イソトレチノインを検討している方のなかには「内服をやめた後、すぐニキビが戻るのでは?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
イソトレチノインは難治性のニキビに効くお薬で、米国では重症ニキビの治療薬として40年以上使用されています。内服終了後もニキビができにくい状態が長期間続くことが多いですが、服用期間や肌質、皮脂量、治療後のケアによっては、数か月後に皮脂やニキビが戻る場合があります。
この記事では、イソトレチノインを辞めた後の肌の変化や再発のサイン、再発を防ぐためのポイントについて解説します。イソトレチノイン治療が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
イソトレチノインを辞めた後はすぐ元に戻る?

イソトレチノインの内服を終了した後にすぐ元の状態に戻ることはまれですが、皮脂分泌は時間をかけて戻っていくため、治療後の過ごし方が大切になります。
辞めた後も効果は一定期間続く
イソトレチノインには、皮脂腺のサイズを小さくして皮脂の産生を抑える働きがあります。毛穴詰まりに関わる角化異常や炎症にも作用するため、内服を終了した後も一定期間ニキビができにくい状態が続くことが期待できます。
ただし皮脂分泌は内服終了後から徐々に戻ることが多く、「効果がずっと続く」とは言い切れません。治療終了後の経過は一人ひとり異なるため、肌の変化に気をつけながら過ごすことが大切です。
数か月後に皮脂やニキビが戻る人もいる
時間の経過とともに皮脂分泌が少しずつ戻ると、肌のテカリや毛穴詰まり、白ニキビ・黒ニキビが気になり始めることがあります。大規模研究では約2割の方にニキビの再発がみられ、そのうちの多くは治療終了から12か月以内に再発していたと報告されています。[1]
また治療終了後は皮脂腺の活動が抑えられ、肌のターンオーバーが正常化された状態です。そのため再発しても治療前より軽い状態でおさまることがあり、外用薬で対応できるケースが多いとされています。
途中で辞めた場合は再発リスクが高まる可能性がある
ニキビが落ち着いた直後に自己判断で内服をやめてしまうと、十分な効果が得られないまま、皮脂分泌や毛穴詰まりが再び強くなることがあります。改善後、少なくとも1か月の内服継続が必要とされています。
ある研究では、イソトレチノインの累積投与量が220mg/kg未満の群で再発率が47.4%であったのに対し、220mg/kg以上の群では26.9%であったという報告があります。[2]
副作用がつらい場合も自己判断で中止せず、減量や内服間隔の調整について医師に相談してください。
イソトレチノインを辞めた後に起こりやすい肌の変化

肌の状態は、イソトレチノイン治療終了後に少しずつ変化していきます。どのような変化が起こりやすいかを知っておくと、あわてずに対応しやすくなります。
皮脂が少しずつ戻り、毛穴や黒ずみが気になり始めることがある
内服中は皮脂分泌が大きく抑えられているため、ニキビの減少だけでなく、テカリや毛穴詰まりも目立ちにくくなります。しかし内服をやめると皮脂の分泌が少しずつ戻り、鼻や頬の毛穴・黒ずみ・ざらつきなどの変化を感じる方もいます。
ある研究では、内服中止後約4か月で皮脂分泌が治療前の60〜95%まで回復するとされています。[3]皮脂が戻ること自体は自然な経過のため、毛穴が気になるからといってイソトレチノインを自己判断で再開するのはやめましょう。
明らかな毛穴詰まりや炎症のあるニキビが増えてきた場合は、医師に相談してください。
乾燥や唇の荒れは徐々に落ち着くことが多い
内服中は皮脂分泌が抑えられる影響で、唇の荒れ・肌の乾燥・鼻や目の乾きといった症状が出やすくなります。これらの乾燥症状は、内服終了後に少しずつ落ち着いていくことがほとんどです。
終了後も赤み・ひび割れ・かゆみ・皮むけが長引く場合は、スキンケアだけで我慢せず一度受診を検討しましょう。
イソトレチノインを辞めた後にニキビが再発しやすい人

