蕁麻疹(じんましん)の原因・症状・治し方について

蕁麻疹は、皮膚が赤く盛り上がり、短時間で跡も残らずに消えてしまう皮膚の病気です。

子どもから大人まで多くの人が経験することのある蕁麻疹には、さまざまな種類や症状が知られています。
また一時的に症状があらわれることもあれば、繰り返し症状があらわれるなど症状のあらわれ方は人それぞれです。

ここでは、蕁麻疹の原因・種類と症状・治し方を紹介します。

蕁麻疹(じんましん)の原因

蕁麻疹には、ある刺激が原因で起こる蕁麻疹や、特定の原因がわからずに症状が起こる蕁麻疹もあります。
原因がわかる蕁麻疹は全体の1~3割で、ほとんどの蕁麻疹は原因不明です。
また蕁麻疹は、他の人にうつることはありません。

ここでは蕁麻疹の原因として代表的なものを紹介します。
もし原因が特定できたときには、原因を避けて蕁麻疹があらわれないように注意しましょう。

食物

魚介類、卵・乳製品、肉類、穀類、野菜など

植物・昆虫

  ハチ、ゴム、イラクサなど

食品添加物

  人工色素、防腐剤など

薬剤

 抗生物質、痛み止め、咳止めなど

感染症

  ウイルス、細菌、真菌、寄生虫

物理的な刺激

  下着の摩擦や圧迫、寒冷・温熱刺激、日光など

日常的な動作

  運動、発汗

その他

  ストレス、疲労、病気の影響など

蕁麻疹(じんましん)の種類と症状

蕁麻疹は、皮膚が赤く盛り上がり、短時間で跡も残らずに消えてしまう皮膚の病気です。

蕁麻疹の代表的な種類と症状について紹介します。

急性蕁麻疹

症状があらわれてから6週間以内に繰り返し症状があらわれるような蕁麻疹のことです。

ほとんどの場合は24時間以内(とくに数十分~数時間ほど)で症状は消失します。
また2~3日症状が持続することもあります。

子どもの場合には、風邪などの感染症がきっかけで起こるかもしれません。
多くの場合、適切に治療をすれば1か月以内に症状がおちつきます。

慢性蕁麻疹

症状があらわれてから6週間以上を経過していて、繰り返し症状があらわれるような蕁麻疹のことです。
時間の経過によって症状が変化しやすく、とくに夕方~夜間にかけて症状が悪化するかもしれません。
原因不明なことも多く、数か月~数年と長い間治療が必要になる方もいます。

食物依存性運動誘発アナフィラキシー

特定の食物を摂取してから2~3時間以内の運動をきっかけにして起こる症状です。

主な原因食物は小麦です。

物理性蕁麻疹

日光、寒冷・温熱刺激、圧迫、水との接触などにより症状があらわれる蕁麻疹です。
接した部分にだけ症状があらわれるだけではなく、全身に症状があらわれるかもしれません。
数分~数時間で症状が消えるタイプもあれば、数時間~数日症状が持続することもあります。

コリン性蕁麻疹

入浴や運動、緊張などで汗を流したときに起こる蕁麻疹です。
ほとんどの場合、数分~2時間以内に症状が消失します。
また蕁麻疹だけではなく、目や口が腫れることもあります。
かゆみにくわえてピリピリとした刺激を感じるかもしれません。

血管性浮腫

目や唇などが突然腫れるとともに、蕁麻疹があらわれる疾患です。
蕁麻疹が出たときには、数日間で症状が消えることもよくあります。

人によっては蕁麻疹がなく腫れだけの症状があらわれるかもしれません。
遺伝が関係していることもあります。

このように、蕁麻疹にはさまざまな種類と症状があります。
気になる症状があらわれた時には、いつでもご相談ください。

蕁麻疹(じんましん)の治し方

蕁麻疹の治療には、飲み薬と塗り薬を使います。
ここでは当院の代表的な治療方法について紹介します。

飲み薬

基本的には、抗ヒスタミン薬という種類の薬を使います。
たとえば「クラリチン」、「ザイザル」、「アレグラ」などの薬があります。

抗ヒスタミン薬の代表的な副作用は眠気ですが、これらの薬は副作用の眠気が少なくなるように作られているため、飲み続けやすい薬です。

また「ビラノア」や「デザレックス」などの比較的新しく発売された薬は、副作用の眠気がほとんどあらわれません。
1日1回の服用で効果を示すため利便性のよい薬です。

塗り薬

蕁麻疹のかゆみにより、肌をかきすぎて皮膚の表面が荒れてしまったときには、「アンテベート」などのステロイド薬を使います。

蕁麻疹の治療は、1種類の薬で効果が認められないときには、「他の種類に切り替える」、「他の薬と併用する」、「薬の量を増やす」など一人ひとりの症状にあわせて調整します。
残念ながら蕁麻疹そのものを根本から治す薬はありません。
対症療法として抗ヒスタミン薬の内服で症状を抑えて、蕁麻疹がおちつくのを待ちましょう。

蕁麻疹について、詳しく知りたい方は「蕁麻疹の治療ページ」をご覧ください。

蕁麻疹(じんましん)についてのご相談、治療なら池袋駅前のだ皮膚科へ

蕁麻疹の原因や症状は一人ひとりで異なります。
当院の治療では、それぞれの原因や症状にあわせて薬の種類や投与量を調整しながら処方します。

繰り返しできる蕁麻疹や原因不明の蕁麻疹に悩んでいる方はいつでもご相談ください。

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池袋駅前のだ皮膚科 野田 真史 監修