「自力でダイエットをしてもなかなか痩せられない」、「食事制限がつらすぎる」といったお悩みはありませんか。
一般的に「痩せるホルモン」と呼ばれているGLP-1の経口薬であるリベルサスは、服用することで食欲がおさえられるため、体重減量の効果が認められています。
リベルサス内服薬は、2型糖尿病に使われている薬です。
2型糖尿病の治療薬にはいくつかの種類があり、リベルサスはGLP-1受容体作動薬というグループに含まれています。
このページでは、リベルサス内服薬について、「効果や体重減量の仕組み」、「副作用」、「効果的な飲み方」などを詳しく紹介します。
リベルサスを服用しているのに効果が出ないときの対処法についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
リベルサスとは?GLP-1の内服薬
リベルサス内服薬は、GLP-1受容体作動薬という種類の薬であり、GLP-1受容体作動薬の中でも、世界で唯一の飲み薬として2021年2月に発売されました。
リベルサスには「セマグルチド」という減量に有効な成分が含まれています。
GLP-1受容体作動薬のほとんどが注射剤のタイプですが、リベルサスは使いやすい内服タイプです。
リベルサスには、3mg・7mg・14mgの種類があり、服用量を少しずつ増やしていくことにより、ダイエットの効果が期待できると考えられています。
日本では、1日1回3mgの錠剤を4週間服用し、その後は4週ごとに錠剤の用量を7mg、14mgと上げていくことが可能です。
GLP-1受容体作動薬の種類とリベルサスの効果や副作用については、下記コラムもご参照ください。
「ダイエットに効果が期待できる?GLP-1受容体作動薬の飲み薬とは」
「2型糖尿病治療薬」として承認を受けている
2型糖尿病は血糖値を下げるホルモンの「インスリン」のはたらきが低下することや、インスリンが出にくくなることによって高血糖の状態が続く疾患です。
リベルサスはインスリンの分泌を促進する働きがあるため、2型糖尿病の治療薬として2020年に承認を受けています。
リベルサスで血糖値をコントロールすることにより、2型糖尿病患者は食事や運動療法だけに頼ることなく、体質改善が可能となります。
リベルサスの主な特徴
リベルサスの主な特徴として、以下のものがあげられます。
- 自宅で治療を継続できる
- 自然と食欲を抑えられる
- 無理な食事制限が必要ない
- ダイエットによるストレスが軽減できる
- 注射に抵抗がある方も治療できる
リベルサスを飲むことにより、満腹中枢を刺激し、自然と食欲を抑えることができます。
また1日1回の経口投与のため、注射による痛みを伴わず、続けやすいことが特徴です。
無理な食事制限や激しい運動は必要なく、ダイエットによるストレスを感じにくいと考えられます。
リベルサスの働きは?ダイエット効果が期待できる作用機序
リベルサスは単独の服用でも体重を減少させる効果が期待できます。
ここではリベルサスの代表的な働きを3つ紹介します。
食欲を抑える
リベルサスを服用して痩せる主なメカニズムです。
胃腸の働きをコントロールして、通常より少ない食事量でも満腹感を実感しやすくなります。
また満腹中枢に働きかけることで、空腹感を減らして食欲も抑えます。
さらに食べ物を吸収するときの速度を遅くし、糖分の吸収を緩やかにするのです。
食後に血糖値が急激に上昇するのを防ぎ、食後の高血糖を低下させる働きもあります。
糖分を消費しやすくする
リベルサスはGLP-1受容体作動薬というタイプの薬です。
GLP-1受容体作動薬とは、GLP-1というホルモンに似た働きをする薬のことです。
もともと私たちの体内に存在しているGLP-1ホルモンは、食事をして血糖値が高くなると小腸から分泌され、膵臓からインスリンを分泌させる働きがあります。
GLP-1の働きによってインスリンの量が増えると、血液中の糖分の量が減ることで血糖値が低下し、筋肉などの細胞ではエネルギー源として糖分を消費しやすくなるのです。
