ゴウリ(Gouri)注射

「年を取って、最近、細かいシワが気になる…」とセルフケアだけでは追いつかない肌の変化に、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

「ゴウリ(Gouri)」とは、従来のボリュームを足して補う方法とは異なり、自身の力で肌の土台から再構築し、自然な若々しさを取り戻したい方に選ばれている治療方法です。

この記事では、ゴウリの効果や持続期間、ダウンタイムについて、分かりやすく解説します。

当院の院長が2025年10月31日にkorea dermaという学会でゴウリについて発表を行いました

当院はゴウリについて、2025年10月31日にKorea Dermaという学会にて発表を行いました。

目次

ゴウリ(Gouri)とは?

ゴウリ(Gouri)

ゴウリ(Gouri)とは、世界で初めて開発された、完全に液体化されたポリカプロラクトン(PCL)を主成分とする注入剤です。ポリカプロラクトンは、医療現場で手術用の縫合糸などにも使用される「生分解性ポリマー」という成分で、最終的には微生物の働きによって水と二酸化炭素に分解される、身体に優しい安全な素材です。

安全性の高さからCEマーク(EUの安全基準適合マーク)を取得しており、注入剤としてKFDAの承認も取得しています。

従来のPCL製剤は粒子状で、特定の部位のボリュームアップを目的としていました。しかし、ゴウリは独自の技術によってPCLを完全に液化しているのが最大の特徴です。液体であるため、顔に注入すると皮下で自然に広がり、「3次元マトリックス」という網目状の足場を形成します。これが肌の再生を担う線維芽細胞を刺激し、自身のコラーゲン生成を持続的に促します。

シワの溝を埋めるのではなく、皮膚の土台からコラーゲンを再構築するため、顔全体のハリや弾力を自然に取り戻せます 。また、液体なのでしこりになるリスクが極めて低いのも安心できるポイントです。

当院では、ゴウリをキュアジェットによる注入と組み合わせて使っています。ゴウリシャワーとも呼ばれています。

ゴウリは他の注入剤と何が違う?

ゴウリ(Gouri)

ゴウリは、ヒアルロン酸やジュベルックといった他の注入剤とは目的や作用の仕方が異なります。

以下の表にまとめてみました。

【ゴウリとヒアルロン酸やジュベルックとの違い】

スクロールできます
ゴウリヒアルロン酸ジュベルック
主成分液状ポリカプロラクトン(PCL)ヒアルロン酸PDLLA(ポリ乳酸)
形状(液状/粒子/ジェル)液状ジェル状粒子状
作用機序コラーゲン新生促進物理的なボリュームアップコラーゲン新生促進
効果肌全体のハリ・弾力、小ジワ、リフティングシワ・溝を埋める、輪郭形成ニキビ跡の凹み、毛穴、シワ
得意な悩み顔全体の老化、ハリ低下、キメの乱れ深いほうれい線、こめかみの凹み、頬こけ毛穴、シワ、目の下のくぼみ
注入方法キュアジェットで顔全体もしくは鼻や頬、顔全体などに注入局所的に注入局所的に注入、トライフィルプロ・キュアジェットと併用
持続性6か月~1年6か月~2年(製剤による)1~2年
安全性CEマーク取得、生分解性、アレルギー・しこりリスク低、内出血遷延はキュアジェットでは起こらないアレルギーリスク低、血管閉塞のリスクに注意濃度を調節して深めに注入するとしこりのリスクを下げられる

ヒアルロン酸との違い

ヒアルロン酸注入が、シワや凹みのある部分にジェル状の製剤を注入して物理的にボリュームを「補う」治療であるのに対し、ゴウリは皮膚の細胞を刺激してコラーゲン生成を促す「育てる」治療という根本的な違いがあります。

自身の肌の力で若々しさを取り戻すため、ヒアルロン酸のように入れすぎて不自然な印象になる心配がなく、より自然な仕上がりが期待できます。

ジュベルックとの違い

ゴウリもジュベルックも、コラーゲン生成を促す点は同じですが、主成分の形状が異なります。

ゴウリは液体のため、注入後に顔全体へ自然に広がり、「面」で肌質全体を底上げするように作用します。一方、粒子状のジュベルックは注入した部位に留まる力が強いため、ニキビ跡の凹みや目の下のくまなど、特定の悩みを「点」で集中的に治療することを得意としています。

ゴウリ(Gouri)の効果

頬に手を当てる女性の横顔(ゴウリ注射のイメージ)

ゴウリには、肌の老化により、減少したコラーゲン合成を促す働きがあります。

具体的には、以下のような効果です。

  • 顔全体のハリ・ツヤ・弾力を向上
  • 目周りや口周りの小ジワ、ちりめんジワ、毛穴を改善
  • 肌のキメを整える
  • フェイスラインの軽度なリフティング、タイトニング
  • 肌の老化予防(コラーゲン生成促進)
  • 首のシワ改善

自身の持つ働きを促進するので、自然な仕上がりが期待できます。

ダウンタイム・副作用(キュアジェットでの施術時)

