原発性手掌多汗症治療薬 |アポハイド|塗り薬

アポハイドとは?

アポハイドは、日本で初めて保険適用が認められた、原発性手掌多汗症治療薬です。
有効成分のオキシブチニン塩酸塩は、手のひらの皮膚から吸収され、エクリン汗腺のムスカリン受容体に対して抗コリン作用を示し、過剰な発汗を抑制することが期待されます。

原発性手掌多汗症とは、明らかな原因がないにもかかわらず、手のひらに日常生活に支障をきたすほど、たくさんの汗が出てしまう疾患です。
有病率は5.33%、患者は国内で約493.1万人いると推計されています。
10代頃(平均発症年齢13.8歳)に発症し、学校生活にも支障をきたしているとも言われています。
発汗を抑える治療には、塗り薬のほかに、注射薬や抗コリン経口薬、イオントフォレーシス、手術などがあります。
治療方法は、医師と十分に相談しながら決めてください。

アポハイドの使い方

使用方法/使用回数

1日1回、就寝前に適量を手のひら全体に塗布します。
アポハイドを塗る前に、手のひらの水分などをしっかり拭いてください。
左右の手のひらに均等に塗り広げ、塗布したら、起床後まで手を洗わないようにしましょう。

使用量

1回の塗布量の目安は、両手のひらで、ポンプ5押し分です。

使用期間

アポハイドは対症療法の治療薬です。
使用の継続については、医師と相談してください。

その他

  • 起床後、手を洗うまでは、塗布部位以外(眼など)に触れないようにしましょう。
    万一、眼に入った場合は、直ちに水で洗い流してください。
  • 塗布後に、気密性の高い、ゴムやビニール、シリコンの手袋などで覆わないようにしましょう。

アポハイドの副作用・注意事項等

禁忌

以下の人にアポハイドは使えません。

  • 閉塞隅角緑内障の患者
  • 前立腺肥大などの下部尿路閉塞疾患で排尿障害のある患者
  • 重篤な心疾患や腸閉塞または麻痺性イレウス、重症筋無力症の患者
  • アポハイドの成分にアレルギーを起こしたことがある患者

抗コリン作用で、症状が悪化する可能性があります。

副作用

アポハイドでは塗った部分に、炎症やかゆみ、湿疹などの皮膚の異常、口が渇く、便秘、お腹が張って苦しい、尿が出にくい・出ないなどの副作用があらわれる場合があります。
十分に観察して、異常を感じた場合には、すぐに中止して、医療機関を受診してください。

注意事項

  • 抗コリン作用で眼の調節障害(視力障害や霧視など)、めまい、眠気があらわれる場合があります。自動車の運転など、危険を伴う機械の操作をするときは、十分に注意してください。
  • 高温下での作業や激しい運動、夏場などは体温の上昇に注意してください。アポハイドの発汗抑制作用で、体温が上昇するおそれがあります。熱中症を疑う症状があらわれたときには、適切に対処しましょう。
  • 目や口にはさわらないようにして、さわった場合は、水で洗い流してください。異常を感じた場合は、医師または薬剤師に相談しましょう。
  • 顔や髪の毛、必要以上に他の人や物に触れないでください。
  • 歯磨きやシャワー、コンタクトレンズの扱いなどは避けましょう。
  • 塗布部位に傷や湿疹などがある場合は、傷や湿疹などがある部分への使用は避けましょう。体内移行量が増して、抗コリン作用による副作用があらわれやすくなるかもしれません。

費用(薬価)

アポハイドの薬価は「545.80 円/g」なので、プラスチック容器1本(4.5mL(4.32g))は「2,357円」、公的保険が適用された3割負担の場合、「707円」です。

*薬剤費のみの価格です。

薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和6年2月1日適用)

保管および廃棄上の留意点

  • 保管袋へ入れて、子どもの目や手の届かない、高温にならない所に保管しましょう。
  • 可燃性成分を含むので、火気を避けて保管してください。
  • 有効期間は30ヵ月です。使用期限を過ぎたものは使用しないでください。
  • アポハイドが残った場合は、火気を避けて紙や布などに吸収させ、可燃ごみとして捨ててください。
  • ボトルはプラスチック製です。自治体の分別ルールに沿って捨てましょう。

アポハイドのよくある質問

アポハイドローションは即効性がありますか?

現時点では投与開始後、2週間で統計的に有意だったとの報告があります(第Ⅲ相比較試験(HP-5070-JP-04))。
医師の指示に従って使ってみましょう。

アポハイドは新薬ですか?

アポハイドローション20%は、久光製薬株式会社が開発した新薬です。2023年6月に発売開始になりました。

アポハイドは保険適用になりますか?

保険適用になります。

アポハイドは1本で何日分使えますか?

1本で約1週間分です。
アポハイドローションは新医薬品なので、2024年5月末日までは、投薬は1回14日分(2本)が限度です。


参考文献

原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版

添付文書|アポハイドローション

インタビューフォーム|アポハイドローション

アポハイドローションをお使いになる方へ

アポハイドローションを使用されている方へ