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ダーマV(Derma V)

治療の特色 /Common diseases

ダーマV(Derma V)

顔の赤みやニキビ跡の赤みにお悩みではありませんか。

ダーマV(Derma V)は、従来のVビームでは届きにくかった深部の血管にも対応可能なレーザー治療です。痛みやダウンタイムも少なく、他の治療で効果が実感できなかった方にも改善が期待されています。

2025年6月現在、日本では未発売で国内で導入されているのは2台のみです。都内では、当院のみが導入しています。

本記事では、ダーマVがおすすめな方、期待できる効果、施術回数と効果が現れるまでの期間、ダウンタイムなどを詳しく解説します。

目次(クリックで開閉)

ダーマV(Derma V)とは

ダーマV(Derma V)は、サイノシュアルートロニック社が開発した医療用レーザー機器で、ロングパルスヤグレーザーを使用しています。1台で1064nmと532nmの2つの波長を使い分けることができます。

1064nmという長い波長は皮膚の深層にある血管にも届きやすく、選択的に血管を加熱・凝固させるため、血管性病変の治療に適しているとされています。従来のVビームなどの短い波長のレーザーでは届きにくい、深部血管にも対応可能な点が特徴です。[1]手、腕、脚の血管拡張や静脈湖、静脈奇形、目の下の青クマや静脈に対して使用します。

532nmの波長は表層の赤みに効果があるので赤ら顔、酒さ、ニキビ跡の赤み、傷跡の赤み、毛細血管拡張などがターゲットになります。Vビームと用途が重なりますが、波長が異なるためどちらが効果的な場合もあり、症例ごとに使い分けることが可能です。ニキビ自体を抑制する効果もあります。

ダーマVは、韓国やアメリカでは5年ほど前から使用されており、日本では当院が初導入しました。国内ではまだ希少な治療法であり、改善が難しかった赤み症状への新たな選択肢として注目されています。

ダーマV(Derma V)がおすすめな方

ダーマV(Derma V)がおすすめなのは、以下のような方です。

  • 顔の赤み(赤ら顔)が気になる方
  • ニキビ跡の赤みに悩んでいる方
  • ニキビの炎症後紅斑がなかなか改善しない方
  • ニキビ自体が繰り返す方
  • Vビームなどの他レーザーでは効果が実感できなかった方
  • Vビームの痛みが苦手な方
  • Vビーム後にむくみを強く感じた方
  • ダウンタイムが心配な方
  • 手や脚など四肢の血管拡張が気になっている方

ダーマV(Derma V)に期待できる効果

ダーマVは、次のような症状に対して効果が期待できる治療です。

毛細血管拡張症(赤ら顔)

ダーマVは、線のように見える肉眼的な毛細血管拡張や、線は見えない全体的な顔の赤み、両者に効果が期待できます。とくに、赤ら顔や酒さによる毛細血管拡張症に対して有効な可能性があります。

Vビームとは波長が異なるためどちらが効果的なこともあり、いずれも一般的な赤みの治療です。片方のレーザーで複数回治療して効果が打ち止まった場合、他方に変更すると効果的な場合もあります。そのため、VビームとダーマVは組み合わせて治療することもできます。

実際に、酒さに伴う毛細血管拡張に対するヤグレーザーの有効性を評価した研究では、1〜3回の施術で全例に改善が認められました。うち13例は「ほぼ完全な改善」8例は「良好な改善」だったとされています。

VビームやダーマVの532nmの波長で消えにくい線のような太い血管拡張には1064nmの波長を使うと効果的に治療できる場合があります。従来のレーザーで届きにくかった深部の太い血管にも反応することが、ヤグレーザーの大きな特徴といえるでしょう。[2]

ニキビ跡の赤みや炎症後紅斑

ダーマVは、ニキビ跡の赤みや炎症後紅斑のような血管性や炎症性の赤い色に効果が期待できます。

中等度から重度のニキビに伴う赤みがある患者に、8週間にわたって週1回のヤグレーザー照射を実施した研究では、全例に有効性が認められました。赤みの改善に加え、肌の質感や満足度の向上も見られたと報告されています。[3]

ニキビ後の赤みに加え、ニキビ自体にも効果があり、広範囲にレーザーを照射すると予防になるとされています。

静脈系の青い病変(脚や目の下の静脈、静脈湖)

ダーマVの1064nmの波長は深部まで届くため、太く青い静脈の治療にVビームよりも適しています。脚や目の下に線のように見える青い静脈、青クマ、唇にできる静脈湖いずれも治療効果を期待できます。静脈湖にはVビームも有効で、ダーマVの方がより少ない回数で治療を終えられる可能性が高いです。

