「毎年の花粉症がつらい」「薬を飲んでも一時的で、毎年くり返す」「アレルギーを根本から治したい」など、毎年のアレルギー症状にお悩みではありませんか。
舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ舌の下に投与し、体を慣らしてアレルギー反応そのものを根本から改善していく治療です。スギ花粉症と、ダニによるアレルギー性鼻炎が対象で、保険診療で受けられます。
ここでは舌下免疫療法の仕組みや対象・始める時期、効果・費用・副作用について紹介します。
舌下免疫療法とは
舌下免疫療法は、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を、ごく少量から毎日少しずつ舌の下に投与し、体を少しずつ慣らしていくことで、アレルギー反応を根本から和らげる治療です。
症状を一時的に抑える対症療法とは異なり、アレルギー体質そのものの改善を目指します。当院ではスギ花粉症と、ダニによる通年性アレルギー性鼻炎を対象に行っています。
従来の薬(対症療法)との違い
抗ヒスタミン薬などの飲み薬や点鼻薬は、出てしまった症状を一時的に抑える「対症療法」で、薬をやめると症状が戻ります。舌下免疫療法はアレルゲンに体を慣らして過剰な反応を抑える「原因へのアプローチ」で、治療を終えたあとも効果が長く続くことが期待できます。
体質が変わる仕組み
アレルゲンを少量ずつ取り込むことで、アレルギーを抑える「制御性T細胞」が働き、アレルギーの引き金となるIgE抗体の反応がブロックされていきます。これにより、花粉やダニに対して過剰に反応しにくい体質へと近づいていきます。
対象となる方・始める時期
対象
- スギ花粉症の方
- ダニによる通年性アレルギー性鼻炎の方
- 5歳以上のお子さま〜大人(年齢の上限は基本的にありません)
重い気管支ぜんそくがある方、特定のがんや免疫の病気がある方などは、治療を受けられない場合があります。診察で適応を確認します。
始める時期(とくにスギ花粉症)
スギ花粉症の場合、花粉が飛んでいる時期(おおよそ2〜5月)には新しく始められません。飛散が終わった初夏〜秋(6月〜12月頃)に始めて、翌春に備えるのが基本です。ダニの場合は、通年いつでも始められます。
治療の流れ
舌下免疫療法は、毎日1回、自宅で舌の下に薬を置いて行います。
- 初回は院内で投与し、副作用が出ないか30分ほど経過を見ます。
- 2回目以降は自宅で毎日1回、決まった量を舌の下に1分ほど保ってから飲み込みます。
- 最初の1週間ほどは少量から始め、その後は決まった量を続けます。
- 定期的に通院し、効果や副作用の経過を確認します。
効果を得るには3年以上の継続が目安です。途中でやめると効果が十分に得られないため、根気よく続けることが大切です。
効果・費用
効果
個人差はありますが、治療を3年以上続けた方の多くで、症状の軽減や飲み薬の減量が報告されています。国内の患者アンケート調査では、舌下免疫療法を受けた方の約8割が、例年と比べて症状が「なかった」または「軽かった」と回答したと報告されています。
プラセボ(偽薬)と比較した臨床試験でも、症状や薬の使用量が有意に減ることが確認されています。1年目から効果を感じる方もいますが、2〜3年かけてしっかりと体質が変わっていきます。
完全に症状がなくなるとは限りませんが、つらい症状をやわらげ、薬に頼る量を減らすことが期待できます。
※「約8割」は患者アンケート調査に基づく実感ベースの数値です。参考:大久保公裕ほか(厚生労働科学研究班)患者アンケート調査(2015年)/Gotoh M, et al. Long-Term Efficacy and Dose-Finding Trial of Japanese Cedar Pollen Sublingual Immunotherapy Tablet. J Allergy Clin Immunol Pract. 2018/Yonekura S, et al. Treatment duration-dependent efficacy of Japanese cedar pollen sublingual immunotherapy. Allergol Int. 2019;68(4):494-505.
費用
舌下免疫療法は保険適用です。3割負担の場合、検査や診察を含めて月あたりおおよそ数千円程度が目安です(薬代・診察料により変動します)。詳しい費用は診察時にご説明します。
副作用・注意点
比較的安全な治療ですが、副作用が出ることがあります。
- 口の中のかゆみ・腫れ・違和感、のどのイガイガ(とくに開始初期に多く、徐々に慣れていきます)
- まれに、強いアレルギー反応(アナフィラキシー)が起こることがあります。
重い副作用に備えて初回投与は院内で行い、経過を観察します。投与後しばらくは激しい運動・入浴・飲酒を避けます。気になる症状があれば、自己判断で中断せず医師にご相談ください。
よくあるご質問
- どのくらいで効果が出ますか?
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1年目から効果を感じる方もいますが、しっかりとした効果には2〜3年の継続が必要です。3年以上続けることで、治療を終えたあとも効果が長く続くことが期待できます。
- 治療はいつまで続けますか?
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3〜5年が目安です。効果を定着させるため、症状が軽くなっても自己判断でやめず、医師と相談しながら続けることが大切です。
- 子どもでも受けられますか?
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はい。5歳以上で、薬を舌の下で保持できるお子さまが対象です。スギ花粉症・ダニアレルギーのどちらにも対応しています。
- スギとダニ、両方治療できますか?
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それぞれに対応する薬があります。両方を行う場合の進め方は、診察でご相談ください。
- 副作用が心配です。
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口の中のかゆみや腫れなど軽い症状が中心で、多くは続けるうちに慣れていきます。まれに強い反応が出ることもあるため、初回は院内で経過を見て、安全に始められるようにしています。
- 妊娠中でも続けられますか?
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すでに安定して続けている場合は継続できることもありますが、新たに始めるのは避けます。妊娠の可能性がある方は必ずお申し出ください。
- 飲み薬や点鼻薬と何が違いますか?
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飲み薬・点鼻薬は症状を一時的に抑える対症療法です。舌下免疫療法は体質そのものの改善を目指す点が大きく異なり、治療後も効果が続くことが期待できます。
舌下免疫療法をご検討の方へ

舌下免疫療法は、毎年くり返すつらいアレルギー症状を根本から和らげることを目指せる治療です。3年以上の継続が必要ですが、薬に頼る生活から抜け出したい方にとって大きな選択肢になります。
池袋駅前のだ皮膚科では、皮膚科専門医が適応を確認したうえで、スギ花粉症・ダニアレルギーの舌下免疫療法を行っています。
毎年の花粉症・ダニアレルギーでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
【池袋駅前のだ皮膚科院長|野田 真史 監修】
院長紹介

野田 真史

学歴・資格
東京大学医学部医学科卒業
皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)
医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
ニューヨーク州医師免許
ECFMG certificate(アメリカ医師国家試験合格証)
Master in translational science(米国ロックフェラー大学)
略歴
米国Northwestern大学、Thomas Jefferson大学で診療研修
米国ロックフェラー大学
Instructor in Clinical Investigation
兼 Associate Attending Physician
ニューヨーク州医師免許を取得し、診療にあたる
湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)取得





