ミノキシジル外用薬

「最近、分け目が広がってきた」「抜け毛が増えたような気がする」など、髪のお悩みを抱えている方の中には「ミノキシジル」という外用薬を聞いたことがあるのではないでしょうか。

目次

ミノキシジル外用薬とは?

ミノキシジル外用薬

ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗ることで薄毛の進行を抑え、発毛を促す塗り薬です。
発毛治療の基本薬として、世界的に使用されています。

主成分のミノキシジルは、もともと血管を広げる薬として開発されました。毛が生える組織である毛包の休止期(休んでいる状態)を短くし、成長期(毛が生えて育つ期間)を延長する作用が現れると報告されています。[1]

このような作用により、髪の成長を助ける働きがあることが認められています。

ミノキシジル外用薬の効果と実感できるまでの期間

女性の薄毛

ミノキシジル外用薬の効果

男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症において、髪の本数を増やし、毛周期を調整して、新しい毛の成長を促す効果があります。頭皮に直接塗ることで毛母細胞が刺激され、細胞分裂が活発になるためです。

ある研究では、5%濃度のミノキシジル外用薬を使った人は、2%濃度を使った人に比べ、48週時点で発毛促進効果が45%増加したと報告されています。[2]

男性型脱毛症(AGA)について詳しく知りたい方は「男性型脱毛(AGA、androgenetic alopecia)をご覧ください。

ミノキシジル外用薬の効果が実感できるまでの期間

個人差はありますが早くて2カ月、一般的には3〜6カ月程度で効果を実感できることが多いです。

複数の臨床試験をもとにまとめられた日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、男性型脱毛症では24〜48週間、女性型脱毛症でも24〜32週で有効性が明らかになったとされています。[3]

ミノキシジル外用薬の効果については以下の動画でも詳しく解説しています。

ミノキシジル外用薬の副作用と注意点

頭皮のかゆみや赤み、フケが出やすくなるなどの皮膚症状が生じることがあります。まれに、アレルギー性のかぶれ(接触性皮膚炎)が起こることもあります。[4]

使用初期に一時的に抜け毛が増える初期脱毛が見られる場合がありますが、毛が新しく生え変わる過程で起こる一時的な現象です。

元々は血管を広げる薬だったことから、心臓病や低血圧のある方、妊娠・授乳中の女性は、使用を控えるべきとされています。もともと肌が弱い方や外用薬でアレルギー反応を起こしたことがある方も、一度医師に相談してから使用を検討しましょう。

ミノキシジル外用薬の正しい使い方

使用方法

男性用は1日2回の朝と夜、女性用は1日1回夜に、薄毛が目立つ頭皮へ直接塗布します。多く塗ったからといって効果が強まるわけではなく、かえって副作用が発現する可能性が高まるため、用法・用量を守って使いましょう。[5]

ミノキシジルは、髪が濡れている状態でも、乾いてからでも外用可能です。

自己判断で中止すると徐々にもとの状態に戻るため、短期間で判断せず継続して様子を見ることが推奨されています。そのため、定期的に医師の指導を受けながら使用することが大切です。

ミノキシジル外用薬の市販薬と処方薬の違い・選び方

ミノキシジル外用薬には、市販薬と医師の診察が必要な処方薬があります。市販薬は日本では濃度が男性用が5%、女性用が1%までと決められており、ドラッグストアなどで誰でも買うことができます。

当院では海外製の男性用・女性用ともに、泡タイプの濃度5%の製品を扱っています。濃度が高いほうが、高い効果を期待できます。

ミノキシジル外用薬と内服薬の違い

ミノキシジル外用薬と内服薬の違い

ミノキシジルには外用薬と内服薬があり、外用薬は発毛治療薬として国内で承認され市販されています。一方、内服薬は血管を拡張させる全身作用があり、海外製の製品のみクリニックで保険外で処方されています。

AGA治療薬としての内服薬は国内未承認であり、全身の多毛や、まれですが頭痛・動悸・脚のむくみなどの副作用が報告されています。内服薬は効果が高いものの、全身の毛が濃くなりやすいことが弱点です。

外用薬で十分な効果が得られない場合や、外用薬と内服薬の併用を検討する場合は、必ず医師と相談してください。

ミノキシジル注射薬と外用薬の違い

ミノキシジル注射薬

当院ではMinoxと呼ばれるスペイン製のミノキシジル注入剤を薄毛治療に使用しています。2〜4週間ごとに薄毛が気になる部位に注入するのが一般的です。手打ちで針で打つ方法と、キュアジェットでジェット注入する方法があります。

一般的に手打ちよりもジェット注入の方が効果が高くなります。単独でも効果は高く、外用と併用するとさらに効果は上がります。全身の多毛の副作用がないのは良いところですが、注入時に痛みがあるという注意点はあります。

ミノキシジル外用薬の効果を高めるために

ミノキシジル外用薬の効果を高めるには、睡眠や栄養バランスの良い食事、ストレス管理も大変重要なポイントです。十分な睡眠はホルモンのバランスを整え、毛周期の乱れを防ぐという報告がされています。[6]

またストレスはコルチゾールの上昇を通じて、毛包を休止期に移行させ、脱毛を引き起こすとも考えられています。深呼吸や軽い運動、趣味の時間を持つなど、リラックスする習慣を取り入れることが大切です。

池袋駅前のだ皮膚科のミノキシジル治療の特徴と流れ

池袋駅前のだ皮膚科

当院では、男性用・女性用ともに泡タイプの5%ミノキシジル外用薬を取り扱っています。泡タイプのため液だれしにくく、使いやすい製品です。

診察時に医師が、気になっている頭皮の状態や毛髪の症状、体質、薄毛の進行度を評価します。そして希望する薬や施術などを伺った上で、症状に応じた治療内容を提案、処方します。

