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「皮膚がん」とは
最近は皮膚がんがメディアで話題になることも増えてきました。皮膚がんには大きく分けて3種類ありますが、いずれも日光に当たることが原因の1つとなります。そのため、日焼け止めによる予防はどのタイプの皮膚がんにも大事です。
日焼け止めの使い方はこちらの記事を参考にしてください。
https://allabout.co.jp/gm/gc/463663/
https://medley.life/news/55823151095b9ff8006849a2/
基底細胞癌、扁平上皮癌、悪性黒色腫(メラノーマ)の3つがあり、いずれも年齢が上がるにつきリスクが高くなります。当クリニックでは「ダーモスコピー」という拡大鏡による検査や、「皮膚生検」や切除による顕微鏡の検査で診断をつけます。また、治療として手術による切除を行っています。大型の場合、追加検査が必要な場合には近隣の総合病院に紹介します。
基底細胞癌
最も多い皮膚がんで、日光の当たる顔にできることが多いです。黒い境界のはっきりしたできもので、ほぼ平たんな場合から盛り上がったものまであります。皮膚がんの中ではたちの良い方で、大型になっても転移と言ってほかの臓器に移ることはほとんどありません。
治療は手術による切除になります。当院でも大型のものや特殊な部位に出現したもの以外は手術を行っていますのでご相談ください。
扁平上皮癌、日光角化症
まず日の当たる部分である顔や手の甲に赤くガサガサした境界のはっきりした部分が出現します。この状態は「日光角化症」と呼ばれ、皮膚の浅い部分(表皮)にがん細胞がとどまっています。湿疹と間違えられてステロイドで治療されていることがありますので、ステロイドで治らない赤いガサガサのときには日光角化症を考える必要があります。
日光角化症を治療しない状態が続くと、皮膚の深い部分(真皮)までがん細胞が進んでしまい、「扁平上皮癌」と呼ばれる状態になります。
日光角化症の状態であれば、イボと同じく「冷凍凝固」という液体窒素による治療ができます。また、「ベセルナクリーム」というぬり薬でも有効で保険適応で治療を行っています。
扁平上皮癌に進行した場合には手術による切除を行います。
悪性黒色腫(メラノーマ)
こちらはメラノサイトというメラニンを作る細胞ががんになったもので、いわゆる「ホクロのがん」です。最もたちの悪い皮膚がんで、大型になるとリンパ節や体の各臓器に転移が進むことが知られています。なるべく早くに見つけ、手術で取り切ってしまうことが最良の治療になります。「ホクロ」と区別することが難しい場合がありますので、当院では「ダーモスコピー」という拡大鏡で検査を行っています。
爪が黒くなってきたことでメラノーマを疑った患者さんからの問い合わせが多いですので、こちらの記事に詳しく記載しています。
https://allabout.co.jp/gm/gc/473588/皮膚がんの検査
「基底細胞癌」と「悪性黒色腫」の場合にはダーモスコピーという拡大鏡を使った検査が非常に重要です。それぞれ拡大した時に特徴がありますので、皮膚がんなのかどうか、効果的に判断できます。
最終的な診断には皮膚がんの一部、もしくは全体を手術でとり、顕微鏡の検査(病理検査)を行うことが必要になります。
いずれの検査も当クリニックで扱っていますので、皮膚がんが心配な場合にはご相談ください。