ここでは、キュアジェットでゴウリを使った場合の、ダウンタイム・副作用などについて、解説します。

注入後の経過:赤み・腫れ・内出血について

施術直後は、出血や赤み、むくみが見られることがあります。また、PCL製剤が組織を刺激することで、1〜2週間ほど遅れて腫れが生じる可能性がごく稀ですがあります。

しかし、当院で行うキュアジェットでの施術は、注射針やカニューレと異なり、内出血が長く続く心配はほとんどありません。

考えられる副作用とリスク

副作用としては、感染やアレルギー反応、薬剤に対する体の反応によるむくみなどが考えられます。しこりや肉芽ができる可能性は低いですが、ゼロではありません。

また、施術の強さによっては、内出血が数日間続く場合もあります。不安な点は、カウンセリング時に医師へお気軽にご相談ください。

ゴウリ治療が適さない方

  • 妊娠中、授乳中、または妊娠の可能性のある方
  • 使用成分(ポリカプロラクトン)にアレルギーのある方
  • 重度の自己免疫疾患をお持ちの方
  • 治療部位に皮膚の炎症や感染症がある方
  • ケロイド体質の方
  • 出血性疾患のある方、血液をサラサラにする薬を内服中の方(要相談)

効果はいつから?持続期間はどれくらい?

ゴウリは自身のコラーゲン生成を促す治療のため、効果実感までの期間にも持続期間にも個人差があります。メーカーの推奨頻度で施術し、医師の判断で追加セッションを行うのが一般的です。

効果実感までの期間

ゴウリは自身のコラーゲン生成を促す治療のため、効果の現れ方には個人差があります。多くの場合、1回の施術でも1カ月後あたりから肌のハリや弾力の変化を実感し始めます。

よりしっかりと効果を実感いただくために、3回程度の施術を受けていただくのがおすすめです。1ヶ月程度での間隔での施術を推奨していますが、2−3ヶ月など長めの間隔でも問題ありません。

効果の持続期間の目安

効果の持続期間も個人差があります。主成分であるPCLは比較的短期間で体内に分解・吸収されますが、その後も自身によって作り出されたコラーゲンによって、長期的な効果の持続が期待できます。

効果を最大化する推奨回数と頻度

ゴウリの効果を最大限に引き出すため、4週間間隔で3回の施術を1セッションとして推奨しています。その後は、肌の状態に応じて、医師の判断で4〜6週の間隔で1〜2回の追加セッションをすることも可能です。

当院の治療のポイント

当院では、事前のカウンセリングを重視し、一人ひとりの肌状態や悩みに合わせた適切な提案をいたします。

ゴウリはキュアジェットで導入しますが、これにより、薬剤をより均一かつ広範囲に浸透させることが可能です。肌への相乗効果のため、単独治療よりも高いハリ感アップや肌質改善効果が期待できます。鼻だけ、鼻とほほ、顔全体など施術部位を希望に応じて選べます。

全ての症例を、注入治療の経験が豊富な解剖学を熟知した医師が、安全かつ効果的に施術いたしますのでご安心ください。

症例

鼻の毛穴の開きの症例

写真は鼻の毛穴の開きを改善したいと治療を希望した20代男性の患者様です。ジュベルックボリューム(レニスナ)を薬剤として使用したキュアジェットの中空照射を1回行ったものの毛穴の開きに改善を実感できなかったため、2回目と3回目はゴウリを薬剤に変更して2回治療を行いました。

鼻の毛穴の開きの症例
治療内容キュアジェット(ゴウリ)
治療期間・回数キュアジェット中空 ゴウリ 2回(2ヶ月間隔)
キュアジェット中空 ジュベルックボリューム(レニスナ)1回
ボツリヌストキシン(韓国製)1回

を行い、1か月後の写真
費用キュアジェット中空 ゴウリ 鼻 44,000円(税込) x 2
キュアジェット中空 ジュベルックボリューム(レニスナ) 鼻 33,000円(税込) x 1
ボツリヌストキシン(韓国製) 鼻 20U 33,000円(税込)
リスク・副作用キュアジェット(ゴウリ、レニスナ):内出血、瘢痕形成、硬結、色素沈着、色素脱失
ボツリヌストキシン:筋力低下、内出血、赤み、腫れ
担当医師コメント今回のゴウリはPCLと呼ばれる強力な肌質改善効果のある薬剤で、キュアジェットとの相性がいいです。この患者様ではレニスナよりもゴウリを使ったキュアジェットの方が効果が出ました。

ボツリヌストキシンは治療後の写真から2ヶ月半前に打っているため、今回の治療効果のメインではないと考えています。院長自身は顔全体にゴウリを使ったキュアジェット中空照射を3回行い、大きな肌質改善効果を実感しています。

毛穴にもキュアジェットの組み合わせで症例の患者様以外にも複数いい効果が出ています。

全体的な肌質改善を行った症例

全体的な肌質改善をご希望だった30代女性の患者様の症例です。院長が自分で治療を受けて効果を実感したゴウリを薬剤として使用したキュアジェットの中空照射(通称ゴウリシャワー)を1回行い、3ヶ月後の写真です。
1回でも全体的に赤みやくすみが減り、きめ細やかな肌質になり、毛穴が目立ちにくくなっています。