再発のリスクは全員が同じではありません。
以下のような特徴がある方は、終了後にニキビが戻りやすい傾向があるとされています。
十分な期間服用できていない人
イソトレチノインは、ニキビが落ち着いた時点で終了する薬ではなく、一定期間の継続が必要な薬です。治療期間が短いまま終了すると、再発のリスクが高まります。累積投与量が多いほど再発率や再治療率が低くなる傾向を示した研究もあります。[2]
「よくなったから、もう飲まなくてよい」と自己判断せず、診察を通じて医師と相談しながら内服期間や終了のタイミングを決めることが大切です。
もともと皮脂分泌が多く、毛穴詰まりが起きやすい人
もともと皮脂量が多い方は、内服終了後にテカリや毛穴詰まりを感じやすく、白ニキビや黒ニキビが再び出てくる可能性があります。
皮脂の戻りが気になるときに、スクラブや毛穴パックなど洗浄力の強い方法でむりに皮脂を落とすと、かえって乾燥や刺激を招くことがあります。治療後も毛穴を詰まらせにくいスキンケアを続けながら、必要に応じて外用薬の使用を医師と相談しましょう。
ホルモンバランスの影響を受けやすい人
生理前に悪化しやすいニキビや顎まわりに繰り返すニキビは、ホルモンバランスの影響を受けていることがあります。ある研究では、女性は男性に比べて再発リスクが有意に高かったと報告されています。[1]
イソトレチノイン終了後も同じ場所に繰り返しニキビが出る場合は、内服薬の再開だけでなくホルモン要因を含めた治療方針の検討が必要になります。とくに女性の大人ニキビでは、スピロノラクトンなど別の治療が選択肢に入ることもありますので、医師に相談しましょう。
治療終了後のメンテナンスをしていない人
ニキビは改善した後も維持療法が必要になることがあります。米国皮膚科学会のガイドラインでは、外用レチノイドが改善後の維持にも役立つとされており、イソトレチノイン終了後に外用薬による維持療法を検討するケースがあります。[4]
また内服終了後も洗顔・保湿・紫外線対策といった基本のスキンケアを続けることが大切です。乾燥が落ち着いたからといって保湿をやめると、肌荒れや刺激を感じやすくなることがあります。
睡眠不足やストレス、糖質に偏った食事が重なるとニキビが悪化しやすい状態につながりますので、規則正しい生活も意識しましょう。
ニキビの再発を防ぐためのポイント

治療を終えた後の過ごし方によって、ニキビの再発リスクは変わります。ここでは日常生活で意識しておきたいポイントを紹介します。
自己判断で中止・再開しない
治療の中止や再開は、必ず医師の判断で行います。副作用がつらいと感じたときも自己判断で中断せず、まずは相談してください。服用量や頻度を調整できる場合があります。
「よくなったから」と早期に中断すると、十分な効果が得られず再発リスクが高まります。2クール目を検討する場合も、外用薬で抑えられるかどうか、休薬期間・採血結果・妊娠リスクなどを総合的に医師が判断します。
保湿と紫外線対策を続ける
内服が終わった後も、肌の乾燥が落ち着くまでは保湿を続けることが望ましいです。唇の荒れが残る場合は、リップクリームやワセリンでこまめに保護しましょう。紫外線は乾燥や赤みを悪化させる原因になりますので、日中の日焼け止めも忘れずに使ってください。
毛穴を詰まらせにくいスキンケアを続ける
洗顔は1日2回を目安に、洗顔料をしっかり泡立ててやさしく洗いましょう。皮脂が戻り始めても、洗浄力の強い洗顔で落としすぎると乾燥や刺激の原因になります。
油分が多すぎる化粧品や、刺激を感じる角質ケアは肌状態に合わせて見直す必要があります。ノンコメドジェニックの化粧品を選ぶと毛穴を詰まらせにくくなります。毛穴詰まりや黒ずみが続く場合は、自己流のケアを重ねるのではなく、外用薬や施術の選択肢について医師に相談しましょう。
必要に応じて外用薬や別治療を併用する
再発の程度が軽い場合は、外用薬だけで対応できることもあります。ニキビ跡の赤みが気になる場合は、Vビームなどのレーザー治療を併用する選択肢もあります。
再発したからといって、必ずイソトレチノインを再開するわけではありません。そのときの症状に合った治療法を医師と一緒に選びましょう。
イソトレチノインを辞めた後に再受診したほうがよいサイン