ウイルス性いぼ

ダーマVの1064nmの波長は深い血管に反応するため、ウイルス性いぼで血管が増生している部位に反応が強く出て治療効果を出せます。Vビームよりも深めまで熱作用が及ぶため、より1回あたりの効果が高くなります。

冷却装置を切ることでウイルスが感染した皮膚全層に熱エネルギーを与え、水疱やかさぶたにあえてすることでウイルスが感染した皮膚を脱落させます。1回で治癒することもあれば、複数回治療が必要なこともあります。

手や腕、脚など四肢の血管拡張

手や脚に血管拡張が目立つ場合、Vビームでは比較的効きにくい傾向があります。ダーマVの方が、有効性が高い場合が多いです。

当院での症例|手の甲の毛細血管拡張に対するダーマV治療

ダーマV酸症例画像
治療内容 手の甲に浮き出た血管(毛細血管拡張)と赤みにお悩みだった20代女性の患者さまです。初回はVビーム2による治療を行いました。しかし、十分な効果が得られなかったため、ダーマVに切り替えました。
照射後2週間で、赤みや血管の目立ちが大きく改善し、画像(右)のように1回の施術でほとんど目立たなくなりました。
治療期間・回数 治療期間:約2週間
治療回数:1回
費用 ダーマV(手背・片側)11,000円(税込)
リスク・副作用 一時的なむくみや赤み、紫斑、水疱形成
担当医師コメント ダーマVは532nmおよび1064nmの波長を使ったロングパルスヤグレーザーで、血管や赤みに対して高い効果が期待できます。
Vビームは顔や首、デコルテの血管拡張に優れた効果を発揮します。しかし、背や腕、脚などの毛細血管拡張には、ダーマVの方が適している症例もあります。
この患者さまのように、Vビームで効果が乏しかった部位に対してダーマVを用いることで、高い治療効果を得られるケースがあります。

赤み改善に必要なダーマV(Derma V)の施術回数

ダーマVで赤みを改善するには、2〜4週間の間隔で5回程度の施術が推奨されています。間隔は目安なので、2〜3ヶ月空いても問題はなく、回数に応じて改善が期待できます。

ただし、個人差があるため、初回の診察で適切な治療スケジュールを立てることが重要です。実際に、顔を含む表層の血管病変に対しヤグレーザーを最大5回まで施術した研究では、97%の患者に明らかな改善があったと報告されました。[4]

ダーマV(Derma V)はいつ頃から効果が出る?

ダーマVの施術により、早ければ1回目から数週間以内に赤みが軽減するケースもあります。多くの場合は、2〜3回目の施術後から効果を実感する傾向があります。

2022年に行われた酒さ(毛細血管拡張型)に対する研究では、1カ月間隔で2回のロングパルスヤグレーザー施術を行ったところ、全例で赤みが50〜80%改善したと報告されました。効果の評価は、最終照射から2カ月以上経過したタイミングで行われています。[1]

効果を実感できるのは、2〜3回目以降あるいは1〜2カ月経ってからが一般的です。ただし、個人差があるため、中長期的な改善を目指して継続することが重要です。

ダーマV(Derma V)のダウンタイム

ダーマVは、Vビームに比べて痛みやダウンタイムが比較的少ない治療です。顔の毛細血管拡張症(酒さ)を対象にヤグレーザーを使用した研究では、すべての症例において冷却のみで施術が可能で、麻酔は不要でした。

施術後に一時的な赤みや色素沈着が見られたケースがあったものの、いずれも数日以内に自然に消失し、重篤な副作用は報告されていません。[5]

実際に当院では、副院長による施術を院長が体験しています。冷却ガスの冷たさをメインで感じる程度で、レーザーの痛みはほとんど感じませんでした。ダウンタイムも、翌日の軽いむくみのみでした。

個人差はあるものの、基本的にダウンタイムは短く、多くの場合は日常生活への影響は少ないとされています。

ダーマV(Derma V)と他の赤み治療との違いを比較

ここでは、ダーマVとVビームとの違いを比較しました。

Vビーム ダーマV
波長 595nm 1064nmと532nm
対象 毛細血管拡張症・赤ら顔・ニキビ跡の赤み 赤ら顔・ニキビ跡の赤み・静脈系の血管病変など
特徴 表層の浅い赤みに適応 表層の赤みを532nmで、青クマや深部血管にも1064nmで対応
静脈系の青い血管病変にも強い
痛み 輪ゴムで弾かれるような痛み 軽度
冷却機能でコントロール可能
ダウンタイム 紫斑やむくみが出る場合もある ダウンタイムが短く、比較的むくみにくい

