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PHAとは
PHA(ポリヒドロキシ酸)とは、肌への優しさと高い保湿効果を兼ね備えたピーリング(角質除去)成分です。従来のピーリング成分であるAHAやBHAに比べて刺激が少ないにもかかわらず、しっかり効果を発揮することから次世代のピーリング成分と言われています。
代表的な成分に、敏感肌向け化粧品によく配合されているグルコノラクトンや、フルーツや植物由来の糖に含まれる乳糖由来のラクトビオン酸などがあります。
PHAをスキンケアに取り入れると、古い角質を穏やかに取り除くことができます。そのため乱れがちな肌のターンオーバーが整えられ、なめらかで透明感のある素肌へと導くことができるのです。
PHAの効果
PHAには以下のような効果があります。
角質除去作用
肌表面の古い角質細胞間の結合を緩やかに溶かし、その排出を促します。AHAなどの他のピーリング成分に比べて分子が大きいため、皮膚の深層まで浸透しすぎることがありません。
そのため作用がとても穏やかで、肌への刺激を抑えながら不要な角質のみを取り除き、なめらかな肌へと整えます。
抗酸化作用
肌の酸化を防ぐ抗酸化作用があることが報告されています。紫外線やストレスなどによって発生する活性酸素から肌を守り、健やかな状態を保ちます。
他の美容成分とも相性が良く、組み合わせて使うと、より高いアンチエイジング効果を期待できます。アジア人の肌における光老化の改善にも適していると言われています。
バリア機能強化作用
従来のAHAに比べて保湿性に大変優れています。肌の水分を保つ力を高め、肌のバリア機能をサポートします。肌のバリア機能が整うと、乾燥や摩擦などの刺激、アレルゲンといった外的要因から肌を守る力が高まるため、荒れやすい敏感肌の方も使いやすい成分です。
PHAがおすすめな方
PHAは、以下のような方へおすすめです。
- ニキビや毛穴・肌のざらつきが気になる方
- 皮脂が気になる方
- 肌の黒ずみやくすみが気になる方
- 肌のハリが欲しい方
- 他のピーリング成分でかぶれた経験のある方
AHA、BHAとの違い
他のピーリング成分との違いについて、解説します。
| 特徴 | PHA(ポリヒドロキシ酸) | AHA(アルファヒドロキシ酸) | BHA(ベータヒドロキシ酸) |
|---|---|---|---|
| 主な成分 | グルコノラクトン、ラクトビオン酸など | グリコール酸、乳酸など | サリチル酸 |
| 主な作用 | 角質除去+保湿+抗酸化 | 角質除去+ターンオーバー促進 | 毛穴汚れや皮脂の除去 |
| 肌への刺激 | 非常に穏やか(敏感肌にも◎) | やや刺激あり(肌質によってピリつくことも) | やや刺激あり(赤み・乾燥が出やすい場合あり) |
| 保湿力 | ◎(高保湿で乾燥しにくい) | △(保湿力はそこまで高くない) | ×(保湿力はほとんどない) |
| おすすめの肌質 | 敏感肌/乾燥肌/エイジングケア重視 | 普通肌〜やや敏感肌/くすみ | 脂性肌/毛穴つまり・ニキビ |
AHA(グリコール酸、乳酸など)との違い
AHA(グリコール酸、乳酸など)もPHAと同様に、角質細胞間にあるタンパク質を分解して、古い角質を除去する成分です。一般的にAHAも穏やかな成分とされていますが、PHAと比較すると分子が小さく、肌のやや深い層まで作用するため、肌質によってはピリピリとした刺激を感じます。PHAはAHAよりマイルドな使用感なので、AHAでかぶれたことのある方にもおすすめです。
BHA(サリチル酸)との違い
BHA(サリチル酸)は脂に溶けやすい性質を持ち、皮脂に馴染みながら毛穴の奥深くまで浸透します。そのため毛穴の詰まりやニキビケアにおいて高い効果が期待できます。一方、角質除去作用が強力なため、肌質によっては赤みや乾燥などの副作用が出やすいといった面を持っています。
ピーリング剤は、肌の状態にあったものを選ぶことがとても重要です。
