させないようにすることが目的です。
症状によっては、正しいセルフケア方法で改善することもあります。

1.間違ったセルフケア

ニキビを触る、潰す、膿を出す

自己処理は炎症を悪化させ、色素沈着や瘢痕のリスクを高めてしまいます。
ニキビを潰すと炎症が周囲の組織に広がり感染する恐れもあります。
ニキビ跡が残って治りにくくなる可能性もあるため、注意してください。

ニキビを放置する

放置することでニキビが悪化したり、治りが遅くなったりする可能性もあります。
ニキビが慢性化するリスクもあるでしょう。
早めに適切なケアをすることが重要です。

肌に刺激を与える過剰なスキンケア

過度な洗顔や強い力でのケアは肌のバリア機能を低下させるため、ニキビが悪化する原因になります。
過剰なスキンケアは肌の自然な油分を奪い、逆に皮脂の過剰分泌を招く可能性もあるからです。

2.正しいセルフケア

肌を清潔に保持する

皮脂や汚れによる毛穴の詰まりは、ニキビの原因になります。
特に思春期は皮脂が多く分泌されるため、汚れが付きやすくなります。

1日2回の洗顔で肌を清潔にし、皮脂や汚れによる毛穴の詰まりを防ぎましょう。
ぬるま湯が適温です。
ただし、肌に必要な皮脂を残すことが大切なので、洗い過ぎには注意してください。

水分と油分のバランスを整える

肌の乾燥によるバリア機能の低下は、ニキビの原因になります。
化粧水、軽めの油分を含んだ保湿ゲルや乳液で保湿しましょう。

たとえば、ヒアルロン酸は水分を保持し保湿力をアップさせ、セラミドは肌のバリア機能を強化し乾燥から守ってくれます。
過剰な油分はニキビの発生や悪化の原因になるため、クリームやオイルベースの油分が多いスキンケア製品などは使用を控えましょう。

肌を過度に刺激しない

強い摩擦や圧力は肌にダメージを与え、ニキビを悪化させる原因になります。
スキンケア時に肌をこすったり、強く押し付けたりすることは避けてください。

たとえば、スクラブやマッサージ、洗顔ブラシやコットンの使用は止めましょう。
目安としてクレンジングは1分以内、洗顔は30秒以内にやわらかいタオルでやさしく押すように拭きます。

日焼け止めを使用する

日焼けは、ニキビの炎症を悪化させることがあります。
日中の外出時には、肌にやさしい日焼け止めを使用することが大切です。

たとえば、紫外線吸収剤が入っていないものや「オイルフリー」と表示されている油分が 含まれていないもの、「ノンコメドジェニック」と表示されているニキビ用日焼け止めなどがおすすめです。

生活習慣を見直す

砂糖や乳製品の過剰摂取がニキビに影響を与える可能性もあるため、栄養バランスのよい 食事を心がけることも大切なセルフケアのひとつです。
適度な運動や十分な睡眠、ストレス対処など健康的な体の状態を目指すこともニキビケアには不可欠といえるでしょう。

ニキビケアの方法を紹介しましたが、二キビの原因を特定するのは困難だからこそ、セルフケアでは治るまでに時間がかかる可能性もあります。
間違ったケアはよりニキビを悪化させ、ニキビ跡などの原因にもなりかねません。
悪化する前にクリニックに相談することをおすすめします。

クリニックでのニキビ治療方法

ニキビを早く治したいと考えている場合、皮膚科専門医による治療を受けることをおすすめします。
特に、セルフケアや市販薬を使用しても改善が見られない、または痛みやかゆみを伴う場合などは、医師に相談しましょう。

一般皮膚科ではおもに症状の治療が目的であり、公的保険が適用されます。
薬の種類としては、皮膚の再生を促すレチノイドや細菌の増殖を抑える過酸化ベンゾイル、細菌感染を防ぐ抗菌薬などの塗り薬があり、ニキビを治すことをゴールとしています。

一方、保険外ではニキビ治療だけでなく、肌質向上やニキビ跡の改善にも対応していることが特徴です。
保険適用外のイソトレチノイン処方、レーザー治療やピーリングなど、さまざまな施術があります。
ひどいニキビでも跡を残さないよう治したい、肌をもっときれいにしたいという方におすすめです。

当院では、おもに塗り薬と飲み薬でニキビを治療しています。

当院で処方しているニキビ治療の代表的な塗り薬

  • レチノイド(製品名:ディフェリン、トレチノイン、タザロテン)
  • 過酸化ベンゾイル(製品名:ベピオ)
  • 抗菌薬(製品名:ダラシン、アクアチム、ゼビアックス)
  • アゼライン酸(製品名:ベーシックケアAZ、AZAクリア)

当院で処方しているニキビ治療の代表的な飲み薬

  • 抗菌薬(製品名:ルリッド、ビブラマイシン、ミノマイシン)
  • 男性ホルモンを抑える(製品名:スピロノラクトン)
  • イソトレチノイン(製品名:イソトロイン)

※イソトレチノインを処方する場合、当院では内服開始時と服用1か月後に採血をしています。

当院でのニキビ治療について詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。

ニキビのお悩みは池袋駅前のだ皮膚科へご相談ください

ニキビを治すためには、自分自身の肌を理解し適切なケアを行うことが大切です。
何をしてもニキビが改善しなくて困っている方は、早めにクリニックで治療を受けましょう。

池袋駅前のだ皮膚科では、患者さま一人ひとりのニキビの状態に合わせた適切な治療をご提案しています。
治療について疑問や不安がある場合、遠慮なく医師に相談してください。

当院の受付システムについては、こちらをご確認ください。

【池袋駅前のだ皮膚科|野田真史 監修】

<トレチノインについて>

・未承認医薬品等

 トレチノインは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。

・入手経路等

 国内の医薬品卸業者より購入しています。 

・国内の承認機器の有無

 国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報

 重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。

<ビブラマイシンについて>

・未承認医薬品等(異なる目的での使用)

 ビブラマイシンは、医薬品医療機器等法上、皮膚の細菌感染を治療する抗生剤として承認されていますが、この治療においては承認を得ていません。

・入手経路等

 国内ファイザー社より購入しています。

・国内の承認機器の有無

 国内で同程度の効能・効果で承認されている承認医薬品等はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報

 重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。

<スピロノラクトンについて>

・未承認医薬品等(異なる目的での使用)

 スピロノラクトンは医薬品医療機器等法上、抗アルドステロン性利尿・降圧剤として承認されていますが、女性型脱毛治療目的の使用については承認されていません。

・入手経路

 当院で処方するスピロノクラトンは、国内医薬品販売代理店経由で購入した国産の製品です。

・他の国内の承認医薬品等の有無について

 同一の成分・性能を有する国内の承認医薬品等はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報について

 副作用として乳房痛、生理不順、不正出血が報告されています。

<イソトレチノインについて>

・未承認医薬品等

 イソトレチノインは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。

・入手経路等

 インドのCipla社から個人輸入しています。

 個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はこちらのページ(https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/index.html)をご確認ください。

 イソトレチノインの個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページ(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1b.html)をご確認ください。

・国内の承認機器の有無

 国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報

 米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。
 胎児の催奇形性、鬱、精神病などの精神疾患の副作用も報告されています。