カロリーを燃焼しやすい体質に
リベルサスは褐色脂肪細胞のはたらきにアプローチし、脂肪分解や代謝を促進する効果が期待できます。
褐色脂肪細胞とは脇の下や首など、体の特定の部分に存在し、脂肪を燃焼するはたらきがありますが、加齢や肥満により活性が低下するといわれています。
年を重ねると若い頃と同じ量を食べていても、カロリーを消費しにくい体質になるのは褐色脂肪細胞が関係していると考えられます。
リベルサスは褐色脂肪細胞を活性化させ、体の脂肪分解を促し、カロリーを燃焼しやすい体質に導きます。
リベルサス内服薬の副作用
リベルサス内服薬の代表的な副作用について紹介します。
膵炎(嘔吐を伴う激しい腹痛、背部痛)
嘔吐を伴う激しい腹痛などの症状があらわれることはまれです。
もしも症状があらわれたときには、すぐに服用を中止して当院までご相談ください。
胃腸症状(下痢、便秘、胃のムカつき、おなかのハリ)
リベルサスは、胃腸症状の副作用が出やすい薬です。
これらの副作用は、とくに投与初期に起こりやすいと言われています。
継続して服用することで、胃腸症状の副作用は少しずつおちつくことがほとんどです。
そのため、3mgから投与を開始して1か月後の状態を確認してから、投与量を増量します。
低血糖症状(冷や汗、震え、動悸など)
他の糖尿病薬に比べると、GLP-1受容体作動薬は血糖値が低い場合はインスリンを分泌させません。
そのため、低血糖症状は起こりにくいとされています。
しかし、体重を減らすために過度に食事制限をしながらリベルサスを内服すると、血糖が低下して症状が出るかもしれません。
また、ほかの糖尿病薬と併用すると、服用により低血糖症状が強くでる恐れもあります。
現在服用中の薬がある方は、お薬手帳やお薬の情報がわかるものを持参して医師までお伝えください。
リベルサスの効果や副作用については、下記ページもご参照ください。
リベルサス内服によるGLP-1ダイエット【月8,000円から】
リベルサスの効果的な飲み方は?
リベルサスは、用法・用量を守って正しく服用しましょう。
ここではリベルサスの効果的な飲み方について紹介します。
服用回数は1日1回
体内のホルモンであるGLP-1は、すぐに分解されるため効果は短時間です。
しかしリベルサスは、1日1回の服用で長く効くように、GLP-1の働きを参考にして効き目を改良した薬です。薬を飲み忘れた場合でも、薬を増やすことなく、1日1錠を服用しましょう。
空腹時に飲む
リベルサスは、胃に入っている食事や飲み物などの成分によって吸収が悪くなる薬です。
リベルサスを服用するときには、起床時など「空腹の状態で、3mg・7mg・14mgのいずれか1錠をコップ半分(120mL以下)の水」で服用しましょう。
その他、以下のことを守りましょう。
- 錠剤を割ったりかみ砕いたりしての服用は避ける
- 服用後の飲食や他の薬の服用は、30分~1時間程度経ってからにする
- 錠剤はお茶やコーヒーで服用しない
- 服薬ゼリーを使用しない
薬は服用直前に取り出す
リベルサスは、服用する直前にアルミのシートから取り出してください。
湿気や光に弱い薬のため、錠剤がむき出しの状態で保管されていると、薬の効果を発揮できない可能性があるので注意しましょう。
また切り取り線のない部分をハサミで切ってしまうと、錠剤の保存がうまくできないこともあるため避けましょう。
リベルサスの効果を実感できないときには
リベルサスを服用すると、さまざまな働きによって体重減量効果が期待できます。
もしリベルサスを服用しても痩せないときには、以下の点を確認してみましょう。
正しい飲み方を守る
まずは正しい飲み方で服用できているかを確認してみましょう。
リベルサスは服用方法に注意が必要な薬です。
もし誤った方法で服用してしまうと、薬の吸収が悪くなり、期待した効果を実感しにくくなってしまいます。
「リベルサスの効果的な飲み方は?」で紹介した内容を再度確認して、正しく服用しましょう。
生活習慣を見なおす
