目次(クリックで開閉)
掌蹠膿疱症ってなに?
手のひらと足の裏ががさがさ赤くなり、膿をもった黄色いポツポツがでるのが特徴です。かゆみは強いこともそうでないこともあり、がさがさがひどくなったり亀裂ができるとヒリヒリ痛くなることもあります。英語ではpalmoplantar pustulosisと呼ばれ、よくPPPと訳されています。黄色い膿をもったポツポツが出ますが、細菌感染によるものではなく、炎症により好中球という白血球が皮膚の表面に出てくることが原因です。短期間ステロイドの塗り薬を使ってしっかりと治療することが重要です。当院では塗り薬の使い方をしっかりお伝えしています。
掌蹠膿疱症はほかの病気と関係している?
乾癬(かんせん)という皮膚の表面ががさがさ、赤くなる病気と関連があります。掌蹠膿疱症の患者さんで、4人に1人程度は手足以外にもこの乾癬の症状が出ているとされています。
掌蹠膿疱症の原因は?
手足に出るので汗を出す汗腺(かんせん)が炎症を起こす原因でないかと推測されていますが、はっきりした原因は不明です。掌蹠膿疱症の患者さんは喫煙者のことが非常に多いことが特徴的です。
掌蹠膿疱症はどうやって診断する?
掌蹠膿疱症と紛らわしいのは「湿疹」、「水虫」の2つです。湿疹とは区別がつきにくい場合もありますが、掌蹠膿疱症では黄色い膿をもったポツポツががさがさや赤みと同時に出現することが特徴的です。水虫では足に赤み、がさがさ、黄色いポツポツが出現することがあり、見分けが難しいことが有るので、水虫でないことを確認するために顕微鏡の検査を行います。
掌蹠膿疱症をどうやって治療する?
喫煙は掌蹠膿疱症を悪化させる原因になるので、喫煙していれば禁煙することが治療になります。禁煙してからも数カ月は改善するまでに時間がかかることもありますので、すぐに治療効果が出るとは限りません。
塗り薬だけで治まらない掌蹠膿疱症は多く、その場合にはまず紫外線治療を塗り薬と一緒に使います。エキシマレーザーという当院にある紫外線治療器を毎週当てることで、炎症がおさまり赤み、がさがさが改善してきます。掌蹠膿疱症には保険が効きますので、一回あたり3割負担で1000円程度になります。副作用がほとんどなく掌蹠膿疱症に有効な治療法です。