定期的な受診で治療の進み具合を確認し、必要に応じて内服薬や局所注射など他の治療との併用も検討します。症状や治療に対し不安や疑問があれば、お気軽に医師へご相談ください。

症例

女性型脱毛にミノキシジル外用薬を使用した症例

生え際の薄毛が気になってきた30代女性の患者様です。まずは塗り薬だけで治療してみたいということで5%の泡状ミノキシジル外用薬を使ってもらい、2カ月後には驚くほどに前頭部の毛量が増えています。

女性型脱毛にミノキシジル外用薬を使用した症例
治療内容ミノキシジル外用薬の塗布
治療期間・回数1日1回の使用を2カ月
費用ミノキシジル5%フォーム 60g 7,700円(税込)
リスク・副作用かゆみ、赤み、動悸、むくみ、初期脱毛
担当医師コメントミノキシジルは外用薬が一番手軽です。外用薬単独では効果が弱いことも多いのですが、この方ではしっかりと1日1回欠かさず塗っていただいたためか、わずか2カ月という短期間で髪が生える範囲が明らかに前方に広がっています。
通常はボトルに記載のある通り、効果が出るのに4カ月程度はみておいてください。毎日根気よく必要量を塗ることが大切です。塗り薬は稀にかぶれて痒くなる方がいる以外はほとんど副作用のない使いやすい治療です。

塗り薬だけで効果不十分な場合はありますので、その際はミノキシジルの局所注射や内服を追加することで、効果を出せることが多いです。日本の市販薬は女性用はミノキシジル1%ですので、5%の当院の外用薬がおすすめです。

ミノキシジル外用薬の費用

ミノキシジル外用薬は、公的保険が適用されない自由診療です。

製品名容量価格(税込)
ミノキシジル外用薬5%泡タイプ 男性型脱毛用1日2回約1カ月分6,600円
ミノキシジル外用薬5%泡タイプ 女性型脱毛用1日1回約2カ月分7,700円

ミノキシジル外用薬に関するよくある質問

ミノキシジル外用薬の塗り方を教えてください

1日2回の朝と夜、または1日1回夜に(製剤によって異なるため、確認してください)脱毛している頭皮へ直接塗布します。

頭皮が汚れていると薬の浸透を妨げるため、洗髪後などの清潔な頭皮につけてください。
塗布後はしっかり手を洗い、ドライヤーや整髪料を使う場合は、ミノキシジル外用薬を塗った患部が乾いてから使用してください。

女性でもミノキシジル外用薬は使えますか?

女性も使用可能です。ただし、妊娠・授乳中の使用は、安全性が十分確認されていないため避けましょう。女性型脱毛については「女性型脱毛(FPHL、female pattern hair loss)」でも詳しく解説しています。

ミノキシジル外用薬での薄毛治療を考えている方は池袋駅前のだ皮膚科へご相談ください

池袋駅前のだ皮膚科 院長写真

ミノキシジル外用薬は、AGAの治療薬として世界的に広く用いられています。効果を実感するまで一般的に3〜6カ月程度の継続が必要ですが、正しく使うことで発毛改善が期待できます。

当院で扱っている製品は泡タイプのため使いやすく、その分継続しやすいかと思います。自己判断で中断せず、医師に相談しながら治療を進めていきましょう。必要時には注射や内服薬、他の機器や薬剤を使った施術もご提案します。

薄毛でお悩みの方は、池袋駅前のだ皮膚科までお気軽にご相談ください。

【池袋駅前のだ皮膚科|野田真史 監修】

【参考文献】

[1] Gupta, A.K., et al. (2022). Minoxidil: a comprehensive review. Dermatologic Therapy. PMID: 34159872.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34159872/

[2] Olsen EA, Dunlap FE, Funicella T, Koperski JA, Swinehart JM, Tschen EH, Trancik RJ. A randomized clinical trial of 5% topical minoxidil versus 2% topical minoxidil and placebo in the treatment of androgenetic alopecia in men. J Am Acad Dermatol. 2002;47(3):377-85.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12196747/

[3] 日本皮膚科学会.男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版.(最終閲覧日:2025年9月17日)
https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/AGA_GL2017.pdf

[4] Rossi A, et al. Minoxidil use in dermatology, side effects and recent patents. Recent Pat Inflamm Allergy Drug Discov. 2012;6(2):130-6.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22409453/

[5] 医薬品医療機器情報提供ホームページ.ミノキシジル添付文書.
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/K1906000022_01_A.pdf

[6] Natarelli N., et al. (2023). Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth. J Clin Med.
https://www.mdpi.com/2077-0383/12/3/893

院長紹介

池袋駅前のだ皮膚科院長 野田 真史
池袋駅前のだ皮膚科院長
野田 真史
池袋駅前のだ皮膚科院長 野田 真史


学歴・資格

東京大学医学部医学科卒業

皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)

医学博士(東京大学大学院医学系研究科)

ニューヨーク州医師免許

ECFMG certificate(アメリカ医師国家試験合格証)

Master in translational science(米国ロックフェラー大学)

米国ロックフェラー大学皮膚科 (Associate Attending Physician)


略歴

2007年
東京大学医学部医学科 卒業
2009年
東京大学医学部附属病院 初期研修修了
2009年 2014年
東京大学皮膚科に入局し、東京大学医学部附属病院、関東労災病院で皮膚科医として勤務
米国Northwestern大学、Thomas Jefferson大学で診療研修
2013年
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医取得
2014年
東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士
米国ロックフェラー大学
Instructor in Clinical Investigation
兼 Associate Attending Physician
ニューヨーク州医師免許を取得し、診療にあたる
湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)取得
2016年
東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教
2018年
池袋駅前のだ皮膚科 開院
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