リベルサス服用中は、基本的に厳しい食事制限やハードな運動の必要はありません。
ただし、リベルサスの服用にあわせて、食事内容や運動量などこれまでの生活習慣を見なおすと体重減少の効果を実感しやすくなります。
継続服用してみる
リベルサスによる体重減少の効果が出るまで、早い人でも1か月、通常の場合は3~4か月であらわれます。
これより短い服用期間の場合に効果を実感できないときには、継続服用することで効果を実感できるようになるかもしれません。
投与量を増やす
リベルサスは、体調にあわせて少しずつ投与量を調整するタイプの薬です。
通常の場合は最初の1か月に3mgを継続服用してから、2か月目には7mgへ増量します。
「服用しているのに効かない」と思ったときには、医師が診察で症状や体調を確認しながら、最大14mgまで増量が可能です。
また3mgでも食欲低下などの効果を実感できた方は、3mgを治療用量として継続して服用することもあります。
リベルサスの3mgや7mgを服用中の方で効果を実感できないときには、投与量を検討するため医師までご相談ください。
自己判断で服用を中止しない
いつから効果が出るのか不安になるかもしれませんが、自己判断で服用を中止するのは避けましょう。
自己判断で服用を中止したときには、リベルサスによって食事量を減らした食習慣に体が慣れていないため、以前の食事量に戻りやすくなり、リバウンドしやすくなります。
リベルサスの効果が出るタイミングには個人差があります。
リベルサスの効果が実感できないときや、服用継続が不安なときには、自己判断で服用を中止する前に、医師までご相談ください。
リベルサス内服を服用できない方
以下の方はリベルサスの服用ができません。
- 妊娠中、授乳中、妊娠を希望している方
- 過去に膵炎にかかった方
- 他の糖尿病治療薬を内服・注射中の方
など
以下の方はリベルサスを服用できない可能性があります。
- 重度の胃腸障害がある方
- 胃の摘出術を受けたことがある方
など
以下の方はリベルサスの服用に注意が必要です。
- 甲状腺機能低下症でホルモン補充療法を行っている方
※内服は可能ですが、血中の甲状腺ホルモン値にリベルサスの影響が出ていないか定期的に測定してください。
リベルサスを服用するためには、医師の診察が必要です。
現在治療中の疾患がある方や服用中の薬がある方、過去に大きな病気を患ったことのある方は、必ず事前に当院までご相談ください。
リベルサスの個人輸入は危険!医師の診察が必要
個人輸入とは、「クリニックや病院で医師の診察を受けずに、海外の流通業者から薬を直接購入する」ことをいいます。
個人輸入の薬は国内向けの薬ではないため、品質や有効性、安全性が保証されておらず、偽造品の可能性も考えられます。
自分の体調にあわせた飲み方も難しく、自己判断で使用したときには、重大な副作用や健康被害の危険性があるのです。
近年ではダイエット効果が期待できる薬の個人輸入によるトラブルが多発しています。
リベルサスを使用したいときには、個人輸入をせずにクリニックを受診して医師の診察を受けましょう。
リベルサスを通販で購入したいときには、当院のオンライン診療をお申し込みください。
医師がオンラインで診察をして、リベルサスを安全に使用できる体調だと判断したときには、リベルサスの服用を開始できます。
リベルサスに関するよくある質問
Q.現在妊娠中(妊娠希望、授乳中)ですが、リベルサスは使えますか?
A. 「妊娠中、授乳中、妊娠を希望している方」、「過去に膵炎にかかった方」、「他の糖尿病治療薬を内服・注射中の方」はリベルサスを使用できません。
Q.リベルサスは保険適用されますか?
A. リベルサスは、一般的には「2型糖尿病」に使われている薬です。
そのため「2型糖尿病」の治療で使うときには保険適用されます。
ただし「肥満治療」の場合には、公的医療保険が適用されない保険適用外使用となるので自費診療です。あらかじめご了承ください。
Q.ダイエットに失敗した経験があります。リベルサスで効果は出ますか?