全体的な肌質改善を行った症例
治療内容キュアジェット(ゴウリ)
治療期間・回数キュアジェットの中空照射(通称ゴウリシャワー)を1回、3か月後の写真
費用キュアジェット中空 ゴウリ 両頬内側 55,000円(税込)
リスク・副作用キュアジェット(ゴウリ):内出血、瘢痕形成、硬結、色素沈着、色素脱失
担当医師コメント今回のゴウリはPCLと呼ばれる強力な肌質改善効果のある薬剤で、キュアジェットとの相性がいいです。院長自身は顔全体にキュアジェット中空照射を3回行い、大きな肌質改善効果を実感しています。毛穴や肌のハリ、透明感のある肌質と、症例の患者様以外にも複数いい効果が出ています。

当院では、予約なし受診当日のゴウリなど様々な薬剤を併用したキュアジェット治療を承っています。毛穴、シワ、顔全体のリジュベネーション、傷跡、ニキビ跡と多くの症状に効果を出せます。

施術の流れ

ご来院の施術の流れは、以下のとおりです。

  1. 医師によるカウンセリングおよび診察
  2. 洗顔
  3. 施術
  4. 施術後の注意事項の説明

まず医師が診察し、お肌の状態を確認した上で、ゴウリの効果やリスクについて詳しくご説明します。施術部位のメイクを落とし、医師が施術いたします。経過やアフターケアについての説明のあと、ご帰宅です。

費用

キュアジェット中空照射(肌質改善)モードでゴウリを薬剤として使って施術する場合の必要は、以下のとおりです。

施術部位費用(税込み)
ひたい、鼻44,000円
両頬内側、首、手背55,000円
全顔143,000円

ジュベルックボリューム(レニスナ)を使用したときに比べると、+11,000円(税込)の料金となっています。

よくある質問

キュアジェットでのゴウリ導入のデメリットは?

ダウンタイムが短いのが特長ですが、施術時にある程度の痛みを伴います。ただし、一般的な注射針を刺す施術に比べると、痛みは少ないと感じる方が多いです。

施術後、お化粧はいつからできますか?

お化粧は施術の翌日から可能です。日焼け止めのご使用も翌日からお願いしております。その他に大きな制限事項はありませんが、施術当日は飲酒や激しい運動、サウナなどは控えてください。

ゴウリを他の製品と混合したり、一緒に他の施術を受けたりはできますか。

ゴウリは他の薬剤と混合して使用することはありません。ただし、レーザー治療やデンシティ(高周波治療)などは、キュアジェットでのゴウリ導入と同日に施術を受けていただくことが可能です。詳しくは医師にご相談ください。

ゴウリでお悩み改善を検討したい方は、池袋駅前のだ皮膚科へ

ゴウリは、肌全体のハリ不足やキメの乱れ、小ジワといった年齢による悩みを、自身の肌の力で改善していく新しいアプローチの治療方法です。あくまで自然に、全体的な若々しさを取り戻したいという方に向いている施術です。

池袋駅前のだ皮膚科では、各人の悩みに寄り添い、適した治療を提案いたします。どうぞ、お気軽にご相談ください。

未承認医薬品等の表示

ゴウリについて

  • 未承認医薬品等(異なる目的での使用)
    ゴウリは、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医薬品です。
  • 入手経路等
    韓国のDEXLEVO社より入手しています。
  • 国内の承認医薬品の有無
    国内で同程度の効能・効果で承認されている承認医薬品等はありません。
  • 諸外国における安全性等に係わる情報
    欧州でCEマークを取得しています。
  • 個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はこちらのページをご覧ください。

参考文献

European Multicenter Prospective Study Evaluating Long-Term Safety and Efficacy of the Polycaprolactone-Based Dermal Filler in Nasolabial Fold Correction

院長紹介

池袋駅前のだ皮膚科院長 野田 真史
池袋駅前のだ皮膚科院長
野田 真史
池袋駅前のだ皮膚科院長 野田 真史


学歴・資格

東京大学医学部医学科卒業

皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)

医学博士(東京大学大学院医学系研究科)

ニューヨーク州医師免許

ECFMG certificate(アメリカ医師国家試験合格証)

Master in translational science(米国ロックフェラー大学)

米国ロックフェラー大学皮膚科 (Associate Attending Physician)


略歴

2007年
東京大学医学部医学科 卒業
2009年
東京大学医学部附属病院 初期研修修了
2009年 2014年
東京大学皮膚科に入局し、東京大学医学部附属病院、関東労災病院で皮膚科医として勤務
米国Northwestern大学、Thomas Jefferson大学で診療研修
2013年
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医取得
2014年
東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士
米国ロックフェラー大学
Instructor in Clinical Investigation
兼 Associate Attending Physician
ニューヨーク州医師免許を取得し、診療にあたる
湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)取得
2016年
東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教
2018年
池袋駅前のだ皮膚科 開院
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