あか(角質がたまったもの)が貯まる袋に包まれたできものを粉瘤と言います。多くの方が経験する良性のできものです。
できものの真ん中に黒い点があり、この部分から袋が下に広がっています。皮膚が盛り上がることが多いのと、中のあかが異臭を放つことがあり、見た目や匂いを気にして切除を希望される患者さんが多いです。
あかが溜まるできものなので、溜まったあかが炎症を起こし、大きく腫れて痛むことがあります。これは炎症性粉瘤と呼ばれ、早急に治療する必要があります。
できものなので、切除するしか治療法がありません。当院ではくり抜き法といい、粉瘤の中心をくり抜いて、その穴から袋を取り出す方法で手術を行っています。この方法を用いることで、大きく皮膚を切って袋を取り出すよりもキズを小さくすることができます。
くり抜き法は赤く腫れて痛みのある炎症性粉瘤の場合でも使えます。切開してうみを出すだけでは袋が残って再発してしまいますので、炎症を起こしている場合でも袋ごと摘出して腫れを早く治し、再発を可能な限り防ぎます。炎症を起こしている場合は起こしていない場合に比べて、袋がきれいにすべて摘出できないことがありますので、わずかながら再発の可能性は残ります。
くり抜き法を上手に用いることで、炎症を起こしていない粉瘤も起こしている粉瘤も対応できますので、受診時にご相談ください。診察終了間際や混雑時以外であれば当日の手術に対応できます。