A. 自力でのダイエットは、過度な食事制限や激しい運動などで体調を崩しやすく、ダイエットの中断や体重のリバウンドなど失敗しやすい方法です。
リベルサス内服薬を利用した減量は、自然に食欲がおさえられるため、過度な食事制限や激しい運動をすることはありません。
そのため、これまで自力でダイエットに挑戦したけれど挫折をしてしまったような方でも、効果を実感しやすい方法といえます。
Q.リベルサスは服用後、いつから体重が減少しますか?
A. リベルサスの効果を実感するタイミングには個人差があります。
体重減少の効果を実感するタイミングとしては、早い人で1か月、通常の場合には3か月~4か月の期間が必要です。
(※「リベルサスの効果を実感できないときには」の項目で詳しく解説しているので参考にしてください。)
リベルサスの服用にあわせて、適度な運動や栄養バランスのとれた食事などの規則正しい生活習慣を心がけることで、リベルサスの効果を高めて、体重減少のタイミングを早められます。
ただし効果がないと自己判断で服用を中止したときには、リバウンドする可能性もあります。
効果が実感できないときには、お気軽に医師までご相談ください。
Q.リベルサスは何日分まで購入できますか?
A. 当院では、院内処方とオンライン診療で対応しています。
初回は30日分の処方としています。
過去にリベルサスを内服した経験がある場合や、2回目以降の処方の場合は90日分までの処方が可能です。
Q.リベルサスは毎日同じ時間帯に服用しなければいけませんか?
A. 毎日同じ時間に服用する必要はありません。
起床後など、必ず空腹時に服用してください。
Q.7mgを2錠服用することで、14mg1錠を服用する代わりとなりますか?
A. リベルサスは1日1錠を厳守してください。
リベルサスがもっている本来の効果を発揮できない可能性があります。
リベルサスの料金
ダイエットを目的としたリベルサス内服薬の使用は、保険適用外使用のため公的医療保険が適用されない自費診療です。
・30日分
3mg錠 | 8,000円 (税込) |
---|---|
7mg錠 | 16,000円 (税込) |
14mg錠 | 24,000円 (税込) |
※GLP-1受容体作動薬を利用した体重減量について
「未承認医薬品等(異なる目的での使用)」
リベルサスは、医薬品医療機器等法において、「2型糖尿病」の効能・効果で承認されていますが、当院で行っている肥満治療目的の使用については国内で承認されていません。
「入手経路等」
国内の医薬品卸業者より国内承認薬を仕入れています。
「国内の承認医薬品の有無」
国内で「肥満治療」の効能・効果で承認されているGLP-1製剤はありません。
「諸外国における安全性などに係る情報」
リベルサスと同一成分の注射製剤が、米国FDAで肥満治療薬として承認されています。
リベルサス内服薬に関するご相談、治療なら池袋駅前のだ皮膚科へ
リベルサスは、2型糖尿病の治療として使われているGLP-1受容体作動薬という種類の薬です。
リベルサスを服用すると、複数のメカニズムによって体重減少効果が認められています。
消化器症状や低血糖症状などの副作用があるため、現在服用中の薬がある方は、必ず事前に医師までご相談ください。
「リベルサスの効果的な飲み方」を正しく守って服用することで、リベルサスの効果を実感しやすくなります。
もし服用後に効果を実感できない場合にも、用量の調節や継続服用などの方法を試すことで、効果を実感できるようになるかもしれません。
リベルサスの効果に不安を感じるときには、自己判断で服用を中止する前に、医師まで直接ご相談ください。
また近年では、ダイエット効果が期待できる薬の個人輸入によるトラブルが多発しています。リベルサスを使用したいときには個人輸入を避け、クリニックを受診して医師の診察を受けてください。
当院では、通常の診療に加えてオンライン診療も行っています。
リベルサス内服薬の服用方法などに不安や疑問があるときには、いつでも池袋駅前のだ皮膚科までご相談ください。