肌の状態に合わないピーリング剤を使うと、より肌の症状を悪化させてしまいます。
ご心配な方は医療機関で、適切なピーリングケア製品を選んでもらうことをおすすめします。
PHA配合化粧品の選び方
PHA配合化粧品は成分表示を確認し、日常のスキンケアに取り入れられるものを選びましょう。
成分と配合濃度を確認する
PHA配合化粧品を選ぶときには、まず成分表示を確認しましょう。PHAの種類や濃度、他にどのような成分が配合されているかによって、期待できる効果や使用感が異なります。
初めて使用される方や肌が敏感な方は、まずは狭い範囲から試すのをおすすめします。事前に腕の内側などで少量を試し、刺激がないかを確認するとより安心です。
日常のスキンケアに取り入れられるアイテムを選ぶ
PHAは、一度の使用で劇的な変化が期待できる成分ではなく、継続的に使うことで肌を整えていく成分です。そのため化粧水や美容液、クリームなど、自分のライフスタイルや日々のスキンケアルーティンに無理なく組み込める、使い続けやすいアイテムを選ぶことが大切です。
PHA配合化粧品の注意点・リスク
製品によって推奨する使用頻度が大きく異なるため、必ず確認して正しく使いましょう。
必要以上にピーリング剤を使用すると、乾燥や肌荒れの原因になります。また古い角質がなくなると、一時的に肌が乾燥しやすく、紫外線の影響を受けやすくなります。必ず保湿ケアやUVケアを丁寧に行いましょう。
PHAの副作用やリスクは、以下のとおりです。
- 刺激感
- 赤みやかゆみなどの炎症反応
- 皮膚疾患の悪化
- 浮腫
- 水疱形成
PHAブライトナーの特徴
当院で開発した「PHAブライトナー」は、PHA5%(グルコノラクトン)を配合し、肌のバリア機能を整えながら、低刺激の角質ケアを実現しました。さらにナイアシンアミドとα-アルブチンのダブルアプローチによりメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぎながら透明感あふれる明るい肌へと導きます。また抗酸化作用により紫外線などの外的ストレスからも肌を守りながら、年齢によるくすみや乾燥ダメージにもアプローチします。
無着色・無香料・無シリコン・無鉱物油・無アルコールの5フリー処方で、敏感肌・赤ら顔・ニキビ肌でも使いやすいPHA配合美容液です。化粧水の後、乳液の前にご使用してください。
費用
PHAブライトナーは、当院またはオンラインショップで購入できます。1本30mlは、通常購入4,200円(税込)、定期購入3,780円(税込)(10%off)で入手できます。
以下のページから、PHAブライトナーの購入が可能です 池袋のだ皮膚科オンラインショップ|PHAスキンブライトナー
よくある質問
- PHAの肌への効果は?
- 古い角質を穏やかに取り除く「ピーリング効果」、肌に潤いを与える「保水効果」、肌の酸化を防ぐ「抗酸化作用」、そして外部刺激から肌を守る「バリア機能強化作用」があります。これらの効果により、なめらかで透明感のある健やかな肌へと導きます。
- PHAの原料は何ですか?
- 代表的な成分であるグルコノラクトンやラクトビオン酸は、グルコース(ブドウ糖)や乳糖など、もともと自然界に存在する糖類を原料としています。化粧品に配合する際は、品質の安定性などの観点から化学的に合成して製造されることが一般的です。製品により由来や製造法が異なりますので、詳しくは製品の表示をご確認ください。
PHA配合化粧品に関心のある方は、池袋駅前のだ皮膚科へご相談ください
PHAはアンチエイジング効果を期待する方から敏感肌の方まで、幅広いニーズに対応できる成分です。日々のスキンケアに取り入れると、潤いに満ちてきめ細やかな透明感のある素肌を目指せます。
当院では、医師が一人ひとりの肌の状態をていねいに診察し、その上で最適なスキンケアプランを提案しております。PHA配合化粧品に興味をお持ちの方は、お気軽に池袋駅前のだ皮膚科へご相談ください。
【池袋駅前のだ皮膚科 野田真史監修】
WEB受付