赤み治療には、Vビームに代表されるパルスダイレーザーなどがあります。顔の毛細血管拡張症(酒さ)に対して、ヤグレーザーとパルスダイレーザーを左右の鼻に分けて照射した比較試験によれば、いずれも高い効果を示しました。ただし、太く拡張した血管に対しては、ヤグレーザーがより優れていることが確認されています。[6]

また、Vビームと532nmダイオードレーザーを比較した研究では、顔の血管病変に対する治療効果に大きな差は見られなかったものの、Vビームでは一時的な紫斑や痛みがあったと報告されました。[7]ダーマVは532nm波長を搭載しており、赤みの種類や部位に応じて柔軟に波長を使い分けることが可能です。

ダーマV(Derma V)の費用

ダーマVは、公的保険が適用されない自由診療です。当院では、Vビームと同じ費用です。

全顔 33,000円
22,000円
11,000円

ダーマV(Derma V)に関するよくある質問

ここでは、ダーマVに関するよく寄せられる質問に回答しました。

ダーマVのデメリットは何ですか?
ダーマVは痛みやダウンタイムが少ない治療です。しかし、まれに一時的な赤み、色素沈着、腫れ、水疱などが起こる場合もあります。
肝斑がある場合、レーザー後に色素沈着が悪化する可能性がVビームより高いため、出力を弱くしたりその部位を避けたりすることがあります。
ただし、いずれも時間とともに自然に消失するケースがほとんどです。肌質や赤みの深さによっては複数回の施術が必要になるため、医師と相談しながら治療計画を立てることが大切です。
赤ら顔は完治しますか?
赤ら顔は体質や生活習慣の影響を受けやすいため、完全に消失するとは限りません。しかし、ダーマVによって改善が期待できます。また、日常のケアや定期的なメンテナンスを行うことで、よい状態を長く維持することも可能です。

ダーマV(Derma V)での治療をお考えの方は池袋駅前のだ皮膚科へ

ダーマVは、深部の血管にも作用するヤグレーザーを採用しています。痛みやダウンタイムも少なく、治りにくい赤みやニキビ跡に対する治療の選択肢として改善が期待されています。

日本国内では、当院が最初にダーマVを導入しました。顔の赤みが気になっている方や、ニキビ跡の赤みに悩んでいる方は、池袋駅前のだ皮膚科までお気軽にご相談ください。

【池袋駅前のだ皮膚科 野田真史監修】

副作用・リスク

赤み・腫れ:施術直後にみられ、通常は1-2日程度で消失します。Vビームよりも一般的に赤みや腫れのダウンタイムが少ないのがダーマVの特徴です。稀ですが1週間程度症状が持続する場合があります。反応が強く出過ぎた場合、元の赤みよりも悪化するリスクが極稀ですがありえます。

色素沈着:特に532nmの波長はメラニンにも反応が出る場合があり、もともと肝斑やくすみがある場合に悪化のリスクがあります。Vビームに比べるとこのリスクは高くなります。肝斑やくすみが強く見られる場合は、出力を落としたりその部位だけ照射を避けることがあります。

水疱:レーザーが強く反応すると水ぶくれになる場合が稀にあります。通常は水疱にならないよう出力を調節しています。ウイルス性いぼを治療する場合にはあえて水疱になる程度の強い出力でレーザーを使用し、いぼの部分の皮膚を凝固させて剥がします。

参考文献

[1] Piccolo, D., Zalaudek, I., Genovesi, C., et al. (2022). Long-pulsed Nd:YAG laser using an "in motion" setting to treat telangiectatic rosacea. Annales de dermatologie et de venereologie.

[2] Kozarev, J. (2011). Use of Long Pulse Nd:YAG 1064nm Laser for Treatment of Rosacea Telangiectatica.

[3] Liu Pingpin. (2015). Efficacy of long-pulsed 1064 nm Nd:YAG laser in the treatment of moderate to severe acne complicated with post-acne erythema.

[4] Ozyurt, K., et al. (2012). Treatment of Superficial Cutaneous Vascular Lesions: Experience with the Long-Pulsed 1064 nm Nd:YAG Laser. The Scientific World Journal.

[5] Kozarev, J. (2011). Use of Long Pulse Nd:YAG 1064nm Laser for Treatment of Rosacea Telangiectatica.

[6] Kwon, W. J., et al. (2018). Comparison of efficacy between long-pulsed Nd:YAG laser and pulsed dye laser to treat rosacea-associated nasal telangiectasia. Journal of Cosmetic and Laser Therapy.

[7] Kim, S., Han, G., Cho, J., et al. (2014). Comparative split-face study with conventional pulsed dye laser and 532nm diode laser for vascular lesions in Korean patients. Dermatologic Surgery Conference Abstract.

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