頭皮ニキビは、髪の生え際や頭皮にできる赤いブツブツやできもので、毛穴に皮脂や汚れがつまり、菌が増えて炎症を起こすことでできます。顔のニキビと同じしくみですが、頭皮は皮脂腺が多く、髪でおおわれて蒸れやすいため、できやすく治りにくい場所です。
「かゆい」「触ると痛い」「シャンプーでしみる」「大きく腫れてきた」といった頭皮のできものは、頭皮ニキビのほか、毛包炎(毛のう炎)やおでき(せつ)のこともあります。多くは健康保険で治療できます。ここでは頭皮ニキビ・おできの原因・見分け方・治療・セルフケアを解説します。
頭皮ニキビ・おできとは
頭皮の毛穴に皮脂や角質がつまり、そこにアクネ菌などの菌が増えて炎症を起こしたものが頭皮ニキビです。炎症が毛穴の奥深くに及び、赤く腫れて膿をもったものを毛包炎(毛のう炎)、さらに深く広がって大きく腫れ、強い痛みをともなうものをおでき(せつ)といいます。
頭皮は顔やからだの中でも皮脂腺が多く、髪でおおわれて汗や皮脂がこもりやすいため、ニキビやできものができやすい部位です。
頭皮ニキビの原因
頭皮ニキビ・できものは、次のような要因が重なって起こります。
- 皮脂の分泌が多く、毛穴がつまりやすい
- 汗・整髪料・シャンプーやリンスのすすぎ残し
- 洗いすぎ、または洗えていないことによる頭皮環境の乱れ
- 枕・帽子・ヘルメットなどによる蒸れ・摩擦
- 睡眠不足・ストレス・食生活の乱れ
- 紫外線によるダメージ
とくに、シャンプー・リンスのすすぎ残しや整髪料の洗い残しは、頭皮ニキビの大きな原因になります。
頭皮ニキビと間違えやすいもの
頭皮のできものには、頭皮ニキビ以外にもいくつかの種類があり、見た目が似ていても原因や治療が異なります。
- 毛包炎(毛のう炎) … 毛穴の細菌感染で、赤いブツブツや膿をもつ
- おでき(せつ・癤) … 炎症が深く進み、大きく腫れて強く痛む
- 粉瘤(ふんりゅう) … 皮膚の下に袋ができ、しこりとして残る。炎症を起こすと腫れて痛む
- 脂漏性皮膚炎 … 赤み・フケ・かゆみをともなう頭皮の炎症
しこりが残る、くり返す、どんどん大きくなる、といった場合は、粉瘤など別の病気のこともあります。自己判断が難しいため、気になる場合はご相談ください。
大きい・痛い頭皮のできもの(おでき)
頭皮のできものが大きく腫れて強く痛む場合は、おでき(せつ)に進んでいる可能性があります。膿がたまっている場合は、自然に治るのを待つより、切開して膿を出す処置(切開排膿)をすると、早く痛みが楽になります。
無理に自分でつぶすと、炎症が広がったり跡が残ったりするため、絶対に避けましょう。
頭皮ニキビ・おできの治療
頭皮ニキビ・毛包炎・おできの治療は、健康保険が適用されます。
塗り薬・飲み薬
炎症や菌を抑える抗菌薬の塗り薬を使います。炎症が強い場合や範囲が広い場合は、抗菌薬の内服を併用します。かゆみや赤みが強いときは、状態に応じた塗り薬を使い分けます。
切開排膿(おでき・膿がたまった場合)
膿が大きくたまっているおできは、小さく切開して膿を出すことで、痛みや腫れが早く引きます。保険診療で行えます。
くり返す場合
何度もくり返す場合は、頭皮環境や生活習慣、シャンプーの方法を見直すことが大切です。背景に脂漏性皮膚炎などがあることもあるため、あわせて診ます。
頭皮ニキビを防ぐセルフケア
- シャンプー・リンスはしっかりすすぎ、すすぎ残しをなくす
- 髪・頭皮は1日1回を目安に、爪を立てずやさしく洗う
- 整髪料は頭皮につけすぎない・その日のうちに落とす
- 枕カバー・帽子・ヘルメットの内側を清潔に保つ
- 汗をかいたら早めに洗う・乾かす
- 睡眠・食事・ストレスなど生活習慣を整える
洗いすぎは頭皮の乾燥を招き、かえって皮脂を増やすことがあります。「やさしく、すすぎはしっかり」が基本です。
よくあるご質問
- 頭皮ニキビは皮膚科で保険診療できますか?
-
はい。頭皮のニキビ・毛包炎・おできの治療は、健康保険が適用されます。
- 頭皮ニキビとおできはどう違いますか?
-
頭皮ニキビは毛穴のつまりと炎症、おでき(せつ)は毛穴の細菌感染が深く進んで赤く腫れ・痛みをともなうものです。おできは膿がたまることがあり、切開して膿を出すと早く楽になります。
- 頭皮ニキビは自分でつぶしてもいいですか?
-
つぶさないでください。炎症が広がったり、跡が残ったりする原因になります。膿がたまっている場合は皮膚科で安全に処置できます。
- くり返す頭皮ニキビはどうすればいいですか?
-
シャンプーのすすぎ残しや整髪料、生活習慣を見直しましょう。背景に脂漏性皮膚炎などがあることもあるため、くり返す場合は受診をおすすめします。
- しこりが残るできものもニキビですか?
-
しこりが残る場合は、粉瘤など別の病気のこともあります。大きくなる・くり返す場合は診察をおすすめします。
頭皮のニキビ・できものは、適切な治療と頭皮ケアで改善できます。くり返す・痛い・治りにくい頭皮のできものでお困りの方は、池袋駅前のだ皮膚科までお気軽にご相談ください。
院長紹介

野田 真史

学歴・資格
東京大学医学部医学科卒業
皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)
医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
ニューヨーク州医師免許
ECFMG certificate(アメリカ医師国家試験合格証)
Master in translational science(米国ロックフェラー大学)
略歴
米国Northwestern大学、Thomas Jefferson大学で診療研修
米国ロックフェラー大学
Instructor in Clinical Investigation
兼 Associate Attending Physician
ニューヨーク州医師免許を取得し、診療にあたる
湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)取得