以下のような変化を感じたときは、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
炎症のあるニキビが繰り返し出てきた
赤く腫れるニキビやしこりのあるニキビが繰り返し出る場合は、早めの受診が大切です。炎症が長引くと赤みや色素沈着、へこみのあるニキビ跡につながることがあります。
再発の程度によって、外用薬・内服薬・レーザーなど適した治療法が変わります。
皮脂や毛穴詰まりが急に強くなった
急にテカリが増えたり、白ニキビや黒ニキビが目立ってきたりした場合は、治療後のケアを見直すタイミングです。
毛穴パックやスクラブを頻繁に使うとかえって乾燥や赤みが悪化することがあるため、洗顔だけで調整しようとせず医師に相談しましょう。
赤み・乾燥・肌荒れが長く続く
内服終了後も赤みや乾燥が続く場合は、肌のバリア機能が乱れている可能性があります。
ひび割れやかゆみ、皮むけが強いときは、市販のケアだけで様子を見すぎず、一度皮膚科を受診してください。保湿剤や外用薬の使い方を含めて確認することが大切です。
イソトレチノインを辞めた後にやってはいけないこと

治療が終わった後に、よかれと思って行ったことがかえってリスクにつながる場合があります。以下の2点はとくに注意してください。
余った薬を自己判断で飲む
余った薬を自己判断で飲むことはやめましょう。イソトレチノインは副作用や妊娠リスクを確認しながら使う必要がある薬です。ご自身の判断で再開するのは危険で、症状が似ているからといって家族や友人に薬を渡すことも避けてください。
個人輸入や通販で購入する
治療を再開したいからといって、安さだけで通販や個人輸入に頼ると、診察や血液検査を受ける機会がなくなり、副作用や体調の変化を見逃すおそれがあります。
イソトレチノインは国内で承認されていない薬であり、医師の管理のもとで副作用を確認しながら使うことが前提です。自己判断で購入・服用すると、妊娠リスクや肝機能障害、脂質異常への対応が遅れる可能性があります。[5]
池袋駅前のだ皮膚科のイソトレチノイン治療の特徴

当院は皮膚科専門医が多数在籍しており、イソトレチノインによる副作用のリスクを防ぐため、服用開始時・1か月後・投与量を増やしたときに血液検査を実施しています。
イソトレチノインの治療中だけでなく、内服終了後に皮脂の戻りや再発が気になる場合も、外用薬の調整やレーザー治療など、症状に合わせた治療の提案が可能です。ニキビ跡の赤みにはVビームなどを併用することもできます。
池袋駅東口から徒歩1分で、平日は19時30分、土日は17時30分まで受付しており、お仕事帰りや休日にも通院しやすい環境です。「辞めた後のケアが不安」「再発したかもしれない」と感じたときにも、お気軽にご相談ください。
イソトレチノイン治療について、さらに詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

料金
イソトレチノインは、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
| 項目 | 料金(税込) |
| イソトレチノイン(イソトロイン、20mg/日)30日分 | 16,500円 |
| イソトレチノイン(イソトロイン、40mg/日)30日分 | 33,000円 |
よくある質問

Q. 辞めた後、いつごろ皮脂が戻りますか?
内服終了後は、時間の経過とともに皮脂分泌が少しずつ戻ることがあります。戻り方には個人差がありますが、すぐに治療前と同じ状態に戻ることはまれです。
テカリや毛穴詰まり、炎症ニキビが急に増えてきた場合は、早めに医師へ相談してください。
Q. 再発した場合、もう一度イソトレチノインを飲めますか?
再発しても、必ずイソトレチノインを再開するとは限りません。軽い再発であれば外用薬で対応できることもあります。炎症が強いニキビや繰り返すニキビがある場合は、再度の内服も含めて医師と相談してください。
Q. 辞めた後のスキンケアはどうすればよいですか?
乾燥が落ち着くまでは、保湿と紫外線対策を続けることが大切です。毛穴や黒ずみが気になっても、スクラブや毛穴パックなど刺激の強いケアを頻繁に使うことは避けましょう。ニキビが戻り始めた場合は、自己流で対処する前に受診を検討してください。
イソトレチノインを辞めた後が不安な方は池袋駅前のだ皮膚科へ

イソトレチノインの内服が終了した後は、ニキビができにくい状態が長期間続くことが期待されます。
一方で皮脂分泌は少しずつ戻るため、数か月後にニキビや毛穴詰まりが気になる方もいます。とくに十分な期間服用できていない場合や自己判断で中止した場合は、再発しやすくなる可能性があります。
池袋駅前のだ皮膚科では、血液検査による副作用チェックや症状に応じたきめ細やかな用量調整をおこない、治療を安全に進める体制を整えています。治りにくい重症ニキビや酒さでお悩みの方は、まずは当院へお気軽にご相談ください。
【参考文献】
[1]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39813053/
[2]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24173086/ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34431590/
[3]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6461678/
[4]https://www.jaad.org/article/S0190-9622(23)03389-3/fulltext
[5]https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/index.html


