グルコノラクトンの効果や特徴とは?化粧品の選び方についても紹介

「角栓が気になる」
「毛穴の詰まりを何とかしたい」

多くの方が抱える代表的なお肌の悩みといえば、毛穴でしょう。グルコノラクトンは、角栓や肌のざらつきが気になる方に注目されている成分です。

本記事では、グルコノラクトンの効果や化粧品を選ぶ際の注意点について詳しく紹介し、より美しい肌を目指すための情報をお届けします。

グルコノラクトンとは?

グルコノラクトンは、PHA(ポリヒドロキシ酸)と呼ばれる酸の一種です。

美容やスキンケア製品に広く使用され、AHA(アルファヒドロキシ酸)やBHA(ベータヒドロキシ酸)と同じく、古い角質をケアする目的で配合されています。

肌へゆっくりと浸透するため、刺激が少ないことが特徴です。[1] 敏感肌や乾燥肌用の製品にも多く使用されています。保湿性が高く、酸化ストレスの軽減にも効果が期待できる成分です。

グルコノラクトンの主な3つの効果

グルコノラクトンの主な効果について見ていきましょう。

1. 角質ケア

研究によると、グルコノラクトンを含むPHA(ポリヒドロキシ酸)が角質層に直接作用し、古い角質の細胞間の結合を弱めることで、肌を滑らかにする作用があると報告されています。

また、グルコノラクトンは分子が大きく、肌へゆっくり浸透します。AHAやBHAよりも酸性度が低いため、肌に優しいことも特徴です。[2]

毛穴の詰まりやざらつきが気になる方、敏感肌の方、初めて角質ケアを試したい方にもおすすめです。

2. 保湿効果

グルコノラクトンには、高い保湿効果があります。ある研究によると、10%および30%の濃度のグルコノラクトンを顔に塗布した後、肌の水分保持能力を測定した結果、水分量が増加したことが確認されました。[1]

しっとりとした肌を維持しながら、乾燥によるダメージを防ぐ効果が期待できます。肌の乾燥が気になる方、エアコンの影響などで肌がカサつきやすい方にもおすすめです。

3. 抗酸化作用

抗酸化作用とは、活性酸素や有害な酸化物質から細胞を守る生体防御の働きのこと。グルコノラクトンは、活性酸素を抑制し肌を酸化ストレスから保護します。

紫外線や大気汚染などから肌を守り、コラーゲン分解を抑えることでシワの発生を軽減する効果が期待できます。また、肌のハリや弾力の維持を目指せます。[2]

環境によるダメージが気になる方に向いているといえるでしょう。

4. 酒さに対する効果

アゼライン酸15%の外用とPHAを併用することで、より酒さの赤みに効果があったとするデータがあります。PHAは肌に優しいピーリング剤で、酒さの方でも使用が可能です。

グルコノラクトン配合の化粧品を選ぶ際の注意点

グルコノラクトン配合の化粧品を選ぶ場合は、気をつけてほしい注意点があります。

1. 配合濃度を確認する

グルコノラクトンの効果を得るためには、配合濃度が重要です。当院の製品には、グルコノラクトンを5%配合しています。低刺激でありながら、角質ケアや保湿効果をしっかり実感できるバランスのとれた濃度です。

あまり高濃度になると刺激を感じる場合があるため、とくに初めて使う場合は適度な濃度の化粧品から選ぶと良いでしょう。

2. 有効成分との相乗効果

グルコノラクトンは、他の有効成分と組み合わせることで相乗効果が期待できます。当院の製品に同時配合されている成分は、以下のとおりです。

  • ナイアシンアミド:肌のバリア機能を強化し、くすみを改善
  • αアルブチン:メラニン生成を抑え、透明感アップ
  • アラントイン:保湿効果で肌荒れを予防

3つの成分がグルコノラクトンとともに作用し、より美しい肌へと導きます。

3. 使用感を試す

製品によって使用感が異なるため、まずは狭い範囲から試し、2-3日問題なければ広めに塗り拡げるといいでしょう。

赤みやかゆみが出た場合は、皮膚科専門医による診察を受け、使用方法などを相談しましょう。

グルコノラクトンに関するよくある質問

Q. 豆腐に含まれるグルコノラクトンを摂取しても、肌に効果がありますか?

豆腐の凝固剤としても使用されるグルコノラクトンは、抗酸化作用を通じて全身の健康をサポートし、間接的に肌の状態を整える可能性はあります。[3]

ただし、食品として摂取すると体内で代謝されるため、化粧品のように直接肌に作用するわけではありません。食品摂取による直接的な美容効果を示す研究は不足しているため、化粧品として肌に使用する方が、角質ケアや保湿効果を得やすいと考えられています。

グルコノラクトン配合の化粧品に興味がある方は、池袋駅前のだ皮膚科へ

グルコノラクトンは、角質ケア、保湿、抗酸化作用の効果が期待されている成分です。とくに、敏感肌や乾燥肌の方に適しています。

池袋駅前のだ皮膚科ではグルコノラクトンをはじめ、ナイアシンアミド、αアルブチン、アラントインなど、美肌ケアに効果的な成分をバランスよく配合した化粧品を提供しています。

角栓や肌のざらつきを日常のケアで軽減したいとお考えの方は、当院へお気軽にご相談ください。

【池袋駅前のだ皮膚科|野田真史 監修】

リスク・注意点

PHAは肌に優しいピーリング剤で、湿疹や酒さの場合でも使用できます。

ただし、乾燥肌に対するセラミドやヒアルロン酸などが主体の保湿剤や、ベーシックケアAZなどに比較すると赤みがかゆみがピーリング作用で出ることも考えられます。

ピーリング作用による多少のひりつきは問題ありませんが、赤みやかゆみが出た場合は使用をやめてください。


【参考文献】

[1]Jarząbek-Perz, S., Mucha, P., & Rotsztejn, H. (2021). Corneometric evaluation of skin moisture after application of 10% and 30% gluconolactone. Skin Research and Technology.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33769633/

[2]Grimes, P., et al. (2004). The use of polyhydroxy acids (PHAs) in photoaged skin. Cutis.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15002656/

[3]Qin, X., Liu, B., Gao, F., et al. (2022). Gluconolactone alleviates myocardial ischemia/reperfusion injury. Frontiers in Physiology.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35360251/